人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

中山七里著「逃亡刑事」を読む ~ 8歳の目撃者を連れて逃亡しながら新犯人を追う武闘派ヒロインは真犯人を確保できるか? / クラシックコンサートの入場制限 ⇒ 撤廃決まる

2020年09月13日 07時22分10秒 | 日記

13日(日)。昨日のブログでも簡単に触れましたが、昨日開かれた政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会は、感染拡大防止を求めるイベント開催制限を19日から緩めることや、観光支援策「Go  To トラベル」の対象に東京都民と都内への旅行を10月1日から加えるとする政府の方針を概ね了承、一定の感染症対策を取れば、演劇場や映画館内を満席にすることも容認しました 昨日の朝日朝刊によると、

「イベント開催制限は、屋内と屋外に分けて求めていたものを、参加者の歓声・声援の有り無しと施設の収容人数から整理し直した クラシックコンサートや古典芸能、演劇、落語などの催しのほか、遊園地や美術館・博物館、動植物園、映画館など参加者らが大声を出さない環境が確保できる施設は、収容人数いっぱいまで入場を認める 必要に応じて、主催者らが参加者にマスクを配布して全員に着用させるなどの感染防止策をとることを条件とする

これで正式に人数制限が撤廃されることになりました 9月19日(土)から実施ということですが、オーケストラなどの公演はすでに定員の半分だけチケットを売っているので、今後 追加販売するなどの対応を図ることになります 市松模様の空席を埋める努力が求められます。つまり、これからが勝負だとういうことになります

ということで、わが家に来てから今日で2173日目を迎え、米議会紙ヒルは11日、トランプ大統領が、対立していた旧ユーゴスラビアのセルビアとコソボの経済協力を仲介したとして、ノーベル平和賞の来年の受賞候補に推薦されたと伝えたというニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     自国内の対立を煽っている大統領がノーベル賞候補? 最上級のフェイクで笑える!

 

         

 

中山七里著「逃亡刑事」(PHP文芸文庫)を読み終わりました 著者の中山七里については改めてご紹介するまでもないと思いますが、念のため簡単にプロフィールをご紹介しておきます 1961年岐阜県生まれ。2009年「さよならドビュッシー」で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し2010年1月デビュー その後、飛ぶ鳥を落とす勢いで新作を連発しています その多作状況に、出版界では「中山七里は7人いる」という噂がまこしやかに囁かれています 今年はデビュー10周年を記念して、前代未聞の新作単行本12か月連続刊行に挑戦中です

 

     

 

主人公の高頭冴子は、千葉県警刑事部捜査一課所属の警部で、32歳独身、身長180センチの武闘派で「アマゾネス」の異名を持っている また 彼女が率いる高頭班は高い検挙率を誇る

薬物銃器対策課の生田忠幸巡査部長が、閉店したカーディーラーのショールームで何者かに殺される事件が起こり、冴子のチームが事件を担当することになる 有能だが秘密主義だった生田が探っていた麻薬供給ルートを調べようとしていた矢先に、事件の目撃者が現れる 入院中の母親に会いたくて、暴力的な職員のいる児童養護施設から脱走してきた8歳の少年・御堂猛だった 猛の証言によると、冴子も良く知る警察内部の人物が事件に関わっていることが分かる 冴子は腹心の部下・郡山だけに事情を打ち明け、一人で捜査に当たろうとするが、逆に犯人に陥れられ、生田殺しの濡れ衣を着せられてしまう 自分の無実を証明できるのは事件の唯一の目撃者・猛だけ。猛の命を守り、真犯人を明らかにして汚名を晴らすため、二人して逃亡の旅に出ることになるが、思いもよらないトンデモナイところに身を隠すことになる    冴子はまさかの暴力団を味方に引き入れ、真犯人を追及していく

中山七里の作品の魅力は個性あふれる登場人物たちとスピード感のあるストーリー展開です ”無駄に美人”で ヤクザを屈服させる腕力の持ち主である高頭冴子、生意気な口をきくかと思えば逃走中も教科書を持ち歩いて勉強を怠らない8歳の御堂猛、冴子から次々と無理難題を押し付けられながらも”共通の利益”のために協力を惜しまない暴力団・宏龍会の渉外委員長・山崎岳海、大阪のA地区で出会った飲んだくれの佐古ジイや、猛に算数を教えるセンセイなど、登場人物が生き生きとしています

この本を読んでいて、思わず吹き出してしまったのは、冴子と猛が山崎の手配により簡易ホテルに宿泊することになり、管理人から宿帳に名前を書くよう求められたとき、本名を書くわけににはいかないし、と悩んでいると、猛が口をはさんで「それならさ、キャサリンとウィリアムなんてどう?」と言う場面です キャサリンとウィリアムなんて、言う方も言う方なら、「ああ、それでもかめしまへんよ」と答える管理人も管理人だと思いますねん

本書でも「どんでん返しの帝王」は健在です 実行犯は確かに逮捕されますが、彼を裏で操る人物=真犯人が最後に冴子によって暴かれます

ページを繰る手が止まりませんでした。一気読み必至の面白さです。お薦めします


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