法人税 申告書作成の流れ(事業税)1期目

事業税は、損金に算入することができます。
損金算入できるのは、事業税を支払った時になります。
すなわち、税計算をして発生した時期ではなく、翌期の支払った時期に事業税が損金算入することができます。

今回は1期目の記事ですので、事業税は発生しますが、その金額は今期は損金に算入することができません。

前提条件

【表1】
10一期目 PL(法人税計上前)

 
 

別表四

法人税計上前

20 1期目 4法人税計上前700
・1当期純利益又は当期欠損金の額には、当期純利益8,100。
・22仮計は、1当期純利益又は当期欠損金の額8,100に、加算、減算はないため8,100となります。
・25仮計は、22~24の合計8,100となります。
・33合計は、25~30の合計8,100となります。
・37差引計は、33~36の合計8,100となります。
・39総計は、37、38の合計8,100となります。
・47所得金額又は欠損金額は、39~46の合計8,100となります。

 

法人税計上後

損益計算書 法人税等計上
所得金額800万円までの法人税額の計算は以下のように計算します。
所得金額の千円未満切捨て×15%

所得金額が8,100なので千円未満を切捨て、8,000となります。
所得金額8,000に税額15%をかけ1,200となります。

法人税額が決まったので、損益計算書の法人税等1,200を計上します。
そして法人税等1,200が計上されたことから、税引後当期純利益6,900となります。
【表2】
http://wakai-hojinzei.official.jp/wp-content/uploads/2019/08/25 一期目 PL(法人税計上後)

別表四 修正

http://wakai-hojinzei.official.jp/wp-content/uploads/2019/08/26 1期目 4法人税計上後700
法人税等が確定し、税引後当期純利益が変わったことから、別表四を修正します。

・1当期純利益又は当期欠損の額は、6,900となります。
・5損金経理をした納税充当金は、法人税等1,200となります。
・11小計は、5~10の合計1,200となります。
・22仮計は、1当期純利益又は当期欠損金の額6,900に、加算計1,200を加えた合計額8,100となります。
・25仮計は、22~24の合計額8,100となります。
・33合計は、25~30の合計額8,100となります。
・37差引合計は、33~36の合計額8,100となります。
・39総計は、37、38の合計額8,100となります。
・47所得金額又は欠損金額は、39~46合計額8,100となります。

作成後、法人税計上前に作成した別表四と法人税計上後に作成した別表四の「47の所得金額又は欠損金額」が変わっていないことを確認します。

 
 

別表一

http://wakai-hojinzei.official.jp/wp-content/uploads/2019/08/30 1期目 1左

別表一の申告書は、画像が大きくなったため、左右を分割して載せています。

1所得金額又は欠損金額は、別表四の47所得金額又は欠損金額8,100から転記します。
2法人税額は、下記のように算定します。
所得金額又は欠損金額を1000円未満切捨てします。
800万円以下の1所得金額又は欠損金額×15%
800万円をこえる1所得金額又は欠損金額×25.5%

1所得金額又は欠損金額は、8,100なので
8,100を千円未満切捨て→8,000
8,000×15%=1,200

4差引法人税額は、2法人税額に3法人税額の特別控除額を差し引いた金額1,200となります。

10法人税額計は、4差引法人税額、5連結納税の承認を取り崩された場合における既に控除された法人税額の特別控除額の加算額、7課税土地譲渡利益金額に対する税額、課税留保金額に対する税額を足した金額1,200となります。

13差引所得に対する法人税額は、10法人税額計に、11仮想経理に基づく過大申告の更正に伴う控除法人税額と、12控除税額を差し引いた金額に、百円未満切捨てをした金額1,200となります。

30(1)の金額又は800万× /12相当額のうち少ない金額は、所得金額又は欠損金額8,100に百円未満切捨てした8,000となります。

32所得金額(1)は、20(1)の金額又は800万× /12相当額のうち少ない金額に(1)のうち年800万円相当額を超える金額を足した額8,000となります。

 
 

別表五(一)

http://wakai-hojinzei.official.jp/wp-content/uploads/2019/08/40 1期目 5-1w700

26繰越損益金の増額には、当期純利益6,900を記載します。
27納税充当金には当期の法人税等1,200を記載します。
28未納法人税、未納地方法人税及び未納復興特別法人税(付帯税を除く。)には、当期の法人税等1,200を記載します。

 
 

五(二)

http://wakai-hojinzei.official.jp/wp-content/uploads/2019/08/40 1期目 5-1w700

4法人税の当期分の確定:
・期首現在未納税額は、当期計上未払法人税1,200となります。
・期末現在未納税額は、期首現在未納税額に、当期発生税額を足し、当期中の納付税額を差し引いた金額1,200となります。

納税充当金の計算:
・32損金経理をした納税充当金は、当期計上未払法人税1,200となります。
・34計は、32損金経理をした納税充当金に33を足した1,200となります。
・42期末納税充当金は、31期首納税充当金に、34計を足し、41取崩額を差し引いた金額1,200となります。

法人税申告書作成
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