指田文夫の「さすらい日乗」

さすらいはアントニオーニの映画『さすらい』で、日乗は永井荷風の『断腸亭日乗』です 日本でただ一人の大衆文化評論家です

『ローレル・キャニヨン』

2022年07月02日 | 映画

ロスアンゼルスの近郊にローレル・キャニヨンという場所がある。

丘陵地で、細い道路の脇に住居が点在しているところだったようだ。

 

                                         

そこに、バーズの連中が来て、住むようになる。

そこには、ママス&パパスやモンキーズのミッキー・ドレンツなども住んでいて、それは1960年代の西海岸のヒッピームーブメントの盛上がりのなかで、1967年のモンタレー・ポップ・フェスタイバルになる。

それには、アメリカのロック、ポピュラー音楽の連中のみならず、ラビー・シャンカールなどの非西欧世界のアーチストも出ていたのだった。

さらに、1969年のウッドストックになり、ロックはアメリカ全土を覆い、ロスに全国からミュージシャンが来るようになる。

ジョニ・ミッチェルとリンダ・ロンシュウタットが最高のミュージシャンだったろう。

だが、その中で、1969年8月にシャロン・テート事件が起きる。

この映画にも、その姿が出てくるプロデューサーのテリー・メルチャーは、実は歌手ドリス・デイの再々婚相手のマーチンの連れ子だった。

この事件の性で、ドリスは精神に変調を来してしまうほどの大事件だった。

テリー・メルチャーは、ビーチ・ボーイズのメンバーと親密だったが、シャロンテート事件の犯人のマンソンとも親密な交遊があったのである。

これは、エデンの園のようだったこの地域を普通の住宅地に変えてしまったようだ。

最後、ここに来て大メジャーになったのは、イーグルスだった。

その意味では、ウエストコースト・サウンドは、バーズに始まり、イーグルスに終わったと言えるのだろうか。

黄金町シネマベティ

 

 

 

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