東京脱出するヒト急増で転出超過!〜埼玉県 転入が加速、最多はさいたま市大宮区

コロナ禍、2020.4月以降、東京脱出移住するヒト急増!

コロナ禍でのオリンピック終了後、庶民の不景気に無縁とばかりに東京の駅近、湾岸を中心にタワーマンションは、中古・新築を問わずバブル期超えの高騰を続け、億ションの競争倍率10倍超えはあたりまえの状況...でありますが、そんな一部の金持ち連中を尻目に、コロナ禍に東京を脱出する人達が急増しております。

東京の転入超過数の推移 -総務省統計局 統計Today No.168-
※4月以降は転出超過に!

花の都 東京に上京するヒト達

東京を脱出するヒトが増えたって東京の流れ込むヒトが大きく減ったわけではない。
やはり地方から花の都 東京に上京するヒト達はたくさんいるわけです。

東京脱出組の移住先No.1は...意外にも埼玉

カロナ禍を機会にテレワークを常態化させる企業があったり、会社自体が地方に本拠地を移転させたりと、東京脱出の人流な今どきです。それで東京脱出するヒトはどこに向かったのかと言うと...

圧倒的に埼玉!(次いで神奈川、千葉)で首都圏ドーナツ現象的な人流となっています。最近では大宮、浦和が住みやすい街ランキングの上位にあると言っても昔から何かと不人気な埼玉ですから、転出先No.1はちょっと信じがたいとも言えます。そしてヒトだけでなく会社(本社)の転入超過数でも埼玉です。

埼玉県・本社移転企業調査(2011年~2020年)

埼玉への転入増と言ってもまんべんなく増えるワケでもなく、転入超過率の順位はさいたま市大宮区(2.1%)緑区(1.9%)、西区(1.3%)、伊奈町(0.8%)、上尾市、鶴ケ島市、さいたま市浦和区(いずれも0.7%)、白岡市、蓮田市(同0.6%)など、県央部を中心に転入超過率が大きく、都心に近すぎても田舎に寄り過ぎても良くはないという経過で、埼玉全体を眺めると10年前の増減予測を覆す程の人流トレンドが生じたワケではありません。

2021年都道府県魅力度ランキング 45位の埼玉県

今年の都道府県魅力度ランキング(地域ブランド調査2021)で埼玉県は45位とほぼほぼ最下位に近く”魅力に乏しい土地”と喧伝されておりますが...

1993〜1998 新国民生活指標 6年連続最下位だった埼玉県

そもそも30年程前に経済企画庁(現内閣府)が1992年から行った新国民生活指標(PLI:People's Life Indicators. )都道府県別豊かさ総合指標〜豊かさ指標ともよばれ、生活水準・豊かさを総合的に把握するために目安となる生活統計体系とされていたが、1993〜1998年にかけて埼玉県が6年連続最下位となった歴史がある。

これに業を煮やした当時の埼玉県の土屋義彦知事は
「企画庁の指標も一つの見方ではあるが、各都道府県の豊かさの実態を表しているとは思えない。埼玉県は一人当たりの県民所得は全国第3位、人口増加率は第1位。これは豊かな暮らしがあるからだと思う。1998」と発言、翌1999年以降公表されなくなった。

”経済的な豊かさ”の 47都道府県ランキング

手取り収入に相当する「可処分所得」から、家賃や食費、光熱費、通勤時間を費用換算した金額などを差し引き、残った金額いわゆる”経済的な豊かさ””を都道府県別でランキング化してみると...東京都は「日本一貧しい」街だということがわかります。

東京都の平均世帯は手取り収入は多めながら、生活費が高くかつ通勤時間が長いせいで、経済的な豊かさが日本で最も低い...ホントは誰もが知っているお話ですが、加えて近年では安心・安全へのリスクがとてつもなく高いことがあからさまになっています。

豊かさや魅力を空虚に数値化しても意味がない価値...そこそこイイ(≧∇≦)b

発表されたランキングを見る限り、昔も今も埼玉県には豊かさや魅力が欠けている...もしホントにそう考えられていたら、埼玉にヒトが集まる理由に窮するわけですが「豊かさ」とか「魅力」なんて指標を考える輩は、かつての金満ニッポンを振り返った挙げ句に見えてくる風景を是としてるキライがあってリアルな生活感の中に生まれる満足度を反映しているとは思えません。
所詮、美麗な街並みも悠然たる自然も素朴な風情も、リアルを味わう覚悟が出来たヒトにしか長居は出来ないモンです。大都会:東京のお隣であって喧騒には無縁ながら、田舎の不便さは無い...そこそこイイ。
埼玉県はそんなリアルな生活感の中で満足度が高い土地な気がします。
話を裏返すと「東京都から遠くの地方に脱出するヒト」なんかそんなに多くはない、ということです。

コロナ禍が一段落して今後もこの傾向は続くのだろうか...実のところ心中あまりウェルカムなわけではありません。我が家が家を構えてから大宮周辺はだいぶ開発が進み、便利を超えてやや食傷気味にヒトが増え、クルマが増え、我が家の「丁度良い」を超えはじめています。