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ベルセルク41巻特装版の感想【ネタばれあり】

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ベルセルク41巻特装版

 

裏面がキャンバスアートになっている。ガッツが大剣を振り下ろす。

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ドラマCDも付いている。

中身は39巻の妖精王に会うところから、キャスカの心を取り戻すための夢の中の戦い、キャスカの復活、そして41巻のエンディングまで。

声優さんに表現してもらうとさらに漫画の世界に入り込める。

 

41巻は7話で構成されている。以下、ややネタバレあり。

帝国の黎明

グリフィスのターン。

新たな帝国を打ち建てようと宣言するグリフィス。

すべてうまくいっているような感覚。

シャルロット王女と一夜を過ごす。

王女が寝ている部屋の窓辺で黄昏るグリフィス

自分の髪をみながら「やはり。ならば今夜が」と姿を消す。

 

障壁

復活したキャスカは髪を切ってもらい、動きやすい服を着てみんなの前に。

「やはりこっちの方がしくり来るな」

剣術の腕も昔と変わらず、イシドロに稽古もつけてやる。

しかしガッツと面と向かって話そうとすると蝕の記憶が蘇り、倒れてしまう。

 

けれど、二人はまだ会えない

 

桜の園

ファルネーゼとシールケが妖精島の魔術師たち に実力を披露し認められる。

 

渓谷

ガッツは髑髏の騎士と共に、二人の鎧(狂戦士の甲冑)を作ったドワーフ・ハーナルのもとへ。

ハーナルはガッツの鎧をハンマーで打つ。狂戦士の甲冑が反応してガッツを飲みこむ。

 

幻視

狂戦士の甲冑の前の持ち主である髑髏の騎士の過去の記憶がガッツに流れ込む。

かつての蝕、かつてのゴッドハンド、かつての生贄。

シールケによって現実に引き戻してもらうガッツ。

 

跳猿

妖精王・ダナンと髑髏の騎士が挨拶を交わす。

イシドロが女の魔術師にイタズラをする。猿のように飛び跳ねるイシドロ。

一方、剣の素振りをするガッツのもとに、かつての少年が現れる。

 

朝露の涙

かつて満月の夜のみに現れた少年。妖精島では時間の流れが現世と異なるのでいつもより長く一緒にいられそう。

ガッツとキャスカそれぞれによく懐く。まるで二人の子供のよう。

少年と共にベッドで眠るキャスカ。突然思い出し、起きる。少年はいない。

少年はガッツのもとへ。

夢を見ていた

満月の夜に幼子になって懐かしい温もりに抱かれるんだ

だが、夢から覚めると微かな寂寥感が残るだけ

それもすぐに消える

一筋の涙と共に

朝露の様に

涙を流してガッツへ振り返る。

 

ここで終わり。

この「朝露の涙」は、三浦健太郎先生が生前に直接ペンを入れた最後の原稿だそう。

 

個人的にはこの終わり方でよかった。

一区切りついたと思う。ガッツにとってもキャスカにとってもグリフィスにとっても。

 

これからの展開はいろいろと想像をかきたてられる。

 

おそらくガッツとキャスカは妖精島を離れて新たな旅に出るだろう。仲間と共に。その旅の目的は?もしかしたらグリフィスを取り戻すというものかもしれない。

 

グリフィスは帝国を打ち建てていくだろう。そこに大きな障害は無いように思う。しかしグリフィスの心は動いている。今の鷹の団をとるのか、昔の鷹の団をとるのか。

 

第三勢力として、バーキラカの住処へ移ったリッケルト達がどう動くのか。何かしらの大きな戦いが起きれば、動かざるをえなくなるかもしれない。

 

そして、髑髏の騎士とゴッドハンドの戦いも気になる。現世と幽界の狭間は淡くなったので、グリフィスやガッツも交えて混沌とした戦いになる気がする。

 

ベルセルクの今後については未定とのことであるが、それが続いても、これで終わっても、どちらも受け入れる。

 

ベルセルクが始まって30年、私がベルセルクに出会って24年、その世界観やストーリーに衝撃を受け、世界とは何か、家族とは何か、といった問いを持ちながら楽しませてもらいました。

三浦健太郎先生ありがとうございました。