おととい、ちょっとしたことで夫と気まずい雰囲気になった。
 
パン屋さんに買出しに行ってくれようとしている夫。 
小銭がないので、私に「お金ちょうだい」   

私はその間にパン屋専用マイバッグをのぞいて、「あらら、汚いわね」とバッグの中のパン屑を捨てにいく。 

これで、夫がキレたらしい。 
つっけんどんに「お金!」   

こういうコミュニケーションを拒否した言動に会うと、私は鉛をぶち込まれたように感じて、反射的にシャッターが降りてしまう。 
無言で私の財布だけ夫に突き出す。
 
この私の言動で、夫はさらに傷ついたらしい。 
時間が遅いから急いでいるはずなのに、その場で議論を始めようとする。
 
こういうイライラした時に議論しても何もならないのがわかっているから、とりあえずパン屋に送り出して、朝食の後でじっくり話し合うことにする。 
話し合いと言っても、夫は言葉に必ず感情が絡んでくるので、感情エネルギーを直接身体で感じてしまう私としては、ものすごくしんどいのだけど。
 
背景として、その前日にもちょっとした行き違いで、夫がイライラとしてつっけんどんな言動をしていた。 
 
普段はとっても仲の良い私たち、ずっと一緒にいたいという気持ちは共通しているから、話すときはなるべく徹底的に話す。 

私がバッグのパン屑を捨てに行ったところで、夫は話を逸らされた、夫の発言を無視された、と思ったのだそうだ。 
 
もちろん、私はそんなつもりはない。 
パン屑を捨てに行くのに10秒くらいしかかからないし、きれいにしたバッグと財布を渡すつもりでいた。
 
話し合ってみて、いつも繰り返されるけど改善するのが難しい点があるのに気がついた。
  
私としては、夫についていけずシャッターが勝手に降りてしまうシチュエーションがある。 
・夫がせかせかとして全く余裕のない身体の動きをしている時(私の息が詰まってしまう)
・攻撃的な言葉のニュアンス(言葉そのものとは限らない)   
・コミュニケーションを拒否するかのような言動(私がどう受けとるかまったく考慮していない時) 

夫から吐き出される攻撃的なエネルギーが私は肉体的に耐えられないのだが、そのエネルギーを別にして話し合うのは、夫にはできないらしい。 

夫は、こういう可能性もああいう可能性もある、という思考方法がない。 
私がそういう話をしようとすると、話をはぐらかされたように感じるらしい。
 
真実は一つらしい(理系の思考回路なのかな?)。
 
それでも、私が持って生まれた性質が夫とは全然違うということはわかってくれていて、受け入れてくれるから、一緒に暮らしていけているのだけど。
 
夫としては、私のシャッターが降りてしまうと、どうしてよいかわからずパニックするらしい。 
私のシャッターが降りてしまった時は、とても攻撃的なエネルギーを放っているのだそうだ。
 
私の言葉から、私の言葉の裏を夫自身の解釈で読んで、傷ついていることもあるらしい。 
そんな高度な技、ど後者の私にはないんだけど。
 
しかし、コミュニケーションでは雰囲気から伝わる部分も重要だ、という話をしても、今までさっぱり通じなかったので、夫にはわからない話なのかと思っていたら、実はわかっていたのだということが、初めてわかった。自分がどういう雰囲気を放っているのか、気がついていないだけだった。   

なんか、似た者同士な気がしなくもない。 
 
二人とも敏感。
 
夫は傷ついたらそのエネルギーをさっと外に爆発させることで、自分の身体が傷つくことを防いでいる。 
 
私は傷ついたら、シャッターを降ろすことで、さらに自分の身体が傷つくことを防ぐ。 
 
そして、この反応は自分の身を守るための本能的な部分なので、二人ともこの反応自体を自分の意思で変えることは難しい。 
 
外から入ってくるエネルギーには敏感だけど、自分がどんなエネルギーを放っているかは、案外二人とも自分では自覚していない(そんな余裕、ないもんね)。にひひ 

私は、時間が少し過ぎればエネルギーも変化するし、シャッターを開けてコミュニケーションできるようになることも知っている。 
夫には、コミュニケーションを拒否しているわけじゃない、シャッターを開けられるようになるのに静けさと時間が必要だから、2、3分したら戻ってこられるから心配しないように伝えた。
 
今までもその話はしているんだけど、やっぱりすぐパニックするんだよね…。
 
夫には、怒りをぶつける前に5秒待ってみることを勧めてみたけど、…きっとピンと来てないだろうなあ。

夫としては、ささいなことでいきなり私のシャッターが降りてしまうので、ついつい言いたいことを飲み込んでしまうのだそうだ。

それで、爆発する時にはそれまで抑圧していたエネルギーも爆発してしまうのだろう。

それよりは、よほど小出しにしてくれた方が助かる、ちょっとイラッとした段階で言ってほしい、という話もしてみた。
 
まるで、ハリネズミの恋愛みたいだ。

  

ハリネズミペア