始まった頃
突拍子もないケガをして
通院した
ひと目で重傷とわかる姿で
買い物する
人の温かさにも冷たさにも
深く触れた
通院が終わる頃
突拍子のない出来事で
離れた家族らと顔を合わせた
彼らの健やかな日々を確かめるうち
仲良しだった猫にマスク姿を嫌われる💔
やがて
研究が実を結び
禍へ抵抗する術(すべ)が
さまざまに構築され始める
それにつれ
「済んだ」
「あれは悪だ」
「打たねば立ち入らせぬぞ」
「打てば支配されるぞ」
「打てば打つほど」
「打たぬほど」
かすかにふわふわそんな会話が
浮かんで消えた
分断が起きるであろう、と
新しい形の
ただの心配性の妄想にとどまってくれれば
どんなによいだろうか