親父はよく言いました。
「オレより先に新聞を読むな!」と。
そして届いたばかりの新聞をちょっと開いて鼻をつけてクンクンと臭いを嗅ぎます。
インクの臭いが好きなのです。
「印刷屋にでもなればいいのに」
子供心でそう思っていました。
現在、蟷螂家でトップを切って新聞を開くのは、鶏よりも早く起きる同居人。
3時ちょい過ぎに起きてまずは新聞のスーパーのチラシに目を通す。
蟷螂なんか同居人の読んだ後の、インクのイの臭いもしない古新聞を読んでいます。
で、「そろそろ期日前投票に行くから選挙公報をだせ」といったら、えっと見たなぁ、どこだろう。
と、古新聞の束の中を探し始めました。
「選挙公報を見せないなんて非国民だ!」
蟷螂のカンに触り言い争いです。
日本の明日を左右する重大な選挙なのに、選挙公報を古新聞の束に入れるなどもっての他、同居人がゴソゴソ探して『アッタ!』と出したのが与党系議員の個人広告。
『これもあるよ』と出したのは野党系候補者の個人広告。
ならばとネットを検索し、選管の電話番号をタッチ。
どうせ日曜だからだれも出ないだろうと思っていたら直ぐに出た!
『あのぅ、選挙公報ってもう配布済みですか?』
直ぐに返事が返ってきました。
『墨田区は25日に届くのでそのあと配布予定です』
ん・・・・・
遅い!
コロナワクチンはあんなに早かったのに、選挙公報は投票日の1週間前とは。
でも今日は大事な菊花賞の日、怒りを抑えて大人しく電話を切り、同居人にも頭を下げました。
『墨田区に成り代わってお詫び申し上げます』と。
しかし選挙公報、なぜ遅いのでしょう。
いくらネットを見ればわかるとはいえ、高齢者はムリ。
『いつもの人のところへ入れに行けばいいんだ』
となれば、支持層を持つ候補は絶対に強い。
あんな党やこんな党は岩盤の支持層を持っているから絶対有利。
公報が届く前に期日前投票をする人の大部分は、どこかの組織の人間と考えられます。
勿論蟷螂は無党派で非組織人。
同居人がまだ馬券売り場に勤務していた折に選挙があり、組織票を当てにして去る党の候補者が来訪しました。
ところがあの職場の労働者はそのほとんどが千葉県民。
そこで『ハーイ私、一票持ってま~す』とやり、がっちり握手をしましたが、あえなく落選。
以後、同居人と握手した候補者は落選するとなり、以後その候補者は二度と同居人の職場に現れなかったそうです。
また、某候補者が選挙カーから降りてわざわざ握手を求めてきたので『握手してやった』ら、その候補者もスレスレで落選なんとか比例で復活したものの、いろいろ週刊誌に叩かれることに。
『握手したからだよ』
それにしても今回の選挙、日曜日にもかかわらず滅多に選挙カーがマンションの横を通りません。
いつもは五月蠅いくらいなのに、なぜなのでしょう。
六本木の病院といい今回の選挙といい、不気味さが増してきました。