KyojiOhnoのブログ

作曲家、編曲家、ピアニストそして製作会社の経営者ですが、ここでは音楽以外の社会一般のことの雑感について書きます。

野党4党選挙惨敗ーでも野党共闘は間違っていない。原因は「野党共闘」の戦略が不十分だったからー「行き場を失った」連合票を取り込む努力をせよ

衆議院選挙から1週間ー今回の選挙結果は大変なショックだった。正直一時途方にくれた。

だがなぜこうなってしまったのか。どうしてこういう結果になってしまったのか。冷静に分析してみる必要がある。

そしてある興味深い分析結果をみつけた。今回は自民党は安定過半数を得たものの議席を減らした。そして個人的に信じられなかったのが維新が大躍進したという事実。

それは4年前の「希望の党」の票が維新に流れるという考えもしなかった結果になったためである。

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希望の党の票の大半が立憲には行かず、よりによって維新に流れてしまったとは、その思考回路は理解に苦しむが今回の背景らしい。希望の党は 一部小池都知事の秘蔵っ子がいるが、大半は元民進党の流れを組む党である。それがバリバリの新自由主義で右翼政党ともいえる維新に流れるとは、投票した人は維新がどういう政党なのか理解して投票したのだろうか?どうもそうは思えない。

しかし以下の分析記事はある意味納得できる

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なんで維新か? あんたらバカじゃないのか?

と実は私も思ったが実は都市に住む複雑な心理状況が影響しているようで、話はそう単純ではなさそうである。

維新について興味深い考察を見つけましたのでシェアさせていただく。旧希望の党で維新に流れたのをリベラルに取り込むにはどうするか?参考になるのではないかと思う。敵を倒すにはまず敵を知ること。単なる弱者擁護だけではこの層を動かせない複雑な要素が今回維新に票がながれた背景にあるようである。

www.jichiken.jp

今回の野党惨敗の背景に地上波テレビでもSNSでも「野党共闘は失敗」とか「野党共闘は間違っている」といった類の言質があふれているが、そうではないことがなんとプレジデントの記事で非常に的確な分析をしているのがあるので紹介する。

「プレジデント」という雑誌を好きでない方も多いだろうが、最近は与党一辺倒ではなくきちんとした分析をした記事が多い。少なくとも大手の御用新聞よりはマシな記事を書いていると思う。 

president.jp

結論から言おう

野党共闘」は間違っていない。今回の「野党共闘」の戦略が不十分だったのだ

私もこの見解に賛同する。

数学的な言い回しだが、野党共闘は必要条件だが十分条件ではないといえるだろう。「野党共闘=勝てる」という思いこみが敗因かもしれない。要するに戦略が不十分だったといえる。

よくリベラル系のSNSで「メデイアは野党を全く取り上げない」「政権に忖度ばかりしている」という投稿をみかけるが大手メデイアが取り上げざるを得ない話題を作る、という工夫を野党4党はやっただろうか?

 

> しかし、枝野氏の選挙戦略はオーソドックスで魅力に欠けた。


> 「次の内閣」をつくって共産党の田村智子参院議員や元文部科学事務次官前川喜平氏ら無党派層に人気のある政治家・民間人を起用したり、コロナ対策の「野党版専門家会議」を設置して公衆衛生学の専門家だけではなく現場の医師や貧困・非正規労働問題などに取り組む人々をメンバーに加えたり、ドキュメンタリー映画『なぜ君は総理大臣になれないのか』で話題を集めた小川淳也氏を要職に抜擢したり、カリスマ性のあるれいわの山本太郎氏を野党共闘の目玉候補として自民大物の選挙区にぶつけたり……野党に注目を引き寄せる手はいくらでもあったはずだ。

立憲の新代表が誰になるにせよ、選挙に勝つための明確な戦略、なおかつ思い切った戦略を立てられる人でないとこの状況を改善できないかもしれない。差し当たり来年7月の参議院選挙の対策に自公も勿論だが維新の対策も考えなければならないと思う。

だが今回の最大の敗者は連合ではないだろうか?

それは上記の図の文章に書いてあった以下の一節から読み取ることができる。

 

この希望の党の得票数こそ、共産党は嫌い、原発反対は反対、という連合を中心とする票であった。
 その1,000万近い票は、今回、希望の党を引き継いだ国民民主党には260万しかいかず、700万票が行く先を失った。
 党派別得票数を見るとその行き先がよく分かる。
 自民100万増、れいわ200万増、そして維新450万増と、まったく方向性が違うあちこちに分散してしまった。
 奇しくも、連合の組合員数700万と同じ700万票が、極端なリベラルから保守、そして改憲・格差容認勢力へとばらけてしまったのだ。
 これでは、連合は組織体として政党相手に交渉はできない。組織として政治方針を共有することが出来なくなってしまった

希望の党から連合が支援する国民民主党には25%しか票が動いてない。

それ以外の「行き場を失った」票の取り合いをこれからやっていかなければならない。来年の7月の参議院選挙などすぐに来てしまう。

 

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