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認知症を抑える「目印役」のタンパク質を発見

2022-06-23 10:29:19 | 健康・医療
私の歳になると(75歳)やはり気になるのが認知症ですが、同い年の昔からの友人のひとりが発症してしまいました。

最初に気づいたのは数年前の飲み会の時でしたが、仲間と何かしてやれることはないかと相談しましたが、なるべく頻繁に連絡を取り刺激を与えるぐらいしかできませんでした。

それが1年前ぐらいにPCが不調だという電話があって以来、メールもつながらなくなってしまい、連絡も取っていませんのでどんな状況か心配しています。

現在は認知症の原因としてアミロイドβやタウタンパク質の蓄積があげられていますが、量子科学技術研究開発機構のチームがこの「タウ」を脳内から除去する上での目印役を見つけたと発表しました。

この目印役のタンパク質が、症状の進行を抑える要因になっている可能性があり、新たな治療薬の開発につがることが期待されています。認知症患者の脳内ではタウが蓄積し、神経への毒性が高いタンパク質「タウオリゴマー」が影響して神経細胞が傷むと考えられています。

タウが複数集まると、この毒性が高いタンパク質となるようです。タウは生物の細胞内で不要なタンパク質を分解する現象である「オートファジー」によって取り除かれると考えられていましたが、その詳細はよく分かっていませんでした。

研究チームは認知症を引き起こすようにしたマウスを使い、オートファジーによってタウが分解される様子を調べました。その結果「p62」というタンパク質が目印の役割を果たし、毒性が高いとされるタンパク質に結合し、タウが分解されていることが分かりました。

この目印役が働かないようにしてタウが分解されず認知症になったマウスで、記憶をつかさどる脳の「海馬」を調べると、毒性の高いタンパク質の量は目印役が働いたマウスに比べ約2倍に増え、炎症度合いも増しており、海馬の容積は3割強も委縮していました。

研究チームによると、今回の実験結果からヒトの認知症でも「p62」が目印となって毒性が高いタウなどのタンパク質が分解されると、発症や進行を抑えられる可能性があるものの、加齢などに伴って目印の働きが弱まり分解が滞ると脳に悪影響が出る恐れもあるとしています。

研究チームは、認知症の予防や症状の制御には、毒性が高いタンパク質を選択的に分解するよう促すことが望ましいとしています。分解の目印となるタンパク質の働きを活性化する薬剤で、病気の進行を根本から抑えることができる可能性があるようです。

ここではもうひとつのアミロイドβについては全く触れていませんが、やはりオートファジーの目印となるタンパク質はあるのかもしれません。ただ問題はあくまで進行を止めるだけで、治すまでにはいかない可能性が高いことでしょう。


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