1週間のうちにスキーの死亡事故が2件立て続けに発生し、フランスではスキーリゾートの安全性が疑問視されるところ。

 

 

まずはアルプス(Flaine)で、滑走してきた成人男性に追突された5歳女児が死亡。そしてサヴォワ県のスキーリゾート(La Rosière)で、同じく衝突事故が原因で俳優ギャスパー・ウリエル氏(37歳)が死亡。

 

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それではフランスではどれほど頻繁に、スキーでの死亡事故が発生しているか?

 

過去2年間はパンデミックによりスキー場営業がままならならず、正確なデータが取得できないので、2018年~2019年のデータを見ると、スキー事故での死亡者は8人。2009年~2020年のデータを見ると、1シーズンにおける死亡者は8~14人。

 

毎月何百人もの死亡者を出す交通事故と比べると、発生件数はかなり低いという次第。2018年は、3,259人が交通事故で死亡。毎月20人ほどのサイクリストが、交通事故で命を落としているという事態。

 

とはいうものの、スキー事故自体は、かなり多く発生。捻挫や打撲から、骨折や致命的な頭部外傷まで、平均100,000件が発生。病院への緊急搬送が必要とされる事故は約5%、ゲレンデからヘリコプターによる搬送を必要とする事故はわずか0.1%。

 

ではフランスにおいて、どうしてスキーがどんどん危険なものとなりつつあるのか?

 

それは、雪崩の発生件数が増えていることが大きな要因。滑走中の衝突事故による死亡者数は一定しているものの、気温上昇や気候変動によるスキーリゾートにおける雪崩の発生件数は増加。

 

昨年(2020年~2021年の冬)はパンデミックの規制によりリフトが稼働されず、クロスカントリーを楽しむ人が増加。しかし、ゲレンデより雪崩の影響を受ける確率は高く、2020年12月から2021年4月までに27件の致命的な雪崩が発生し、37人のスキーヤーが死亡。

 

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スキーリゾートにおける気候変動の問題は、「雪が少なく困っている」というだけではないのですね。

 

 

 

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