読書感想文:海上知明『戦略大全 孫子』 | 倉山塾東北支部ブログ

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とにかく、兵法書には

 

目がない私。

 

すぐにできごころカードが発動し、

 

つい買ってしまいます…

 

 

中学校の頃も、『武経七書』が欲しくて、

 

全訳の全七巻をまとめて

 

買ってしまいました…

 

(集めるだけじゃなくて、少しは読め!!)

 

 

さて、その中でも

 

『孫子』は、

 

最高位の位置づけとなるでしょう。

 

それゆえ、他の兵書に比べて

 

多くの解説書や研究書が

 

出されています。

 

 

それらの本も数冊読みましたが、

 

何か物足りない。

 

 

確かに『孫子』は

 

『戦争論』みたいに分厚くなく、

 

内容が簡潔にまとめられているので、

 

通読自体は容易です。

 

 

それだけに抽象的であり、

 

具体例で内容を理解しようとすると、

 

なかなかイメージしにくいところがあります。

 

 

そこに加えて、

 

ビジネス面での応用の話が

 

書かれている本も多くあります。

 

 

他分野への応用は悪いことではありません。

 

しかし。

 

 

『孫子』の本質は

 

日常生活でもビジネスでもなく、

 

軍事です。

 

 

やはり、『孫子』の理解を

 

より深めるには、

 

各篇の、

 

より適当で豊富な具体例を

 

知ることが大事なのでしょう。

 

 

その点、本書は見事に

 

その要望を叶えてくれました。

 

 

特に印象に残ったのは、

 

『呉子』などの「精兵主義」に対して、

 

兵隊の個人的資質や勇敢さに期待するのではなく、

 

部隊に勢いを持たせること

 

(「善く戦う者は、之を勢に求めて、人に責めず」)

 

が、『孫子』の特徴、という点。

 

 

まさに、

 

微力は無力ではない。

 

微力も合わさると強大な力となる、

 

ということだと思います。

 

 

なにも少数精鋭でなくても、

 

戦い方はあるんだ、ということを

 

教わりました。

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