もうだめかもしれない。

大丈夫ですかと聞かれたら、はい大丈夫ですと言うタイプの人間です。

孤独のグルメ

最近昼飯は一人で会社2時間くらい抜け出して隣駅まで歩いてはよさげな飲食店に入って飯を食う、と言う行為を繰り返してる。いわゆる孤独のグルメだ。

 

今日入った町中華、なんてことなかったけどよかった。小汚い外装、期待を裏切らない内装、ジジイが厨房で飯を作りババアがオーダーを取って丼を置く。そうそう、こういうのでいいんだよこういうので。

 

先客は作業服の二人組と太ったスーツのおっさんのみ。いいねえ。

 

カウンターに座ってメニューをざっと見る。

ババアがすぐに水を置いてくれる。

特に愛想もいらないけど、こういう基本的なサービスを普通にすぐやってくれる店は基本的に信頼していらので、安パイなランチの定食を諦め、多分オリジナルメニューと思われる変わったラーメンをオーダー。

 

辛さが調整出来るらしく色々聞かれたがわからたいので全部に対して「普通で」と答えた。

 

待ってる間にババアが俺のもとにアイスコーヒーを置いてくる。昼は全てのメニューにアイスコーヒーを付けてるらしい。正直、今日は季節外れにクソ寒い上にコロナ対策で開け放たれた入口近くのカウンターに、間違えて半袖を着てきてしまった俺だけど、こういうサービスはありがたく受け取る。

 

五分程度待ってやってきたラーメンはそこそこ辛くてボリュームのある、これぞ町中華という感じ。何度か水をおかわりして完食すると、先程まで冷えていた体がいい感じに暖まり、自分のチョイスも捨てたもんじゃなかったと確信。

 

店を出ようと立ち上がると、無愛想に見えたババアが笑顔で「辛かった?」と聞いてくる。

「辛さは調節できるからね」と、ババアなかなかの人懐っこい顔。

「辛いもの食べると暖まるでしょ」と言うので

「今日みたいな寒い日はちょうどいいですね。美味しかったです」

と一丁前に社交性を発揮する俺。会社ではお荷物のうつ病社員のくせに、外では社会人気取りである。

 

外に出ると先程まで体を震わせていた冷気が火照った身体には逆に気持ち良く、俺は調子に乗ってセブンでアイスコーヒーを買って飲みながら会社に戻った。途中ですぐに身体は冷えて、戻るとすぐにトイレに入った。