<馬車道の不思議少年・翔:第3話>4 | 馬車道物語

<馬車道の不思議少年・翔:第3話>4

彼女の二つ目の話は全く話題が変わり、
彼女が連れてきた隣に座る真理からの頼まれごとだった。

「実はね、真理があなたのこと好きなんだって。
余計なお世話だけど私がキューピット役に。」
予期せぬ展開に彼はしばし絶句して真理の顔を見た。

「以前から相談を受けてたんだけど、機会がなくて・・・
進がフェースブックで友達申請をしてきたので、
これはチャンスと二人を会わせることにしたの。」

そう言われても彼は真理には以前から興味はなかった。
しかしせっかく骨を折ってくれている洋子のことを考えると、
そのことをはっきりさせることは気が引けた。

「高校の時はあまり話をしたことはなかったね。
真理が好きなのはぼくじゃないと思ってた。」
よくよく見れば真理はなかなか清楚で魅力的な女性。
ともかく今日は結論を出すのはよそう、男はそう決めた。

(記 原田修二)

■次回は 3/9 <馬車道の不思議少年・翔:第3話>5