ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

「壊れかけのRadio」徳永英明

2024-04-30 13:01:49 | 音楽

何も聞こえない

何も聞かせてくれない

僕の体が昔より

大人になったからなのか

ベッドに置いていた

初めて買った黒いラジオ

いくつものメロディーが

いくつもの時代を作った

 

思春期に少年から大人に変わる

道を探していた 

汚れもないままに

飾られた行き場のない

押し寄せる人波に

本当の幸せ教えてよ

壊れかけのradio

 

遠ざかる溢れた夢

帰れない人波に

本当の幸せ教えてよ

壊れかけのradio

 

作詞・作曲 徳永英明。1990年7月発売。オリコン最高位5位。

当時としては大ヒットとまで言えませんが、発売から35年近くたっても根強い人気を誇っています。その理由のひとつは、流行を追わずに描かれた普遍的、本質的な歌詞にあると思います。

 

「何も聞こえない。何も聞かせてくれない」原因は、ラジオが古くなったことに加えて自らの成長。

「僕の体が昔より、大人になったからなのか」

体と書かれていますが、そこには心が隠されている気がします。大人になったがゆえに失ってしまうものってありますよね。

 

きらびやかな都会の人ごみで夢を見失ってしまう主人公は「本当の幸せ教えてよ、壊れかけのradio」と心で叫びますが、同時にすでにラジオが教えてくれないことも知っている。その黒いラジオを聞いたまま、眠りに落ちていた頃が幸せだったと気付いているのです。

 

美しいメロディー、そして徳永さんの少年の面影を残したようなハスキーな高音が、さらにこの曲を昇華させています。

 

 


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