急須展示と煎茶・和紅茶体験、ガイドと歩くやきもの散歩道

 

   10月23日(土)から25日(月)までの3日間、常滑市陶磁器会館で「急須展示と煎茶・和紅茶体験」を行いました。新型コロナウイルス感染症対策が叫ばれるときで、当初予定した9月から10月に変更しましたが、無事終わることができました。「ガイドと歩くやきもの散歩道」も同時に行いました。その時の様子を報告します。

 中日新聞や地元ケーブルテレビで紹介されたこともあり、多くの方が来場しました。

    

 

1 急須展示

   常滑で作られている茶器の展示を行いました。様々な形の急須がありますが、日ごろ目にしている日本の茶器のほか、左手用の急須なども展示しました。中国式の茶器、台湾式の茶器をはじめ、コーヒー急須や紅茶用の茶器の紹介も行いました。常滑焼のコーヒー急須は、釉薬を使わない焼き締めのため、表面に無数の穴が開いており、コーヒーの渋みや苦みを適度に吸収してくれるのでまろやかな味わいになるとのこと。また、紅茶用の茶器は使い勝手がよくヨーロッパで人気があるとのことでした。

       

 

        

 

        

 

2 煎茶・和紅茶体験

 煎茶・和紅茶体験は、ワークショップスペースで行いました。日本茶インストラクターの方から、お茶を淹れるときのポイントを聞きながら「煎茶の淹れ方」「和紅茶の淹れ方」のマニュアルを見ながらお茶を淹れていただきました。子供連れの家族も多く、たくさんの方が体験を楽しみました。和紅茶は初めて体験する方も多く、人気がありました。

       

 

      

 

3 ガイドと歩くやきもの散歩道

   常滑焼の歴史や文化、やきものの魅力を知り、興味・関心を高めてもらうことを目的に、「ガイドと歩くやきもの散歩道」を実施しました。

      

    陶磁器会館は常滑市の観光情報と常滑焼の展示・販売をおこなう施設です。館内には常滑を中心にして活躍する陶芸家の作品を展示・販売しています。陶磁器会館前で、シルバー人材センター「ブルーオーシャン」の観光ガイドさんから説明を受けて出発です。

 

       

   常滑やきもの散歩道のシンボル巨大招き猫「とこにゃん」は、常滑系招き猫の典型的な顔で、幅6.3m、高さ3.8mあるそうです。

 

      

    江戸時代から明治時代にかけて廻船業で栄えた旧家、市指定の有形文化財旧瀧田家住宅にある休憩所には、常滑市出身の著名人で名誉市民の方々のパネルが掲示されています。明治期の土管と昭和初期の焼酎瓶が左右の壁面をびっしりおおい、坂道には「ケサワ」という土管の焼成時に使用した捨て輪の廃材を敷き詰め、滑らず歩きやすいように工夫されています。

 

      

   登窯広場には東屋、水琴窟、陶壁、オブジェ等がみられ、展示工房館では陶芸教室も楽しめます。館内には「両面焚倒焔式角窯(りょうめんだきとうえんしきかくがま)」を保存展示しています。

 

      

   登り窯(陶榮窯)は1887年(明治20年)頃に築かれた窯で、1974年(昭和49年)まで使用され、日本で現存する登窯としては最大級です。傾斜角約17度、8つの焼成窯、高さの異なる10本の煙突が特徴です。1982年(昭和57年)に国の重要有形民俗文化財に指定されました。

 

      

   現在では使われることのなくなった石炭焼成の煙突、これもなつかしい風景です。