日本で卵巣がん、Aさんの話しのつづき。
コロナ禍の日々、突然宣告されたステージ4、抗がん剤治療で脱毛、体重12キロ減、一人暮らし、日本語ゼロ、コロナ・ワクチンはがん治療の関係でまだ打ってもらえない、Aさんの困難を書きだしたらきりがない。
ご近所さんとは、身振り手振りのコミュニケーション。
お天気の良い日には、日光浴を兼ねて外を歩く努力をしたという。鉛のような身体をひきずって私も毎日スイスで歩いた。外の空気は大切。
抗がん剤治療の真っただ中、一番つらい頃、近くの交番のおまわりさんがAさんの存在に気づいたそうだ。身振り手振りで「大丈夫?」「大丈夫」とやり取りをしてその日は過ぎ去った。
時は経ちこの事はすっかり忘れていた頃、あるおまわりさんがAさんに英語で話しかけたそうだ。
Aさんビックリ。
I speak English. Please contact me when you need any help. This is my phone number.
この地域に転勤になったって。携帯の番号まで渡して、自分は英語ができるからいつでも連絡してって
大勢の方々がそれぞれの立場でAさんを支えてきたのが良く分かった。
日本の警察やご近所さんなど、心ある方々に感謝。
今では医者から「ミラクル」と言われる回復ぶり。
ただ感染が怖いのでばっちりマスクして眼鏡をかけて、時々お気に入りのレストランに行けるようになったって。
Aさんに会えてよかった。
日本で卵巣がん。これで一応おしまい。