タイ・バンコクで初のAPECサミット2022開催。今後の日本との関係は!?

サワディーカー!LABタイ語学校です。

第29回アジア太平洋経済協力会議がバンコクで開催。当初参加がささやかれたプーチン大統領、バイデン大統領は来なかったもの、習近平国家主席の参加が話題となりました。

タイ・クラビ在住のchinagaの寄稿

 

 

1.APEC SUMMIT 2022とはどのようなものだったのか

タイで開かれていたAPEC SUMMIT 2022(アジア太平洋経済協力会議)は、11月16~19日の日程で、21の国と地域が参加し、無事、閉幕しました。アメリカはバイデン大統領の代わりにハリス副大統領、ロシアはプーチン大統領の代わりにベロウソフ第1副首相が出席したなか、中国からは習近平国家主席が参加したことが話題となり、ここタイでもテレビでも取り上げられていました。日本からは岸田総理が参加。貿易や投資をテーマに議論が行なわれました。

もちろん、今、世界でいちばんの懸念材料である「ウクライナでの戦争」についても議題としてあがり、議長国のタイ政府は首脳宣言を発表。「世界経済にさらなる悪影響を与えていることを目の当たりにした」としています。ロシアのウクライナ侵攻をめぐって各国の立場が異なるなかで、ロシアを非難するアメリカや日本などと、経済制裁を批判するロシアや制裁に参加していない一部の国の主張をそれぞれふまえた内容となりました。

また、アメリカのハリス副大統領と中国の習近平国家主席が、言葉を交わしたとことも明らかになりました。面白い、というか不思議なのがアメリカ側と中国側の見解、主張が異なる点です。

●アメリカ側の報道から●

アメリカ、中国の両国の競争が衝突に発展しないように対話のチャンネルを維持していくという話し合いが、米中首脳会談でもたれました。

●中国側の報道から●

習主席の談話として発表された中国中央テレビ(国営)によると「バイデン大統領との会談は戦略的かつ建設的なものだった。両国関係を次の段階に導く重要な意義があった。双方がさらに相互理解を深めて誤解や誤った判断を減らし、両国関係が健全かつ安定した軌道に戻るよう望む。ハリス副大統領にはそのために積極的な役割を果たしてもらいたい」と述べたということです。

 

 

道路封鎖、学校は休校、空港大混乱。APEC開催中、バンコクは?

アタシはクラビ在住なので、バンコクの様子をリアルに見たわけではないのですが、いろいろな話や映像をメディアで見聞きしました。APECの会場となったのは、クイーン・シルキット・ナショナル・コンベンション・センター。近くのチャダーピセーク通り、アソーク交差点からラチャダー・クロントゥーイ交差点までの約2kmが、開催前の1114日から最終日の19日まで車両通行止めとなりました。

これに巻き込まれたのが、外国人観光客。道路封鎖により、待ち合わせの時間に間に合わなかったり、タクシーに乗車できない、といったトラブルが続出。さらには、国内外含め、飛行機の路線も急なキャンセルなどで空港まで大混乱したとSNSで見ました。

また、たまたまバンコクにある優秀な国立の「カセサート大学」に通う学生は、10日ほど休校になるということで、実家のあるクラビに帰ってきていました。大学によっては、オンラインで授業があったり、休みの期間などもまちまちだったようですが。

また、会議が開催されたバンコク都を含め、近隣のノンタブリー県、サムットプラーカーン県では1116日から18日まで特別休日。幸い、金融機関は休みとならなかったため、経済的混乱はなかったようですが、大手の企業などはラッキー休暇となったようです。また「バンコクの街が整頓されキレイになり、安全になったことがよかった」と一部報道でタイ人がコメントとしていたことが印象的でした。

 

 

3.日タイ首脳対談の様子

APECに出席するため、1117日にバンコク入りした岸田総理は、タイのプラユット首相、チリ共和国のガブリエル・ボリッチ・フォント大統領、中華人民共和国の習近平国家主席とそれぞれ会談を行ないました。岸田総理とプラユット首相は、到着日である17日に約40分ほど会談しました。終了後に行なわれた会談の概要は次の通りでした。

共同声明

両国関係を「包括的戦略的パートナーシップ(Comprehensive Strategic Partnership)」に格上げすることで合意。

岸田総理の談話

プラユット首相のリーダーシップのもと、APEC首脳会議が開催されることに敬意を表するとともに、両国関係の更なる発展に向けて議論を行鳴いました。また、「ポーランドにおける爆発の情報」「ウクライナ情勢」に接し、大変憂慮し、状況を注視していると発言。

ラユット首相

岸田総理の再タイ訪問に対する歓迎、日本からAPEC議長であるタイへの支援に関する感謝の意、岸田総理と共に包括的戦略的パートナーシップの発展のため緊密に連携していきたい旨を発言。

二国間関係

・「日タイ安全保障協力」を更なる発展

5月に署名された「防衛装備品・技術移転協定」の具体的な協議の加速

・日タイ外相会談において、両国の経済分野での新たな指針を示した「日タイ戦略的経済連携5か年計画」の署名

・両国の大手企業等との協業を進める取組「アジア・ゼロエミッション共同体構想」の実現(投資の活発化や人材育成などにおける協力の推進を含む)

・「ウクライナ問題」をはじめ東シナ海・南シナ海、北朝鮮、ミャンマーを含む地域情勢について意見交換。(核兵器不使用、対話を通じた平和的な問題解決が重要であるという考えで両国一致)

・日本ASEAN友好協力50周年(来年20203年開催)に向けての連携

 

 

4.APECに対するタイのメディアの反応

バンコク・ポストによると、タイとAPEC他国メンバーとの間で、パートナーシップが強化され、多くの協力協定が締結されたとの見解が発表されています。 また、タイの強いソフトパワー、タイ料理やムエタイ、観光スポットなどについて、多くの諸外国人が満喫している様子をSNSなどでアップしたと伝えています。

 

今後、年間1,000 万人の観光客の来タイを目標にしているタイにとって、APECは最大のプロモーションになったことでしょう。

 

タイ・クラビ在住のchinagaの寄稿でした。

 

 

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