そして真輝、ハンバーガーを食べながら、
「じゃあ〜〜。柚香さん、家族はおばあちゃんだけ…で、兄弟か姉妹も…???」
柚香、コーヒーを飲みながら、
「うん。私だけ…。真輝君は…???」
「僕は下に、妹がいる。今、大学1年。」
「へぇ〜〜。大学1年の妹さ〜〜ん。」
「そっ。」
何気に困ったような顔をしての真輝。
柚香、そんな真輝の顏を見て、
「ふん…???…妹さんが…、何か…???」
その声に真輝、慌てて申し訳ないように、
「あ、はははは。ごめん、俺…。あっ、いや…、僕、つい変な…。」
柚香、可笑しがりながら、
「ううん。ちっとも…。…って、言うか…。」
「僕の妹ね。」
また柚香、カップに口を近づけて、顔をコクリと、
「ふん。」
「通っている大学が、航空整備士専門の大学。」
いきなり柚香、
「へっ…???」
そして目をパチクリ。そして目をキョロキョロと、
「航空…整備士…。…ぃ〜〜〜〜???」
その変な調子に真輝、途端に、
「かかかか。くくくく。」
柚香は途端に右目を歪めて、両眉の先端を吊り上げる。そして口を尖らせて、
「ん〜〜〜???」
口を真一文字に…。
「ん〜〜〜〜???」
真輝、ニコニコ顔で、
「かかかかかか。」
ついに…。柚香、顔を大きく傾げて…。
「航空…整備士…だよね。」
真輝、コクリと、
「うん。航空整備士。」
「………って、言うか〜〜〜。…って…。なれんの…???」
その声に真輝、
「なれる…、らしぃ…。」
「へぇ〜〜〜〜。」
目をキョロキョロと、そして軽く頷きながら…。そしてまたカップに口を、
「ふんふんふん。なれるんだ〜〜〜。へぇ〜〜。」
「…って言うか…。柚香さん。その表情。」
瞬間、柚香、
「へっ…???…どうかした…???…何…???…私…、何か…???」
可笑しがりながら真輝、
「いやいやいや。…なんかさ…。凄い、可愛かった。かかか。」
いきなり柚香、目を真ん丸に、
「へっ…???…はっ…???」
いきなり顔を赤くして…。そして今度は口を尖らせて、両眉の先を吊り上げて、左手で真輝を、
「や〜〜だ〜〜。もぅ〜〜。何言うかとおもったら〜〜。」
真輝、可笑しがりながら、
「いやいやいや。ごめん、ごめん。…って言うか、僕…。女子とこんな風に、外で飲んで食べたり。…で、話しする事なんて、なかったから…。」
「うっそ〜〜〜。」
いきなり柚香、
「こんな、かっこいいのに〜〜。」
「ややややや。僕なんて…、全然。」
右手を顔の前で振りながら…。
柚香、
「じゃあ…、中学の時や高校の時は…???…まさか…、バレンタイン…。」
首を振る真輝、
「全然。」
「うっそだ〜〜〜〜。」
「いやいやいや。嘘じゃないって。ほんとほんと。」
「世の中の女子、見る目…、ないのか…。」
ボソリと…。
「いや。だって、身長って…???」
真輝、
「あ〜〜。175。」
「ふんふんふん。…てかさ。真輝君の妹、なんで航空整備士。…って…???」
「うん。まぁ〜〜。これは…ちょっと…。あっ、ほら。病院で話したけど…。子供の頃、親戚の叔父さん。」
柚香、
「あんあん。うん。カーレース。」
「そう。一度、そういう事があって。…まっ。親戚のおじさんは、かあさんの弟なんだけど…。かあさんが言うには、弟がカーレースを見せに連れてって、おとうさんは…???…って、とうさんに言ったんだって…。」
柚香、聞きながら、
「うん。」
「つまりはとうさん、ある意味…、弟から触発されたような感じで…。」
目をキョロキョロと柚香、
「あ〜〜。うん。確かに。…そぅ…なるかも…。」
「でぇ〜〜。」
真輝、
「そしたら、とうさんが…。よし。今度はとうさんが働いている現場に、連れてってやるって…。」
途端に柚香、
「へぇ〜〜〜。」
「そしたらかあさんが…。うそ。そんな事、出来るのって…???」
柚香、瞬間、
「えっ…???…って、言うか、真輝君のおとうさんって、仕事…。」
「あ〜〜ん。うん。僕の親父、航空整備士。」
「うっそ——————っ!!!どっひゃ〜〜〜〜。」
そして柚香、
「すんご〜〜〜。なんともまぁ〜〜。航空整備士〜〜。」
そこまで言って柚香、真輝に、何かしら変顔で…、
「ねねねね。…もしかして…、例えばさぁ〜〜。羽田だったり、成田だったり…する…???」
間髪入れずに真輝、
「羽田。」
「うっひょ〜〜〜〜。すご〜〜〜。かかかか。私…、羽田の航空整備士の人の息子さんと話し、してんだ。」
ニコニコ顔で…。
そんな柚香を可笑しがりながら、
「いやいやいや。別に…。芸能人じゃないんだから〜〜。」
「いやいやいや。でも、凄いよ。航空整備士。車の整備士じゃないんだよ、飛行機だよ飛行機。」
そこまで言って柚香、ピタリ声が止まった。真輝を見て、
「あ。」
ふたりの会話も止まる。
柚香、目をパチクリとさせて、右左を…。そして、真輝に、
「ごめんなさ〜〜い。」
途端に真輝、
「へっ…???…何が…???」
キョトンとしながら…。
途端に柚香、顔を小刻みに、
「あ〜〜。いい。なんでもない。あ…、はははははは。」
LIBRA~リブラ~ vol,018. 「じゃあ~~。柚香さん、家族はおばあちゃんだけ…で…。
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庄司紗千 きっと大丈夫
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