☆今日の日経平均は2.5%超の大幅高でした。

☆先週水曜以降、調整気味でしたので、3連休をはさみ、何がどう変わったのでしょう?

☆特に何も変わっていません。世の中の話題はやはりコロナ感染の拡大。北海道、東京、大阪、そして愛知と最多の感染者数の勢いに歯止めがかかりません。それでgo toキャンペーンを地域によっては見直すべきではという議論に政府も渋々臨んでいるようです。

☆その是非はともかくとして、肝心なのは、そんな中、日経平均は最高値を更新したということでしょう。

☆その背景に何があるかというと、もちろん景気減速ではありません。むしろ新型コロナ感染が拡大するほどにワクチン開発期待や落ち込む景気への手当、具体的に言うと経済対策への期待から買われている、というのが実際です。

☆どこからそんなお金が流入しているかというと、やはり「あぶく銭」と見るべきでしょう。アベノミクス第三の矢のひとつ、日銀による異次元緩和で大量の長期国債やリートやETFが買われ大量にマネーが創出され、そのお金が株式市場に流入していることに加え、今年1月から発生した新型コロナウィルスの感染拡大により、世界的に気が遠くなるほどの巨大なマネーが創出されていることが、株高につながっているという見方が最も的を得ているはずです。

☆今朝、寄り前から、では今はバブルかというと、全然そうじゃないという見方をお伝えしました。今、山の頂点なら買うべきではないからです。高値づかみほど恐ろしいものはありません。

☆ですが、今、バブルですか?それほど株高の恩恵を享受できていますか?9月までよかったのですが10月になり異変が起き、キャッシュ化をお勧めしました。そのときに現金化をし、温存されている方はそうでしょう。9月までよく上がりました。

☆ですが10月中旬以降、これまでけん引してきたマザーズ市場や業種的には情報・通信、あるいはサービス業のセクター(夏ごろまでは小売りが元気でした)が調整に入り、まだ抜け出せていません。四半期決算で上方修正の好業績を発表しながら、売り込まれる動きがいろんな企業で見かけられました。成長企業ほどその傾向が高く、まだ上昇トレンドを回復したとまでは言えない状況です。

☆9月までの動きがバブルだとすれば、すでに長期調整の入り口に入っていることになるわけですが、当塾では毎日、株式市場への流動性をチェックしています。バブルというのは1日の東証1部の売買金額が4兆円を超えるような大商いで株価が上昇する現象です。1929年のウォール街の大暴落になる前は新聞配達の少年ですら株式欄を見ていたという話があります。1980年代後半のバブルのときは、東京でタクシーは路上でつかまりませんでした。主要駅のタクシー乗り場で終電後、並ぶのですが何百メートルも渦を巻くように並ぶのです。そんな現象が今年ありますか?

☆まだまだ、全然だと私は思います。アベノミクス初期でさえバブルと言われてもピンときません。1980年代後半のバブルの頃を体験していますので。あるいは2000年頃の新興市場バブルの頃はマザーズなどの銘柄が何日も連続でストップ高するのです。ああいうのがバブルと言って、いすれは破裂します。今はまだ健全なうちです。少なくとも流動性の点から今はまだバブルに突入したとは言えません。日本だけではなくコロナのおかげでこれだけ巨大なお金が世界で創出されたわけですから今後、そうなってもおかしくないと見ています。日経平均は2018年以降の長期持ち合い圏上限を超えて動意が急激に始まったところです。

(昨日、メールマガジンより)