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5月はカナダのAsian Heritage Month

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リトルイタリーの公園でくつろぐ人々。写真は本文と関係ありません。
Asian Heritage Month

アジア人差別が話題になっていますが、五月はカナダの(多分アメリカも)エイジアン・ヘリテジ・マンスです。

カタカナにすると変ですね、これ和訳あるのかな?

 

先日も書きましたが、カナダは移民の国。

ヨーロッパ系の移民もいっぱいいますが、アジアからの移民もものすごくたくさん、しかもこれはつい最近の話ではなくて、かなり以前から脈々と来ているのです。

 

だから、アジア系住民の先祖たちから今に至るまで、彼らがカナダという国を作り上げる段階でどれだけ貢献してきたかということに思いを馳せ、感謝をし、現在も巻き起こる差別意識や差別行動を無くしましょう、ということですね。

 

www.canada.ca

 

パンデミックをきっかけにした不当な差別は、基本的に「中国で発生したウィルスだから、中国人のせいだ」という短絡的な理屈ですが、そのターゲットはやはり東アジア系の人たちが主だとおもいます。

 

アジアと聞いて日本人の多くが思い浮かべるのも、自分たちも属する東アジアだと思うのですが、は中近東からシベリア、インド、パキスタン、フィリピン、かなり広範囲に及びます。

 

ja.wikipedia.org

 

その昔、FIFAのW杯のアジアブロックにイランが入っていて「え?イランも?」と驚いたことを覚えていますが、イランなんて文化的にもかなり東アジアとも繋がりを感じる国なんですよね。

そういうこと、日本で高校生だった頃なんか全く実感ありませんでしたから、移民の多いカナダという国に来て、イラン出身の知り合いと話す機会に恵まれて、それで徐々に親しむようになったアジア文化です。

 

という次第で、アジア人、白人と黒人以外の全員か?というほどいろんな人たちを含みます。

人類皆兄弟という言葉がスローガンだけではなくて、本当の話なんだなと思えます。

 

 

 

こういう努力はどこまで効力があるのか

二月はブラックヒストリー・マンス、五月の三日から九日まではカナダのメンタル・ヘルス週間、アメリカでは五月はメンタル・ヘルス・マンス、、、と、カレンダーはありとあらゆる「**の日、週、月」が溢れています。

 

「この日は**の日」っていうの、言ったもん勝ちなのでしょうか。

どこかの企業が自分たちが製造販売しているモノを幅広く販促するために主張する「&月*日は%$#の日」みたいなのが溢れてますもんね。

まあそういうのはそれで笑って受け止めて、でもやっぱり、この日は**の日、この週は**の週、この月は、、、というの、何か意味のある理由づけでもないと、定着しないような、気がつかない年もあるし、気がついても「ああはいはい」って言って終わるだけなような、そんな気もします。

 

ブラックヒストリーマンスは毎年誰かしら友人や知り合いが指摘してくれるので気がつきますが、アジア人の癖にAsian Heritage Month、初耳でした。

やっぱり反アジア人差別が目立つ時期だから余計に広報を頑張ったんでしょうね。

 

 

これを知って最初に思ったのは、「前からあったのか、今年いきなり無理矢理捻り出したのか」ということ。

1990年代に始まったものだそうなので、差別問題に対応して作ったということではなさそうですが、これまで全く知らずにいたのが不思議なくらい、まーったく知りませんでしたよ。

 

 

 

Asian Heritage Monthのページへいくと、アジア関連、歴史、そして差別問題に関わるあらゆるリソースのリンクが並んでいます。

Faces of Racism  (人種差別はどんな形で表出するのか)というリンクをクリックすると、先日書いたような話や、先日の記事にリンクを貼った日本に住んでいるアフリカ出身のお父さんと日本人のお母さんをもつ女性の経験談みたいな話など、聞き覚えのあるような話が並んでいて、それが人を傷つけるのだという説明がされています。

 

何しろアジア系カナダ人月間ですから、このページはカナダのお約束の英仏二か国語だけではなく、アジアの言語がいくつか並んでいて、なんと、日本語表示もありましたよ。

 

www.facesofracism.ca

 

差別されている時って、「なんだかわからないけど嫌な感じを受ける、、なんだろう、なぜこの人が言ってることやしてることがすんなり受け入れられないのだろう」と、なんとなく悪意というかへんな雰囲気を感じつつも、バシッと特定できない居心地の悪さを感じたままになってしまい、後から「ああ、あれは差別だったんだ」と気がつくことなどもあります。

差別されてるんだ!と自覚できる状況にあっても、「なぜそれが差別的なのかをきちんと言葉で表現することが難しい」と、捉え所のない曖昧な状況も結構あります。

 

そういうことをマイクロアグレッションと表現しますが、この難しい点は、されてる側や傍観者が「これはダメじゃん!」と白黒つけにくく曖昧で紛らわしいという点です。

「やめてください!」

と言ったら「冗談なのに、何をカリカリしてるんですか」

などとうまくかわして知らん顔されてしまう、とか、そういう状況といえばわかりやすいでしょうか。

 

誰かの発言や行為を「それはダメじゃない?」と指摘するのは簡単ではありません。

 

日本人は他人にどう受け止められるか、気を使いすぎる国民性だと自認していますが、カナダ人もそこら辺はかなり似たようなもんで、他人に気を遣ってはっきりした物言いをあまりしない人たちです。

だから、「あれ?それなんかちょっとひどい気がするけど、、でもそれを今指摘してしまうと発言者を孤立させてしまうし、、、むむむ」と、気を使いすぎて傍観者になってしまう人たちも結構いると思います。

 

 

「それって差別じゃない?」というと批判的な響きが強烈すぎるから、安易に誰かを差別主義者だといえない、という時には、別にそれを差別と呼ばなくても良いから、「ちょっとそれはしっくりこない」ということだけでも指摘できると、差別的な態度をとっている側の人にも、そのような行為が無批判に聞き流されるわけではないのだというメッセージがおくれるかもしれません。

 

 いじめと同様に、傍観者が何も言わないことで、誰かを傷つける行為が横行してしまうのだから、差別的発言や誰かを笑い物にした発言などを聞き流さないことは大事だと思います。

 

 

差別の話題だけではなく楽しみも

今月はセレブレーションですから、何かとアジア系の興味深いイベント(ほとんどがヴァーチャルイベント)が垣間見れると思います。

www.cbc.ca

 

 

自分もアジア人ですが、広大なアジアのあちこちの文化にふれるチャンスでもあるので、色々と楽しみです。


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