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2014年の読書 独断で選ぶベスト10
■選考対象:152冊
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ニューヨーク底辺物語―NYでホームレスとして生活した日本人が見て感じたありのままのアメリカ 700円 |
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ニューヨークで暮らした日本人の体験記は数あれどホームレス生活を描いたのはこの本くらいではないでしょうか?ホームレス生活を余儀なくされた著者からみたニューヨーク。ホームレスへの手厚い保護政策と市民の暖かい眼差しが印象的で、ニューヨークという街の成熟度と懐の深さを感じました。 |
あきらめない―働く女性に贈る愛と勇気のメッセージ (日経ビジネス人文庫) 788円 |
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突然いわれのない罪で逮捕されたらどうなるか?そんなことが現実として起こり、冤罪に対し闘いぬいた様子が描かれます。著書は厚生労働省4人目の女性局長となった人物。「普通の女性のロールモデルになる」になることを目指していた著者が、家族や職場仲間など周囲からの支援を得て冤罪を晴らしていく過程に感動。 |
飛田で生きる: 遊郭経営10年、現在、スカウトマンの告白 (徳間文庫) 778円 |
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飛田は大阪にある旧遊郭の名残をとどめる風俗街。普通の会社員をしていた著者はひょんなことから風俗店の経営を行うことに。数々のトラブルに見舞われながらも店舗運営をこなす奮闘記です。働いているワケアリ女性達のマネジメントは本当に大変そう。ほとんどの人が体験出来ないような数々のエピソードに驚き。 |
1512円 |
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横井軍平は任天堂に入社後、「ゲーム&ウオッチ」「ゲームボーイ」の開発に関わり、大ヒットさせた人物。しかし、1997年に不慮の事故で夭折され、その存在は伝説となっています。テクノロジーではなくアイディアで楽しませる任天堂商品は、「枯れた技術の水平思考」という横井さんの哲学を受け継いだものになっています。 |
1512円 |
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阪神電鉄で旅行部門一筋で働いていた著者は、当時万年下位だった阪神球団に突如常務として出向することに。ぬるま湯体質だった組織を強烈なリーダーシップで改革し、野村監督、そして星野監督を招聘。トレードで金本など有力選手を獲得し18年ぶりの優勝を遂に実現。知られざるフロントの闘争が描かれます。 |
6位『日本一社員がしあわせな会社のヘンな“きまり”』山田 昭男
1620円 |
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著者(2014年に死去)が創業した未来工業は超ホワイト企業として知られています。年間休日数は140日、勤務は16:45まで、70歳定年制、65歳の年収実績700万円など。働く時間は短いがお給料はそこそこ高い。それでいながら創業以来赤字はなく、高い利益率を誇ります。そこには常識にとらわれない経営方針がありました。 |
710円 |
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エンブレムやポスターの制作デザイナー、選手村料理長、記録映画監督、警備を手掛けた会社など1964年の東京オリンピックを支えた、表には出ない人々の熱き物語。敗戦から立ち直る過程の中で日本の復興を強くアピールしようと想う人々の純粋な気持ちに圧倒。2020年のオリンピックにこれだけの熱意はあるのでしょうか? |
1296円 |
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絶大な人気を誇りながらも2009年、試合中に急遽してしまったプロレスラー三沢光晴。そのニュースは大きな衝撃を与えました。元日本テレビアナ徳光和夫さんの息子で、生前の三沢さんと交流が深かった著者が三沢さんとの思い出を描きます。メディアには見せなかった染みわたるような優しい性格に涙が出てしまいました。 |
514円 |
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31年間もの間『兼高かおる世界の旅』というテレビ番組を続けた著者の回顧録。取材は約150か国にものぼったそうです。幾つかの偶然が重なり、運命に導かれるようにしてテレビ番組に関わるようになるまでの過程は興味深い。また、生涯独身を貫き、いつまでも人生を楽しむ姿は「幸せ」には様々な方法があると感じます。 |
832円 |
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『週刊文春』で23年間連載していたエッセイが遂に完結!いつも楽しく読んでいたので敬意を表してベスト10入り。相変わらず世界中あちこち旅をし、コンビニ強盗やプロ野球改革などあらゆることに興味を持つ。行動と思考の莫大なエネルギー量が、多作作家の原動力なのでしょう。何も考えずに読める至福の時間です。 |
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総評
ベスト10を改めてみてみるとノンフィクションの本がほとんどであり、物語から1冊もノミネートされていないことがわかります。どうも、私は、自分がしたことのない未知の体験を描いている本に強く惹かれるという傾向にあるようですね。
「真実は小説より奇なり」という言葉を思い浮かべてしまいます。
一方、ノンフィクションを凌駕する圧倒的な筆力のある物語との出会いが今後あるかもしれないと思うとこちらも楽しみであります。
私の読書傾向として、興味を持つ分野や作家が出来ると、関連本を多く読むという事があります。来年はこの基調は維持しつつも全く新しい分野の本にも積極的に手を出していきたいと考えています。
本は非日常の世界であり、こんなにも手軽に非日常の世界に入れる「本」の存在はとても有難いものであるとつくづく感じます。