最終更新日: 2021.05.26

砂糖が子供のキレる原因?

お菓子でも、
羊羹でも
甘いものの量が同じであれば
カロリーは同じです。

しかし
血糖値の上昇率は大きく変わります。

糖質の精製度が高いほど
短時間で体にスッと吸収されるために
血糖値がバッとあがってしまうのです。

糖質の3つの種類

糖質はすべて4キロカロリーになりますが
血糖値の上がり具合は違います。
「砂糖」が最もなじみのある糖質です。

黄色い顔(グルコース)と
ピンクの顔(果糖)が
結合したものが砂糖です。

砂糖の甘さを「1」とすると
おっぱいの甘さは乳糖がメインとなり
砂糖の約半分程度です。

ビールの元、麦芽糖
や水飴の甘さ、
またトレハロースは砂糖に比べて
甘さが半分もないため、
単体でなめても
あまり甘く感じません。



砂糖が一番血糖値をあげる理由

砂糖、乳糖、麦芽糖の中で
血糖値をぐっと上げるのは
「砂糖」です

理由は
黄色の顔(グルコース)に
どれだけなりやすいかで
血糖値の上昇具合が変わってきます。

乳糖、麦芽糖、トレハロースは
黄色の顔1つずつに切断されるまでに
時間がかかるため、
血糖値の上昇は砂糖に比べて遅くなります。



血糖値は行動に影響する

血糖値が高いと
ぴょんぴょんとした
落ち着きのない動きになります。

ものを落としたり、
身体をぶつけたりといった
不注意も多くなりがちです。

ハエでは
腸内細菌が
血糖値を部分的に調節しています。
「ハエ」もヒトと同じで
腸内細菌を持っています
通常5ー20種類と
人と比べて少ないという違いはあります。

このハエから
「腸内細菌」をきれいに除くと
どうなるでしょうか?

「ドウナンノ?」

腸内に全く細菌がいないハエ
ピョンピョンとした感じで
過活動をしめしました

腸内細菌による行動への影響(ハエをつかった研究より)
Nature. 2018;563(7731):402-406.
doi: 10.1038/s41586-018-0634-9.
A gut microbial factor modulates
locomotor behaviour in Drosophila.

腸内細菌のいないハエに
腸内細菌を一種類づつ入れていくと
ある細菌をいれた時に
過剰な行動を抑制すると
いうことがわかりました。

乳酸菌の一種
「ラクトバチルス・ブレビス」です。

この行動が抑えられた
ネズミ腸内細菌層では
「糖」を分解する酵素が
産生されていたのです。



血糖値を低くすると落ち着く

そこで
ラクトバチルス・ブレビスがもっている
糖を代謝する酵素を
補充してあげると
これだけで
無菌ハエの過活動が抑えられました。

つまり
血糖値が下がることで
過活動が抑えられた
のです。



糖質の分解が大切

ハエでは
腸内細菌のある種類がいると
血液中の糖質が分解されました。

一方、
腸内細菌がいないと
血糖値があがってしまい
交感神経が活性化されて
行動に影響を及ぼしていました。

同じことは
ヒトにおいても十分あると思います。



子供が切れる原因

血糖値が急激に上がると
過活動になるのはハエだけではありません。
ヒトでも同じです。

特に子供は
感情の抑制が大人ほどは強くありません。

キレる。
いきなり突飛な行動をする。
暴れる。
こけて大けがをした。

血糖値が急激に上がった結果かもしれません。

これらの行動が見られたら
その前に
甘いものを摂っていなかったか
振り返ってみてください。



糖質の種類のまとめとして

血糖値が急激に上がり、下がりすると
ヒトの行動は簡単にかわる

ヒトでも
腸内細菌が
交感神経系と密接に関わっていることがわかってきました。

つまり
糖質の種類の吸収率だけでなく、
腸内環境も食後の血糖値に影響するはずです。

今日もありがとうございました。
みそしるが出ていれば
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