2022年 Fall
この頃、学校の勉強が
一段落してきたので、
国家試験勉強に追われる日々だった。
そんなある日、
仕事に行ったら、
同僚のブリオとエドがいた。
丁度教会で葬儀をやっていたけど、
その時には
牧師さんが喋っていたので、
彼らは廊下で待機していた。
私が2階に上がって
荷物を置いてから1階に戻ると、
ブリオもエドも、
ニコっと笑顔を見せてくれて
『ヘイ!ピロ!元気か?』
と声をかけてくれた。
秋の気配残りつつ冬も始まりかけている、
そんな秋晴れが気持ち良い日に、
あの2人の穏やかな表情が、
”あぁすっかりバカンジーが
入って来る前の平和・平穏に
戻ったなぁ~。
あとはおバカさんが辞めてくれると
尚、よいのだけれど”
なんて思った日だった。
それから3人並んで
立ち話をしていたら、
こんな会話になった。
『知ってるか、ピロ。
サンドが新しい従業員を
雇ったんだよ』
なんとっ
私の反応を見ただけで、
2人同時に言った。
『だろ!おかしいだろ!』
私が率直に言った。
『なんで~?
今だって仕事忙しくないから
私達のスケジュール減らされてるのに、
またなんで今
新しい従業員を雇うって
意味がわからないんだけど』
言い終わるか終わらないかのうちに
2人揃ってまた言った。
『だろー?!』
ちょっと合間があって
私が言った。
『もしかして、
誰かクビになるとか?』
その瞬間、
ブリオとエドが
揃って私の顔を意味深に見た。
・・・・・・
えー
マジ
わたし
と声を押し殺して叫んだ瞬間、
2人がまた同時に
『No, no, no, no!!!』
と言って爆笑した。
私は涙目になって
胸をなでおろしたのであった。
するとここで
ブリオから
衝撃な事を告げられた。
『単なる穴埋めだよ、2人の』
穴埋め?
2人の?
私が”は?”な顔をしていたら、
また男2人が私の顔を覗き込んで、
彼らも『は?』
な顔をしているじゃないか。
ここで3人見つめ合って
少々沈黙が流れる。
ブリオが気づいた。
そして言った。
『オスティンとバカンジーの
代わりだよ。
辞めたじゃん、彼ら』
なんと
私は豆鉄砲喰らった🕊️顔で言った。
『辞めた?
オスティンとバカンジーが?
辞めたの?
マジで?』
再び男2名、
同時に首を縦に振った。
オスティンは
なかなかスケジュールに
入れてもらえないから、
数ヵ月前から別の場所でも
働いていたんだけど、
ある日こっちの仕事を
ブッチしたらしかった。
以来、
電話してもTextしても
全く連絡がつかないということ。
バカンジーは、
別の場所でApprenticeの
ポジションを見つけたからといって
辞めたらしかったんだけど、
その時点で既に辞めてから
2週間くらいは経っていた。
ブリオが続けた。
『だからさ、
今年のサンクスギビングパーティーは
バカンジーは来ないから』
このセリフに
私はピンときた。
ヤツが雇われたのは
2022年2月。
しかしヤツは雇われる前から、
前年2021年の
職場クリスマスパーティーに
参加すると言い出したので、
私は欠席した。
その後も、
ヤツが受け持ったご遺族が
主催するパーティーに、
うちの職場全員が
招待された事があったんだけど、
それをヤツは意図的に
私だけに言わなかったことがあった。
それでも、全く誘わないと
後で言われると困るもんだから、
ヤツが取った方法はこうだった。
当日、そのパーティーが
始まるほんの2時間前に、
職場全体メールで
”もう1回リマインドしておくけど、
前にも言った通り、
今日の夕方4時から
〇〇でパーティーがあるからね”
だと。
”もう1回”
とか
”前にも言った”
とか、
如何にも自分は
ちゃんと伝えてましたってのを
強調していたけど、
私は一切聞いてない。
つまり
ここでもウソをついて
私だけを誘わないという
嫌がらせをやってのけたのだ。
まぁ、それを聞いていたところで、
私が行くわけはないんだけど、
1人だけに伝えないというのは
悪質だよね。
その他にも、
誰かの誕生会とかなんとか
色々あったけど、
その都度バカンジーが参加してたから
私が参加することはなかった。
そういった一連の事を
ブリオは知っていたので、
彼としては、
”ってことで、
もうバカンジーは居ないから、
遠慮せず来たらいいよ”
を言いたかったのだろう。
まぁパーティーなんて
その時の私には
どうでも良かった。
それよりも、即座に
ボーイフレンドにLINE。
”大変大変!
バカンジー、
辞めた!”
すると
”マジ?”
と即答。
2022年2月から働きだし、
11月中旬には
辞めていたらしかったので、
結局メッキだらけのヤツの城は
10ヶ月と持たずして崩れ、
最後はコソコソと
逃げるように辞めていくという
みっともない終わり方だった。
ヤツは成績の方が
結構ヤバかったみたいだったから、
焦っていたのだろう。
これで、
私だけが無事卒業になり、
自分が落第して卒業延期になった日には、
それこそ仕事に
来れないだろうしね。
普通だったら
学校終わったタイミングで
他を探して移るとかするものを、
わざわざ一番忙しいさなかに、
無理やり別の場所を見つけて
辞めていったのが、
その最悪の事態を予期して
逃げたことを物語っていた。
それでも学校は
まだ終わっていなかったので、
クラスに行けばヤツはいた。
盾にしていた男にもフラれ、
皆についた嘘もバレ、
仕事をさぼっているのも見抜かれ、
そして私を蹴り出すのに失敗し
最後、身包み全て剥がれて
正体露わになったバカンジーは、
私と会う度バツが悪そうに
ビクビクしながら必死に避けていた。
そこでイジメてやることは
充分できたけど、
私は敢えて大人対応をした。
その対応とは
無反応。
ヤツがどれだけブリオを盾に
数々の嫌がらせをしてきた時も
無反応、
逃げるように辞めていった後も
無反応。
結局ね、
嫌がらせをしてくるヤツらって、
相手がそれに対して
怒ったり嫌がったりといった
反応を示すことで
”ざまー見ろ”
と勝った気になって満足感を得る。
でもそれを
無反応や大人対応で返す事で、
”自分のやっている事が、
如何にアホで子供じみているか”
ということを感じさせてあげるのが
戦わずして勝利する
一番いい方法なんです。
厚化粧やら胸元開いた服やら
ピチピチの服やらを着て
ブリオやその他の男のアテンションを
自分に向けようと
背伸びしながら必死だったけど、
いざ喋ると
悪口やらネガティブトークばかりで
挙句には嘘つきだったと。
メッキは所詮メッキ。
どれだけ表面を煌びやかにしても、
空っぽや汚れた中身は
永遠に満たされない。
学校も同様。
人の宿題コピーして出し
それなりの成績取っても
それは本人の実力ではない。
なのにクラスは進み
授業も難しくなってくる。
基盤がしっかりしていないのに、
その上にどんどん
物を積んでいったとしても、
積めば積むほど
破壊リスクは高まる。
ということで、
バカンジーが築きあげてきた
土台のないメッキだらけのバベルの塔は、
1年と持たず儚く倒壊した。
早い時点で、
”あぁ、こんな事しても
自分自身の向上には無意味ないんだ”
と気づいた人には、
その瞬間からまた新たな光の道
といったチャンスを宇宙は与えてくれる。
けど、そのフェイクな人生に
すっかり慣れて
すがっている人たちには、
それなりの道しか用意されない。
それがこの世のルールだ。
長い地獄記事の
前半から登場していた
バカンジーだけど、
これでついに
長い戦いの決着がついた。
け
れ
ど
それはヤツが
勝手に敗北しただけのこと。
私の方は
まだ決着はつけていない。
この時からちょうど5ヵ月後に、
無反応を貫いた私が
ヤツを瞬殺することになるとは、
この時は露知らず。
それはまた別記事で、
画像付き&動画付きで
アップしますので、
お楽しみに