くるまにのって | 子宮筋腫をとったらば

子宮筋腫をとったらば

2015年12月に開腹で子宮の全摘をした、45歳・既婚・子ナシの備忘録。

我が家は自家用車に縁がありません。

私はそもそも免許を持っていないし、

夫は永遠のペーパードライバー。

知り合って30年以上だけれど、

運転しているのを見たことがないくらい。

本人も車を運転することやドライブに

本当に興味がなさそう。

なのでずっと車のない生活を送っています。

 

私は車に乗せてもらって移動するのは大好き。

子供のころは父が運転マニアだったので、

家族での移動は殆ど車、そして私以外の

家族のメンバーはみんな免許を持っていて

車を運転することは当然のような環境でした。

もちろん私も18歳になったら免許を取るものだ

と思っていて、高校卒業と同時に

「免許取りたい」と申告したら。

家族中から「やめなさい」と反対されました。

まだ未成年の免許も持っていない弟にまで

「おねえちゃんは免許取らない方が……」

と心配される始末。

わたくしの運動神経及び反射神経が問題に

なっているのですね。

今となっては家族の慧眼且つ当たり前の

ジャッジに感謝しています。

 

そんなわけで自分で運転はできないけれど、

潜在的にドライブは好きなのです。

都会でも田舎でも住宅街も大自然も、

窓の外を流れる景色を見るのが楽しい。

つい先日とても久しぶりに父の運転する

車に乗って江の島まで出かける機会があって。

それが思いのほか楽しかったので、

やはり運転マニアの弟に出かけるときに

隣に乗せてくれと頼んでおきました。

 

そしたら数日後。

「1時間後に出かけるけど一緒に来る?」

って急!事前のメールとかないのね。

まあでもお勤め人の休日の過ごし方が

がちがちに固まって自由度低いの

いやですもんね、私はいつでもいいんだし。

じゃあお願いしますということで、

快晴の春の日が突如ドライブの日に。

 

「裾野まで桜でも見に行こうかなと思うけど」

え?もう正午を過ぎましたけれど

静岡県まで遠征ですか?

「夕飯前までには帰れるんじゃないかな」

私はなんでもいいからお任せするわ。

あ、でもひとつだけお願いがある。

いい野菜が買えそうなところがあったら

停まってください。

 

お昼休みの時間帯だったせいか

都内を抜ける道路は想像していたよりも

ずっとスムーズでした。

そもそも私の都内道路認識が

20年前くらいから更新されていないので。

いろいろ整備されて昭和の時代ほど

酷い渋滞ってないのかしら?

それともたまたま?

知っている道は以前から変わらないものが

目に入れば懐かしいし、

変化があればほほーと思ってそれも楽しい。

 

あんなものあったよねとか、

ここでこんなことしたよねとか、

思いの外車内の会話が弾んだのも意外。

弟も私もそんなにお喋りではないのだけれど、

長時間ふたりきりでいるのがそれこそはじめて?

私たちこんなに話すことあるのか、と驚きました。

 

道中も桜はすっかり終わった風情だったので

そんなに期待していなかったのだけれど、

お勧め目的地の富士霊園はお見事な満開。

世に言う満開は八分咲きくらいだと思うのです

けれど、この日の桜は真の満開で枝に蕾が

見つからないくらい。

ほんの少し風が吹いても桜吹雪が待って、

なんだか歌舞伎の舞台のようです。

桜が特別好きでもない私(圧倒的な梅派)でも

さすがにきれいだなとうっとりしました。

 

さあ、お花も見たし帰るのかなと思ったら。

「同じ道通って帰るのつまんないんだよね」

君が疲れないならなんでもいいけど。

「道志経由で中央高速に出るか。

道の駅があるからそこで野菜買えるよ」

いいねいいね、山菜あるかなー。

 

ということで一般道をひたすらアップダウン。

途中頭に雲を被った富士山が大きくキレイに

見えて、これは嬉しい、富士山大好き。

山の中も新緑は美しいし、野生の山吹が

今を盛りであちこちにむらむらと黄色の

かたまりがあって可愛らしい。

目を上げると山の中にもぽつぽつ白っぽい

山桜が咲いているのが見える。

大量のソメイヨシノも見事なのだけれど、

ひっそりした花もいいものですね、好き。

立ち寄ってもらった道の駅は午後も3時に

なっていたせいか商品棚はお見事にがらがら。

でもとっても元気なウドとこごみが手に入って

わたくしは大変ご機嫌です、

山の中のドライブの大好きポイントはここ。

 

中央高速に乗って

今度こそ帰るんだろうと思ったら。

「なんか海見たくない?」

私は海好きだからいつでも海は見たいよ。

でも我々は今結構な内陸にいません?

「いいや、曲がっちゃお」

ってこの人湘南に向かってるのか、元気だな。

長いこと車生活から離れていると、あちこちに

立派で便利な道路ができていて驚きます。

 

広い太平洋を見て、いつも混んでいる鎌倉

周辺をゆっくり通過して。

首都高に乗ってベイブリッジを渡るころには

ちょうどいい夕暮れで工場地帯の灯が

それはキレイでした。

今回いちばんの驚きは羽田から首都高が

あんなに長く地下を走っていること。

びっくりして大興奮して、確かに既存の道より

早くてありがたいものだけれど、

やっぱりずっと地下っていうのは

あんまり気持ちのいいものではないかな。

 

帰宅したら走った時間は7時間。

4都府県を出たり入ったり楽しいドライブでした。

 


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