いよいよ、イレウス完結編です。
麻痺性イレウスについて、UpToDate参照しました。
以下、書かれてあった情報を箇条書きに書いていきたいと思います。
・麻痺性イレウスの原因には、1術後の副作用 2腹部の炎症 3腹部の外傷 ④薬(麻薬、抗コリン薬etc…)
・イレウスを診断する特異的マーカーはないが、血液ガスでの「乳酸」が重要である
・腸管閉塞してから、12-24hは閉塞後の便・ガスが出る可能性があるが、それ以降はない
・術後は機械性イレウス、麻痺性イレウスどちらもあるが、食後すぐの嘔気、嘔吐あるなら、機械製イレウスの可能性が高い
等々がありました。
この中で今回大事だったのが、麻痺性イレウスの中に腹部の炎症が原因で起こるということです。
今回の患者さんの場合、3日間便・ガスが出ないということで、調べてみたら膵炎でした。
膵炎自体も恐ろしい病気ですが、その炎症の波及として、麻痺性イレウスを起こすこともあるのですね。
患者さんはすぐに入院となり、抗生剤・補液加療が行われるうちに、自然とイレウスも改善していきました。
イレウスと一口で言っても、原因が様々にあり、それぞれで治療が違うんですね。
今回は以上になります。

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