李登輝元台湾総統が亡くなられた。
心からの哀悼の意、そして感謝の意を捧げたい。
思えば、20年以上前、司馬遼太郎の台湾紀行を読んで以来、李登輝元台湾総統を思うと、計らずも涙が出る。
「司馬さん、私は22歳まで日本人だったんですよ」そう笑顔で話す李登輝総統をまぶたにうかべるたびに、涙を止めることができない。
反日教育を、反日思想に染まった日本人教師により受け続けてきた私にとって、台湾紀行での李総統の言葉は、色あせることなく鮮明に脳裏にやかれ続けてきた。
日本の徹底した反日歪曲歴史教育に洗脳され続けてきた私に、一筋の光を与えてくれたのは、誰がなんと言おうと、李登輝総統であった。
私が彼を尊敬するのは、彼が真実の歴史を語ったからだけではない。
今日の台湾の民主化を実現した、まさにその人だからに他ならないのである。
今日の台湾が、蔡英文総統率いる民主国家であるのも、李登輝総統の血の滲むような尽力によるものであることは、まごうことなき真実の歴史である。
民を思い、平和を願い、自由を守り続けた李登輝台湾元総統。
大和魂という言葉に、真の意味を再発見させてくださった李登輝さんに、心から感謝をし、哀悼の意を表したい。
日本人であることが苦痛で、日本人であることが恥で、日本人であることを呪い続けた私の目を、一撃のもとに覚ましてくれたのは、李登輝元台湾総統であり、そのことは未来永劫変わることのない真実である。
どうか、安らかに天国に召されることをお祈りします。
日本万歳。 台湾万歳。 李登輝総統万歳。
令和二年七月末日。