ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

ブラタモリをぶらぶら

2024-04-07 10:09:43 | 日記
NHKのテレビ番組「ブラタモリ」が近々、終了の運びだという。私はほぼ毎週、この番組を楽しみに見ていた。その私からすれば、番組の終了は名残(なごり)惜しい気がする。しかし、案内役のタモさんもすでに78歳、寄る年波に勝てる人はいない。番組の終了も、まあ、仕方がないのだろう。

それに、私はこの番組のことさら熱烈なファンだったわけではない。地質学関連の知識を披露するタモさんを見て、「タモさんて、意外と博識なんだなぁ」と感心させられたりする程度で、それよりも、その土地その土地の風土をーー特にその土地の歴史や生活形態と、地形や地質の関連をーー解き明かそうとするこの番組のコンセプトがおもしろかった。

どうしてこんなことをわざわざ書くのかというと、きょうの朝日新聞の社説欄で、ブラタモリのことが取り上げられていたからである。社説は「ブラタモリ 独自の探求を楽しもう」とのタイトルで、「野外調査が必要な学問を社会に広げ」ようとするこの番組の試みを、有意義なものとして取りあげている。

地質などを学ぶ地学は、生活に密接に関連するのに、学校で学ぶ機会は限られる地味な分野。普及につながると研究者は歓迎した。
その手法を分析して生かそうと、関連学会が番組をテーマに議論を展開し、専門誌は特集を掲載した。普及への貢献で、関係する学会や国土地理院が表彰した。先月発行の『最新 地学事典』では新しい項目にもなった。
学問分野が融合している点も興味深い。土地の地質や地形から地域の特徴が作られる過程は歴史学、農学、工学、文学とも結びついていく。
専門家が自身の啓発活動を見直す機会にもなった。

(朝日新聞4月7日)

いわばべた褒めである。べた褒めの対象になっているのは、あくまでも「ブラタモリ」という番組だが、その特徴の核心を形作っているのが地質学オタクのタモさんであることは間違いない。

私より5歳年上のこのマルチタレントの多芸多才ぶりを、私は彼のデビュー以来、何かと楽しませてもらってきた。
堅物の全国紙・朝日新聞の社説欄でタモさんがこれだけ褒められるのを見ると、(あまり熱心でない)ファンの私としては、なんだかこそばゆい気がしないでもない。と同時に、芸能界からフェードアウトしていく彼の姿は、ちょっぴり寂しい気がする。

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