2022年12月27日

ウルトラマンジャック(2)

「隼人、しっかりしろ、おい、隼人。」
狭山湖のほとりで気を失っているのが見つかった。というか、いなくなったときは狭山湖のほとりで伸びている。彼の名は井手隼人。科学特捜隊隊員であり、ウルトラマンだ。彼がウルトラマンになったのはよくわかっていない。ある日、寝ていた時に体が激しいけいれんを起こして昏睡し、それ以来、勝手にウルトラマンにさせられているというのだから、寝ている間にウルトラマンという宇宙人が寄生した説が有力である。隊員の間では、隼人がウルトラマンだということは、隊員の間では周知の事実だ。ウルトラマンが出現したら隼人はいなくなり、ウルトラマンが倒れて消えたら隼人が全裸で狭山湖にいるからだ。どうやって狭山湖にたどり着くのかは、まだ誰も分からない。ただ、ウルトラマンと怪獣が戦っている様子は防犯カメラでとらえられ、その日のうちに全国に放送されている。そのうち、ウルトラマンの正体がバレる日も来るのかもしれない。そう思うと、科学特捜隊は気が気でならない。なんせ、ウルトラマンが破壊した建造物は数知れない。ウルトラマンも伝説ではスペシウム光線とか使えるはずなのだが、今は全く使わない。また、伝説ではいろいろなところに出没していたが、今のところ市街地で多く出現しているため、破壊された建造物もそれなりに多い。ウルトラマンジャックが隼人だと露見すれば、莫大な損害賠償を請求されるに違いない・・

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