サイコロ茶会 主題「幕末・明治を突き抜ける」に参加して

本日は、online サイコロ茶会 2.0 「幕末・明治を突き抜ける」というzoom茶会に参加しました。

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ゲストホストとして、大阪国際大学准教授の村田隆志先生、天門美術館館長・池田方彩先生が田能村直入とその弟子の作品を取り挙げました。

 

また、京都女子大学准教授・前崎信也先生、一茶庵・煎茶家・佃梓央先生、茶人・中山福太朗先生の御三方もホストを務められました。

 

現在、枚方市にある天門美術館で「田能村直入とその子弟」という企画展が開催されています。

サイコロの目によって展示されている作品が順次紹介されていきました。

 

明治維新という江戸時代の価値観が根底から覆された時期に、京都府画学校の設立に参画したり、南宗画学校を設立したりして、江戸の文人画を継続発展させた人物が田能村直入です。

しかしながら、現在では忘れ去られている観が否めません。

 

文久2年(1862年)、売茶翁の没後100年に青湾の碑を大阪市桜宮に田能村直入が建て、それを記念して青湾茶会という一大煎茶会を開催しました。

そして、その地で青湾茶寮という寓居を営みました。

 

サイコロを振って紹介された作品である梅林徘徊図、魚楽図は、都会の軋轢した日々から脱して自然のままで大らかに過ごすという理想境地を具現化したものです。

 

田能村直入が、満月が出ているが残照の頃合いに梅林を徘徊して、梅に対して夢想を抱き、地面に落ちた花弁を拾い上げて悦に浸る境地は、学者が自分の専門の研究に関する論文を書いているときに、梅林ならぬ知的世界を徘徊して夢想を抱き、真理の探究に酔い痴れている様と似ている観があります。

 

皆様も是非、サイコロ茶会に参加されてはいかがでしょうか。

『田能村直入とその子弟』展は、2021年5月10日まで開催されています。

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