ちょっと前に観た「柘榴坂の仇討」に感動したので浅田次郎原作と知ってチョイスしました。
てか、タイトルが読めない自分に悲しくなりましたけどねwwwみぶぎしでん！
田舎侍の吉村(中井貴一)は京都で新選組に入隊、風采の上がらないその形からは想像も出来ぬほどの剣術の腕前を評価された。吉村は南部盛岡藩の出身であったがある事情から脱藩し京都にやってきたのだか・・・
中井貴一が相変わらずいい具合に主人公の吉村を演じてます！訛りも手伝って普段はノホホンとおっとりした雰囲気の吉村が刀を振るう時だけ発する緊張感が凄くて、この緩急をつけた演じ分けが中井貴一やっぱり凄いなと感じました(#^.^#)
家族と故郷の盛岡を大切に想う吉村が何故、脱藩したのか？って導入なんですが、幕末の時代に死に場所を求める武士・斎藤（佐藤浩市）との対比で吉村が当時の武士としては特異な存在だったと判り易くはなっています。ただ現在に生きる自分達にとっては吉村の考え方は至極当然に感じられるので、ちょっと想像力を働かさないとスルーしがちかもしれません。あと気に入らないからと斎藤が吉村に斬りかかるくだりは、吉村と斎藤の違いを際立たせるためなんでしょうがだいぶ違和感ありました。
吉村と家族の描写も良かったです、特に幼い娘との別れの場面はグッときますね～(>_<)夏川結衣が「めんこい娘っ子」を演じてたのはちょっと（笑）でしたけどｗｗｗ
ラストの待ち伏せの場面は自分の歴史知識の乏しさから一度撃退したのに何故？ってなっちゃったんですが正に「勝てば官軍負ければ賊軍」だったんですね～この歳になってようやく理解しましたｗｗｗ
冒頭で「狂犬」として描かれていた斎藤がどのような心境の変化を経たのか？や親友に切腹を命じるしかなかった大野の心情もちょっと描き足りない気もしました。最後の吉村の独白も良かったんですが自分的には「柘榴坂の仇討」に比べると全体的にトーンダウンした作品でした。
あと吉村と大野らを見守り続けてきた佐助を演じた山田辰夫がイイ味出していて良かったです。
「壬生義士伝」 オススメ度 ★★★
