地獄記事番外編:最後の審判 | ピロの屋本館@ロサンゼルス

ピロの屋本館@ロサンゼルス

天使の女王の町Los Angelesでの生活記録

 

2023年卒業式

 

2022年に

エンバーマーになる為の

全ての課程を終えた生徒たちは、

翌年2023年5月19日に、

卒業式で再会した。

 

 

本来嬉しいはずのイベンドだけど、

私は憂鬱だった。

 

 

折角顔見なくなったのに、

ここで例のトラブルメーカーに

また会わなければならないから。

 

 

ヤツが居なくなった職場は快適で、

それに慣れた頃に

ま~たあの腐ったような

エナジーが入ってくるのだから

たまらない。

 

 

ボーイフレンドが

一緒に行ってくれることになっていたけど、

行く前まで散々

『行きたくな~~~い』

と駄々をこねていたほど。

 

 

でもまぁその他の生徒や先生達には

会いたかったので、

一緒に写真撮る為だけに

ブー垂れながらも学校へと向かった。

 

 

そこで最初に見つけたのが、

遺体修復クラスのコリー教授と、

母性溢れるラビット教授。

 

 

丁度2人が会場のMCの場所で

立ち話をしていたので、

声をかけて一緒に写真を撮ってもらった。

 

 

image

左)コリー教授(本名:ロリ・コリンズ教授)

右)ラビット教授(本名:クリスティーナ・ビヤ教授)

 

この2名の教授からは、

本当によく目をかけて頂き、

お陰で楽しく授業を受けることができたし、

伝授してくださった

講義での知識、ラボでのスキルは

今でも大いに役立っている。

 

 

そうこうしているうちに、

一緒にプレゼンをやった

マリンとディラも登場。

 

 

左端)マルベラ 右端)ヤディラ
 
 
女3人で国家試験の事やら
なにやらでキャッキャ喋ってたら、
そこにバカンジー登場。
予想を裏切らず、ムスッとして
陰気な雰囲気をまとって入って来た。
 
 
鬱陶しいので
ちょっと離れた場所にでも行くか
思ったらなんと、奥の方に
デーモンとおじゃる教授が、
そこはそこで男同士で喋っていた笑
 
 
せっかくなので、彼らにも一緒に
写真撮ってもらうことに。
 
image
左)デーモン博士(デーモン・デラクルーズ博士)
右)おじゃる教授(ゲリー・オヘダ教授)
 
 
2人共、サングラスかけたら
まるでインテリヤクザとその部下だ。
 
 
デーモンのクラスは本当に厳しくて、
最初はどうなる事かと思ったし、
私にとっては
本物のヤクザよか怖えーかったけど。
 
 
論文で0点喰らって
クラス落としたくらいだしニヤリ汗
 
 
おじゃる教授は、経験豊富な
現役トレードエンバーマーなので、
エンバーミングのラボでは
縫合のコツなどを教えてくれた。
 
 
お陰で私の縫合は、
必ずと言っていいほど
見た人が褒めるほど、
自分で言っちゃうけど美しい笑
 
 
さて、
そろそろ生徒も集まって来たかな
なんて思っていた時に、
キャップストーンのクラスメイトが
たまたま付近に点在していたので、
揃って記念撮影。

 

 

 
女子たちでキャッキャと写真撮っていたら、
そこにラビット教授とランデ教授登場。
 

 

左)ランデ教授(ジョレナ・グランデ教授)

 

 

さて、さっきから卒業式と書いてるけど、

これは正式には、

大学の卒業式の1時間前に行われる、

学部だけの表彰式。

 

 

賞は全部で7つ。

生徒の投票で決まる賞が4つと、

教授たちが選ぶ賞が3つ。

 

 

生徒の投票賞の種類は以下。

Student of the Year (年度最優秀生徒)

Humanitarian (人道的生徒)

The Leadership (指導的生徒)

Academic Tutoring (教育支援生徒)

(すまん、日本語訳がヤバイ笑

 

Student of the Yearはまんま、

クラスに熱心に取り組んだ生徒。

 

Humanitarianは、

ご遺族に対して親身になれるだろう生徒

 

リーダーシップもまんまで、

生徒をまとめてこれた生徒。

 

そして最後は、

他の生徒に教えたりできた生徒。

 

といったものが、

生徒投票で決まる賞の数々。

 

 

そして教授たちが選ぶものは、

Restorative Art (遺体修復)

Embalming (エンバーミング)

Funeral Service Management(マネージメント)

 

遺体修復はコリー教授、

エンバーミングはデーモン博士、

そしてマネージメントはランデ教授からの

それぞれの賞である。

 

 

でもこれらは

担当教授1人が勝手に選ぶわけではなく、

そこはアワードミーティングがあり、

教授たちそれぞれが

どの生徒をどの賞に推選するかを

理由と共に発表し、

最終的に多くの教授たちから

選ばれた生徒が

その賞を頂けることになる。

 

 

ワクワクドキドキしながら

我々は卒業生の場所に座った。

 

 

image

よく一緒に勉強していたメンバー

 

 

そして午後1時をまわり

いざ授賞式が始まった。

 

 

コリー教授がMC、

おじゃる教授がプレゼンター、

その横にはラビット教授、

ランデ教授、それから学部長も出席。

 

 

生徒たちの投票の賞は、

バカンジーが学校でも私の悪口を

言っていたのは知っていたので、

まずその影響で無理だろうと思っていた。

 

 

それに生徒投票となると、

やはり仲良し同士て入れ合う的な事も

発生するので、

イマイチ信憑性にかけ、

”ふ~~ん、あなたがその賞を???”

ってのがあったりする。

 

 

なので本音を言えば、

修復かエンバーミングで

賞を頂けたら最高だな~、

でも両方取れちゃった日には

こんな嬉しいことはないなぁ~

と思っていたけど、

ここはやはり教授達からの賞なので、

現実的には生徒投票より厳しかったもやもや

 

 

心臓がバクバクしている中

いよいよ授賞式が始まった。

 

 

コリー教授が

遺体修復の賞の説明をし、

最後に生徒の名前を読み上げた。

 

 

私ではなかった。

 

 

次はエンバーミング!

 

 

鼓動が一層早くなる。

でも呼吸は浅い。

 

 

”どうかどうか、神様!

私の名前が呼ばれますように!”

 

 

無神論者の私が、

こんなに神様にお願いしたことなんて

今までなかったと思う。

 

 

コリー教授が賞の説明をし、

いざ、生徒の名前を読んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それは、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

修復の時と同じ生徒だった。

 

 

生徒達の投票の賞でも、

案の定、

私の名前が呼ばれることはなかった。

 

 

私は愕然とした。。。

 

 

分ってはいたけど、

超残念。。。ショボーン

 

 

この落ちた気分を

一体どう持ち上げればいいのか。

 

 

そこで私は、この授賞式の後に

大学の卒業式には出ず、

ボーイフレンドと

飲みに行く約束をしていたいたので、

なにを食べるかの想像を始めた。

 

 

生ビールたこ焼き鍋寿司ステーキ焼肉おでん左ラーメンおでん右

 

 

まぁね、

賞はもらえなくとも、

こうしてしっかり卒業できて、

葬祭ディレクターの免許も取り、

あと1年とせず

エンバーマーにもなれるのだ。

それで十分じゃないか!!

 

 
ということで、
残念ながら受賞とはならず、
そのまま授賞式が終わりに近づいた
その時だった。
 
 
コリー教授が
最後の賞の説明を始めた。
 
 
けどー、
この賞はランデ教授からの
ディレクティング&マネージメント。
 
 
エンバーミングとは全く無関係な分野
っちゃーそうだし、
そもそもその賞の意味は、
ディレクティングとマネージメント
以外にも、
総合的評価に値するという
7つの中でも最高の賞。
 
 
言うならば、
特別賞的なね。
 
 
ショックも受けていたし
関係ないっつーことで、
説明すらろくに聞かず、

思考は刺身と焼酎に集中していた

その瞬間、

大事件が起こった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
『For Fall 2022,
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
Miss Hiroko Yamada』
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一瞬で目の前がクラっとした。

 

 

 

 

 

 

 

え。

なにが起こってる???

 

 

 

 

 

 

 

全く理解ができなかった。

 

 

なので1,2秒してから

ハッとして立ち上がり、

前を歩いて行ったのが、

後で動画を観て確認できた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

”なんで???

なんで私が

この賞を取った?”

びっくりピリピリ

 

 

あまり記憶はないんだけど、

呆然と歩いて行って、

でもその途中、

コリー教授、おじゃる教授、

ラビット教授もランデ教授も、

みんなが笑顔で迎えてくれたのに、

それに笑顔で返すこともできず、

恐らく私はビックリ顔だっただろう。

 

 

ボーイフレンドも後に、

『猫ちゃんが受賞した時、

先生たち皆が本当に優しい笑顔で

猫ちゃんを見守っていたのが

印象的だった』

と言っていた。

 

 

私は本当に、ユーボン以外(笑)

全員の教授たちから目をかけて頂いて、

応援してもらっていたんだなと、

しみじみと深い感謝の気持ちが湧いてきて

本当に嬉しかった。

 

 

その動画は

最後にアップしておきますので、

よかったらご覧になって

お帰りくださいませ。

 

 

 

 

 

 

さて

 

 

 

 

 

 

ここで

この記事のメイントピック、

メラメラ十字架 最後の審判 十字架メラメラ

のお話しに移りたいと思います。

 

 

自分が受賞できるとでも思ったのか、

もらう気満々で

前の席に座っていたバカンジーは、

そんなとこに座ったもんだから、

私が受賞する瞬間を

目の当たりにすることとなる。

 

 

私が前に歩いて行く時、

ヤツの視界に入った位置辺りで

ムッとして思わず顔を反らすバカンジーを、

動画がバッチリおさめていた。

 

 

image

気合入れて、キャップを一番派手に

白デコしてあるのがバカンジーで、

私がその横を通り過ぎようとしている。

 

 

image

この辺りから顔を反らしはじめ、

 

image

ここで完全にそっぽ向く。
 
 
image
口をいつものへの字に曲げて、
不貞腐れ顔で思わず目を反らす
バカンジーの敗北姿ドクロと、
その横を悠々と受賞の為通り過ぎる
私の勝利姿王冠1
 
 
言うまでもないが、
バカンジーちゃんは
なに1つ受賞ならず笑い泣き
 
 
しかし、仲良くしているマリンは
Humanitarianを受賞し、
もう1人仲良くしていた子も、
Student of the Yearを受賞。
 
受賞者3人でまた記念撮影カメラ

 

 

これで我々コホートは、
7つのうち3つの賞を獲得した。
宝石ブルー宝石赤宝石緑

 

 

再びおじゃる教授の元へいき
一緒に撮ってもらった。

 

 

image
1年後輩にあたる
職場にインターンで来ていた羽ちゃんと。
彼女も生徒投票のなにか受賞。

 

 

ふと見ると、

ランデ教授がいたので

お願いして一緒に撮ってもらった。

 

 

このランデ教授は、

とんでもなく凄い方なんです。

 

なにが凄いのか?

どんくらい凄いのか?

 

全米のMortuaryの学校の

カリキュラムを決めている

団体があるんだけど、

彼女はそこのPresidentなんです。

つまり、トップ。

 

その他にも、

様々な団体に所属していて、

偉いポジションを得ている。

 

そんなランデ教授が牛耳っている

ヒノキ大学死亡科学学部が、

これでなぜ、

全米のMortuaryの学校の中でも

レベルが高いのかが

説明つきますでしょ笑

 

 

入学当初は、

ただただ怖い教授!

血も涙もない教授!

そこまで厳しくする意味が不明!

なんて私を含めた

その他大勢の生徒が思っていたけど、

ランデ教授の経理クラスを取ってから、

私の中では

そんな印象が180°変わった。

 

そして今は、

輝かしい未来ある、

立派な葬祭ディレクターとして、

立派なエンバーマーとして、

しっかり勉強して旅立って欲しいという

ランデ教授の思いが

痛いほどよくわかる。

 

 

『ランデ教授、

どうも有難うございました!』

と言ったら、

『あなたはとてもよく

頑張って来たわね!

卒業おめでとう!』

と言って頂いた。

 

 

至って普通の会話だけど、

こういった偉い方から

言って頂いた言葉は、

私にとっては本当に光栄だった。

 

 

image

羽ちゃんも混ぜて

3人でも記念撮影。

 

 

そしてこれが

私が頂いたメダル。

 

メルビン・ヒルゲンフェルド賞

 

 

それぞれの受賞者は、

このメダル、それから賞状の他にも、

学校のラボの前にある

歴代受賞者たちのプラークに

名前を載せてもらえ、

永遠に残ることになる。

 

 

ちなみに、私の当時の

スーパーバイザーエンバーマーの

ピナは、マリンと同じ賞、

先輩はエンバーミングを受賞している。

 

 

 

帰宅後は姫たちに報告。

 

 

 

 

 

それから着替えて

ボーイフレンドと居酒屋へGO!

 

 

途中、マリンからTextで、

『ピロ!どこにいるの??』笑

 

 

ふふふ、みんなが卒業式で、

また並んだり待たされたり

している時、わたしはすでに、

 

 

晩酌していたのでした~笑い泣き

 

 

お刺身ラブ

 

大谷君も来店済み。

 

 

 

 

余談ですが、

実はこのアワードセレモニーの時、

未来の私のマネージャーになる人が、

見に来ていたのである。

 

 

そういった意味でもやっぱりあれですね、

学校にいる間から、

真面目に勉強することはもちろん、

クラスメイトや教授たちと上手くやって

よい印象を残しておくことは、

本当に大切だと実感しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、

 

 

こういったわけで、

エンバーマーになる為の

私の長い旅路は、

ここで一旦達成となりました。

 

 

これは卒業写真と

当時のライセンスステータス。

 

 

それからこれは、

うちのリビングに飾ってある、

私の職種に関する様々なもの。

 

エンバーマーライセンス

ディレクターライセンス

アワード証書

修了書各種

奨学金

ASMS学位

国家試験証書

 

 

とても有難いことに、

現在私は

ロサンゼルスの某葬儀社にて、

フルタイムのエンバーマーとして

お仕事をさせて頂いてます。

 

 

今後、いつまでエンバーマーとして

働いていけるかわかりませんが、

終わりが来る最後の日まで、

しっかりとお勤めさせて

頂きたいと思ってます。

 

 

 

 

 

 

 

ではでは最後に、

アワードセレモニーの動画を

アップしておきますので、

宜しければご覧になって

お帰りくださいませ。