指田文夫の「さすらい日乗」

さすらいはアントニオーニの映画『さすらい』で、日乗は永井荷風の『断腸亭日乗』です 日本でただ一人の大衆文化評論家です

根岸湾埋立事始め

2022年06月10日 | 横浜

港湾の管財係長をやっているとき、公明党の遠藤議員から電話があり、根岸の土地のことで相談がある人がいるので、会ってくれと言われる。

 

                 

その日、二人の男が来た。産廃業者の人と、かなり高齢の弁護士だった。

聞くと、凄い話で、「根岸の横浜日赤病院の土地は俺の物だから寄こせ」とのこと。

驚いて、港湾の埋立の生き字引田中常義さんに聞く。

「指田さん、それはPD工事ですよ、米軍の命令工事で、プロキュアメント・デベロップメント工事で、敗戦直後、市内の瓦礫を根岸湾に捨てさせた工事だ」とのこと。

「その連中が、瓦礫を根岸湾に埋めたのはそうだろう」

彼らは言う、「工事をすれば、後で土地を上げるので、ただでやれ」とのこと。

私は聞いた、「いずれ土地をやるから工事はただでやれ」との米軍の指令書はあるのですか。

「ない、当時米軍の命令は絶対で、口頭ですべておこなわれたんだ」

「では、根岸湾埋立が出来たとき、なんで所有権をいわなかったんですか」

「当時は、いろいろと忙しくて・・・」

「いくらでも主張してください」と言って私は別れた。

 

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ステーイブ・ウィンウッド公... | トップ | 『サムライ』の衣装は、『愛... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

横浜」カテゴリの最新記事