なんか気がついたら、青山美智子さんの作品を聞いたのは3作目。本屋大賞の関連作品を遡ってるから、本屋大賞に関わってる常連さん、ということになるな。
あ、触れておかないとだけど、朗読がまためっちゃ素晴らしいですよ。
振り返ってみると、
に続いての三作目だった。どれも穏やかで、日常の生活に光を当てる系というか、モブキャラだって主人公系というか、刺激的な人物が特別なことをするんじゃなくて、どんな人にも、ドラマはあるんだって感じで、読後感の良さはもう半端ない。
正直、ワタクシまだまだガキなんで、途中はちょっと退屈に感じるところもあるし、絵をモチーフにしての連作風で、よくある手だね~、とか、高飛車にエラソーに思いながら最後まで聞いたら、声あげて泣いてた。
留学先で出会った二人の話から始まり、最初は、普通に期限が来たから母国に帰る。その時に片方の友人に書いてもらった絵が、というかその絵にまつわる、絵の周辺での話が紡がれていく。
で、最後の話なによ。独立した話として最初は受け取ってて、それでももう十二分に感動してさ。
一緒に暮らしてた2人が、ほんの些細なことで別れて、その後また一緒になる、復縁する話だったんだけど、50歳位の話で、お~、良かったね~、奇跡起こったんだね。
生きてたら、奇跡って起こるよね。奇跡がいつ起こるのかは誰にも分らない。神様にしか。
一人でご飯作って食べながら、最後のエピローグ聞いてたら、もう全ての繋がりが明らかになって、えっ、そうだったの、そうだったのって驚きの連続。
エスキース とはフランス語で「esquisse」と表記され、絵画作品の準備段階で描かれる下絵や素描を指す。そうです。
ワタクシの下書きの残骸と違って、エスキースは必ず仕上げられるもの、らしい。
一番最初、学生で出会った二人の、年月をかけた物語。直接追いかけるんじゃてくて、絵にまつわる話ばっかしてて、途中全然出てこなくて。なによ、このラスト。ほんっとに素晴らしすぎて泣いた。
人生に奇跡ってあるよな~。知ってる知ってる。
次の奇跡いつ起こるのかなあって、思った瞬間、はっとした。
君に もういちど 出会える奇跡をここに
お願いしよう なんて考えたけれど
それはきっと無理 だって僕はもうすでに
君のこと見つけた時に 使っちゃったから
(あいたい-野田洋次郎 RADWIMPS)
大丈夫大丈夫。信じてりゃ奇跡は何度でも起こるって。