人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

フジコ・ヘミングさん死す / レコ芸online上復刊に向けCF / Netflixでトム・クルーズ主演「ミッション・インポシブル/デッドレコニング」を観る ~ 断崖絶壁からバイクで空中ダイブ

2024年05月03日 04時41分20秒 | 日記

3(木)。新聞各紙の報道によると、1999年放送のNHK「フジコ ~ あるピアニストの軌跡 ~ 」で脚光を浴び、その後 世界各国で活躍したフジコ・ヘミング(本名:ゲオルギー・ヘミング・イングリット・フジコ)さんが4月21日に膵臓ガンで亡くなりました。92歳でした フジコさんはスウェーデン人建築家の父と日本人ピアニストの母のもとベルリンで生まれ、東京で育ち、母の手ほどきでピアノを始めました 東京芸大卒業後、ドイツに留学、欧州各地を移住しながら演奏家としてのキャリアを積んでいく中、風邪をこじらせて聴力を失いました その後、左耳の聴力を一部回復し、95年に帰国しました 99年(68歳の時)に前述の番組で取り上げられて大きな反響を呼び、同年8月に発売されたデビューアルバム「奇蹟のカンパネラ」がクラシック音楽のCDとしては異例の売り上げを記録しました 昨年まで世界各地で演奏活動を続けていましたが、11月に自宅で転倒し、それ以降の公演をキャンセルしました 今年3月に膵臓ガンと診断され、療養していました

私もそのNHKの番組は観ましたが、こういうピアニストもいるのか、と驚きました もちろんCDも買いました 残念ながらライブで演奏を聴く機会がありませんでしたが、幸い ほんの数年前の演奏がYouTubeに上がっているので、リスト「カンパネラ」やモーツアルト「ピアノ協奏曲第21番」などを聴いてみると、かなりテンポが遅いことが分かります 90歳近い時の演奏ということを考えれば、弾いているだけで奇跡のようなものです 言うまでもなく、ゆっくり弾けば良いというものではありません とくに「カンパネラ」は いかに速く技巧を凝らして弾いて聴衆を圧倒するかを競うような傾向がありますが、フジコさんはそういう弾き方には全く興味がないように見えます 自身を納得させるように、一音一音を丁寧に紡ぎ出すように演奏します こういう弾き方は、誰でもできるかと言えばそんなことはなく、フジコさんだからこそ可能なところがあります 彼女の手によって紡ぎ出される音楽は、波乱万丈で苦難に満ちた人生、そしてそれを乗り越えた人生そのものを包含しているからです その辺の”自称ピアニスト”が彼女の真似をしてゆっくり弾いたとしても、”ただのヘタクソ”と言われるのがオチです フジコさんと同様、極端に遅いテンポで演奏するのが特徴の ポゴレリッチにしても、アファナシエフにしても、聴衆を納得させるだけの実力と豊かな人生経験があるからこそ説得力があるのです そこを勘違いしない方が良いと思います あらためて、フジコ・ヘミングさんのご冥福をお祈りいたします

ということで、わが家に来てから今日で3398日目を迎え、発行部数や広告収入の減少などを理由に昨年休刊したクラシック専門月刊誌「レコード芸術」をオンライン上で「復刊」させるため、発行元の音楽之友社が費用を募るクラウドファンディング(最低目標額=1500万円)をCFサイト「CANPFIRE」で24日まで実施しており、達成できれば9月からの再スタート、不成立の場合は返金し、同社の既存のウェブマガジンでの部分的な掲載を検討する  という朝日新聞のニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     国内版ディスクを論評するレコ芸が どれほど支持されるかの 試金石になりそうだ

 

         

 

昨日の夕食も息子が作ってくれました 「パスタ2種類(海鮮、茄子)」「十五穀米入り野菜サラダ」「ゴボウと里芋のトマト・豆乳スープ」「バジル入り卵焼き」です どれもが美味しく、満腹になりました

 

     

 

         

 

Netflixでクリストファー・マッカリー監督による2023年製作アメリカ映画「「ミッション・インポシブル/デッドレコニング」(163分)を観ました

ロシアの次世代潜水艦「セヴェストポリ」は推測航法(デッドレコニング)を用いた新しい航行システムを試験運用するため、高度なAIシステムを採用した しかし、この新型AIが自我を得たことにより乗務員たちを撹乱させ、自らが発射した魚雷により潜水艦を沈没させ、乗務員全員が死亡してしまう IMFエージェントのエージェント、イーサン・ハント(トム・クルーズ)はアラビア砂漠のエンプティ・クオーターに潜伏するM16のイルサ・ファウストから十字架型の鍵の半分を取り戻すよう命じられる。その後、ワシントンD.Cで行われたアメリカ情報機関のリーダーたちの会議で、ロシアが開発したこの新型AIを「エンティティ」と呼び、それが世界の主要な防衛、情報、金融ネットワークに潜入し脅威となることについて話し合われる 世界各国は自国の安全保障のため、この不正AIの”実態”を制御できる唯一の”2つで1つとなる鍵”を手に入れようと画策するが、イーサンは「エンティティ」が人類にとって今後大きな脅威となると考え、それを破壊しいようと試みる イーサンと彼のチームは全人類を脅かす全能AIが悪意を持った人間の手に渡る前にその制御キーを追跡し、見つけ出すというこれまでで最も危険な任務に挑む イーサンの過去の敵が接近する中で、イーサンと仲間たちによる世界の未来を守る戦いが始まる

 

     

 

「ミッション・インポシブル」といえば、トム・クルーズのスタントなしの命がけのアクションシーンが売り物です 本作ではノルウェーの山々に囲まれた断崖絶壁からバイクで空中にダイブし、パラシュートでスピードフライング(低空飛行)するアクションシーンが見られます これはCGか?と思いたくなりますが、どうやら本当らしい もう一つは、列車の屋根の上での格闘シーンと、橋が爆破されて列車が宙づりになり、車両が次々と落下していくなかをグレースという女性と脱出を図るシーンです 文字通り”手に汗を握る”アクションです

本作は、AI(人工知能)の暴走が大事故を引き起こすという、決してあり得ない事件でないことを描いているところが時勢にかなっていると言えます

この作品、中途半端な終わり方をしていますが、原題には「パート1」が付いています    つまりいずれ「パート2」が撮られるということです 楽しみに待ちたいと思います


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