時間の外  ~since 2006~

気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

野良猫の就職活動

2021年07月17日 | 日々の、あれこれ

このブログでたまに触れてきている、我が家のある地域の「地域猫」。

その猫は黒猫なので、私はとりあえず「クロ」と名付けて呼んでいる。

我が家の真向かいに住む方も、この猫に餌を与えているのだが、どうやらその方もこの猫は「クロちゃん」と呼んでるようだ。

何のひねりもない名前だが、家の中で飼ってるわけではないし、とりあえずこの名前でもいいかと私は思っている。

まあ、家の中で正式に飼う猫なら、もっと違う名前をつけるかもしれないけど。

 

まあ、それはともかく、このクロ。

私がキャットフードを与えるようになって、どれぐらいたつだろう。

もうけっこうたつかもしれない。途中この猫がしばらく我が家の前に姿を現さなくなった時期もあり、ブランクはあったりもしたが。

 

最初は小魚だけあげていたのだが、あまりに我が家を頼ってくるので、キャットフードを買うようになった私。

 

小魚は元々我が家の味噌汁用に買ったものだったので、猫のために買ったわけではなかった。

一応、今では小魚を買う時は、猫にあげることを考慮して、無塩のものを買うようにしている。人間の味覚に合わせた塩分だと、猫にあげるには塩分が強すぎるだろうし。

 

だが小魚ではなくキャットフード購入となると、違う。もっぱらこの猫のためだけのために買った。

まあ、当たり前か(笑)。

 

キャットフードを食べ慣れるようになると、それは猫にとってよほどおいしいのか、小魚をあげても、あまり喜ばなくなってしまった。

でも、小魚だって、クロは初期はモリモリバクバク食べていたのだ。一気にたいらげていた。

飼い猫でもないのだし、そう贅沢言うなよと思って、小魚を皿の上に乗せて、それをクロが食べないで残すようなら、キャットフードはあげない・・・そんな方針できてる私。

小魚だって、元々は人間用に買ったが、今では猫用に無塩ものを買っているしね。

 

やがてクロは私のその方針を学習したのか、小魚も再び食べるようになった。

 

で・・・最近ふと気付いたことがある。

 

ノラ猫は、人になつくというより、場所になつく・・という説がある。

このクロが最初に我が家の前に姿を現したのはいつだったか、、もうよく覚えていない。

だが、数年前からいるのは確かだ。

その頃は私は餌はあげてなかった。

だが、ちょくちょく我が家の前で見かけてたので、「この猫は、我が家のある場所になついているのだろう」ぐらいに思ってた。

 

その頃は、私が一歩でも猫に近づこうとすると、すぐに反応して後ずさりして私との距離を保ってた。警戒してたのだろう。

その警戒の姿勢は、長い期間続いてた。

このクロは警戒心が非常に強いので、人間に飼われたことがない、生粋のノラ猫なのだろう。

ノラ猫でも、過去に人間に飼われたことがあると、案外人間に自分から近づいてきたり、頭や背中を人間になでられるのを嫌がらないノラ猫もいる。

 

だが、クロはそういう猫ではない。

 

なので、私は「この場所になついているだけのノラ猫なのだ」」と思い、必要以上に関わらなかった。

たまに、話しかけることはあったけど。

その頃はこのクロは、小柄だった。

私の家の近所には何匹かノラ猫がいるのだが、クロ以外のノラ猫はけっこう体が大きい。太ってる猫すらもいた。

地域の住民から餌を貰っていたのだろう。

猫はテリトリー意識が強く、テリトリーを守るために他の猫とケンカになることもあるはずだ。

だが、このクロの小柄な体では、ケンカには中々勝てないのではないかな・・・と私はずっと思ってた。

案外私的には、この小柄な体も可愛く思えていた。

 

ところがである。

最近は、私の足元で餌を食べるようになっているので、クロのことをアップで見ることができる。

まじまじと見てみると・・・この猫、最近体が大きくなってきていることに気付いた。

 

気付けば、他の猫にそん色ないぐらいまで体が大きくなっている。

 

この子、こんなに体が大きかったっけ?

 

我が家は、今ではこの猫に1日2回は餌をあげることが最近は多い。

そのうち1回はキャットフードだ。

 

この猫が我が家以外の家からも餌をもらっていることを考えると・・餌を十分に食べることができているから、体がドーンと大きくなったのではないか。

一応、我が家が与える餌は、毎日ほぼ決まった時間帯で、確実に貰えてるし。

通常の野良猫だと、いつ餌にありつけるかわからない。それに比べたら餌が計算できる我が家はクロにとっては便利な存在であろう。

 

思えば我が家が1日2回餌を上げるようになる前は、何年も小柄なままだったはずだ。

 

もしかして我が家がふんだんに餌をあげるようになったからではないか?

タイミング的にそう思えてならない。

 

しかし・・急にそんなに大きくなるか?

以前は何年も小柄なままだったではないか。

 

人間と猫とでは寿命が違うので、成長の速度も違うはず。

だとしたら・・・ありえるのではないか。

 

 

 

ともかく、私が玄関から出たり、あるいは外出から家に帰ってくるたびに、我が家の玄関のそば(時には玄関のドアの前)にいて、私を待ち伏せ(?)しており、私の顔を見るとすぐに「ニャーニャー」鳴き出す。

先日私の友人がひょっこり我が家の玄関に来た時、ドアの横にいたクロは、その友人に向かっても「ニャーニャー」鳴き出した。

すると友人は「だんぞう、この猫飼ってるの?ずいぶんかわいい声で鳴いてるよ。」と聞いてきた。

「いや、飼ってるわけじゃないつもりなんだが、餌をあげてるうちにすっかりなついてしまって・・。元々、我が家周辺をテリトリーにしてたようなんだ。」と答えた私。

はたから見たら、飼ってるように見えたらしい。

 

時には、玄関のドアの外側のまん前に行儀よく座って、曇りガラスで見えないはずの室内を凝視してる姿が、曇りガラスごしにシルエットになって見えた。

あきらかにドアのまん前に居るのがわかった。

そこで、ちょいといたずらしてやろうと思った私は、玄関はあけないまま、玄関のドアの内側で手を軽く叩いてみせた。

パン!と乾いた音が室内の廊下に響いた。けっこう「通る」音だったので、ドアの向こう側にも聞こえたはず。

すると・・パン!という音に、クロはびっくりしたらしく、シルエットのクロの首がビクッとなった(笑)。

でも、ドアが閉まっているから、クロには私の姿は見えていない。

また、音にしてもドア越しなので、音量は小さかったはず。私とて思い切り叩いたわけではなかったし。

ただ、猫は人間よりも聴覚が鋭いようなので、人間にとってはさして大きくない音でも猫にとっては大きいのだろう・・・そう思い、もうそのいたずらはやめた。

 

最近では、あまりにもしょっちゅう我が家の前にいて、待ち構えていたり、だらしなく寝そべっていたり、時には玄関の前にいて曇りガラスで見えないはずの室内を凝視してるもんだから、ちょっとしたストーカーみたいなもの(笑)。私は見張られてるかのようだ。

 

猫関係のサイトなどを見てみると、ノラ猫には素手では触らないほうがいいらしい。

ノラ猫は大半が病気を持ってるという。

また、ノラ猫にはノミやダニなどもついていて、それらが人間の家の中に持ち込まれると、人間が健康を害すことがあるらしい。

実際、クロもかなり汚れている。黒い猫なので、体に付着している白いゴミは余計目立つ。

なので、私は素手ではナデナデしないようにしていた。

キャットフードのミニ袋に指をあて、その袋ごしにナデナデしていた。

 

・・・なのだが、先日ついにこらえきれなくなって、素手でナデナデしてしまった・・。

で、一度それをやってしまってからというもの、すぐに手を洗える状況の時は、素手でナデナデするようになってしまった私・・。

 

ノラ猫を家に引き取る場合は、まずは動物病院に連れていくのは必須。そこで洗ってもらったり、ダニ駆除などをしておかないと、室内に入れた跡大変なことになる場合があるらしい。

私は動物病院には行ったことがないのでわからないのだが、もし動物病院で洗ってもらうことができないのなら、我が家で洗わないといけない。洗う・・というか、風呂ね。

警戒心の強いクロを動物病院に連れていくのは至難の業だろうし、仮に連れていったとしても、注射などをしようとしたら大暴れするだろう。洗うこともまたしかり。

多分人に飼われたこともなく、ずっと野良生活を送ってきたであろうぶんだけ、余計に。

 

とりあえず・・・最近思うようになったことが更にもうひとつある。

それは・・

犬のように猫を人間がてなづけるのは難しいようなので、案外・・・最近は私の方がクロにてなづけられてきているのではないか?・・ということ。

 

 

どうやら、このクロは・・我が家に入りたくてしょうがないように見える。

先日など、餌をあげるために玄関のドアを少し開けっぱなしにしたら、ついに1歩玄関内に入ってきて行儀よくしてたからだ。

飼い猫になろうとするのは、猫にとって就職活動なのだろうか。

 

クロは・・今就職活動に必死・・・なのだろうか。

 

だが・・我が家は社員募集は・・・していないのだ。採用の予定は・・ないのだ・・。

以前にも書いたが、我が家にはギターが何本もあるから。

ギターで爪を研がれたり、倒されたりもするであろうことは十分に予想できるし。

ここで私は思う。

果たして、餌をあげ続けてよかったのか?という疑問。

飼えないなら、最初から餌などあげるべきではなかったのかな…という反省の気持ち。かえって残酷なのではないか?という気もしてきている。

地域内で、いくつかの家から餌をもらってるなら、私もあげたい…それは私のエゴだったのではないか?結局飼えないのなら。

だが、ここまで餌をあげてきて、なついてもきて、今更冷たくはしづらい。

葛藤があるが、今更冷たくはできないでいる。

 

とりあえず、餌と水はあげ過ぎない程度にあげるから、テリトリーを他の猫に取られないようにしてほしい。君が縄張り争いに負けて、どこかに消え、代わりに今後別の猫がきたとしても、私はその「代わりの猫」に安易に餌はあげないと思うよ。

クロよ、考えてみれば、お前のいついている場所は、我が家とその正面のおばさんの家の両方から餌を貰える贅沢なテリトリーなのだ。他の猫に取られるなよ。

都心の野良猫は、たまに狩りをして獲物をとらえて食べることはあるかもしれないが、大半の野良猫は人間の残飯か、人間に餌をもらうことで食生活をまかなっているというから。

 

それに・・野良で生きてきている君には、外を自由に歩きまわれることは大事なことなのではないかい?

猫を飼うなら、外には一切出さない完全室内飼いにするのが今の風潮らしい。

野良猫としてずっと生きてきたこの子が、完全室内飼いでじっとしてられるとは思えないのだが。

実際、室内飼いの猫が、ちょっとした隙に外に脱走してしまう話は、よく聞くしね。。

 

 

 

ちなみに・・・私にギターという趣味がなくて、家に何本ものギターがなければ、・・・こらえきれずに飼っているかもしれない。

だって・・・やはり、かわいいんだもの。

クロが道を散歩中に私と遭遇すると、ちゃんと「ニャ」と挨拶してくるし。

家から私が出てくると「ニャーニャー」鳴きながら、早足で寄ってきたりするし。

 

もう私には警戒感は持っていないと思うし、だいぶ私になついてくれているが、それでも野良猫らしい警戒感は健在。

というのは、私がナデナデしている最中でも、何かの物音に微妙に反応して、背後の確認を怠らないから。

 

いずれこの猫も私の前からいなくなるのだろう。

いなくなったら・・・さびしいだろうなあ。

 

 

 

 

 

 


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