IT’S STRATEGIC – 社長の戦略講座 –
最近思うに、何故マーケターと称しているのか？ってこと。そもそもマーケティングを学び始めたのはセールスライティングとの出会いだった。それから面白くなってのめり込んだって話で、それ以上それ以下はない。
ところが、マーケティングを戦略ベースではなく施策まで落とし込んで行くと、することが多過ぎてとてもじゃないけど一人じゃできるわけもなく…チームで対応して行くのが普通で一人で出来ないのは明白。
そんな中、アメリカ式のライティングをしていると、どうしても「買うか買わないかは自由だ。だけど、自分の身を守りたいなら買わない方がどうかしている」という雰囲気があることに気が付く。
日本で培われてきた文化の共通認識が「おかげさま」。海外では、「自分を守りたいなら自分でなんとかしろ」という認識が古くから伝わっている。根本的なその違いが、かなりの違和感を感じるようになったわけ。
例えば、あるセールスライターがこんな事を言っていた。それは、
人とボールが出会った時に『サッカー』という文化が生まれました。サッカーというのは、スポーツとして観るととてもエキサイトできるものですが、内容としては『自分の力で相手を打ち負かす』ですよね。
要はこれ、「自分の身は自分で守る」の一種だと思うのです。だが、日本ではどうでしょう…日本でははるか遠い昔、人とボールが出会った時に『蹴鞠（けまり）』という文化が生まれました。これは、人々が輪になってボールを蹴り合い、できるだけ落とさずに相手に丁寧に渡し続けるというゲームです。
つまり、「あなたのおかげで相手に渡すことができました。あなたのおかげでしっかり拾うことができました。」という『おかげさま』の精神が現れています。そしてその精神は、日本の商売にも色濃く残っているのです。
例えとしては他にもあるが、要するに売り手側としては「いつもありがとう。皆さんのおかげです。」となる。そして、買い手側としては「いつも相談に乗ってくれて最善のご提案ありがとう。あなたのおかげです。」となる。
この関係は、特定するビジネスでの話ではなく、むしろ、お客さんとこのような関係を結べることこそが、日本におけるビジネスであって、いわゆる日本的な本来の姿で、「日本風マーケティング」だと思う。
この日本風マーケティングのことを「おもてなしで創る売れる仕組み」と表現している。さらに、おもてなしを日本風とするなら道徳観念無くしては説明ができない。
コピーライティングのスキルを身につければ売上をあげることはできる。が、海外式のコピーライティングだと、そこにはどうしても『買わない人は無関係』という本来の日本らしくないドライな関係になってしまう。
本来、日本での商売のあり方は、「ああ、この人の話を聞けてよかった。また話を聞いてみたいな。」と、結局買わなかったにしてもお互いのためになることをする。という部分にあるはず。
つまり、買ってもお互い幸せ、買わなくてもお互い幸せ。一度でも縁があって接触をして話をしたのであれば、必ずお互いにご利益が生まれる。または、そのような関係構築のことだと思う。
ご利益とはお金に限らず、ご縁、エネルギー、活気、閃き、アイデアなどあらゆるものが含まれまれる。これこそが、本来の「日本のビジネス」であって「日本風のマーケティング」だと思う。
なので、セールスライティングも然り、輸入したマーケティングをそのままやるからそこに違和感を感じるわけ。もちろん、全否定するつもりは毛頭ないが、日本でするなら日本の道徳観念に沿って商売をして欲しい。
少なくとも、道義を欠く様な商売はお互いのためにはならない。「経済を発展させたいなら道義が第一」と考えるマーケターが居てもいいのではないか？と提唱してみる。
ま、弊社の理念が「道義無くして経済の発展は無い」と標榜しているので、日本風マーケティングが日本の商習慣には適していると思うのだが…ただ、捉え方や考え方は自由なのでここでこれを強要する気はない。
まとめると、「おもてなしで創る売れる仕組み」は日本風マーケティングであって、さらにこれを「モラリティマーケティング（©️）」と表現している。コレは独自に考えた造語だが、意外にハマっている感じがする。
ついでに言っておくと、ビジネスと商売はニュアンスが違う。どう違うのか？は下記に紹介する本を読んでもらうと理解できるのではないかと思う（ほぼ、ここは宣伝😆）。
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