夜九時のベランダ冷えて彼方には市民病院の屋上の明かり

 

あのビルは市民病院 八階に眠れる夫の安らかなりや

 
 
市民病院の明かり
 
我が家のベランダから市民病院の屋上が見えます。
(10階建の8階から上くらい)
住宅街の向こうに明々と灯が見えるのです。
この度主人が入院しました。
毎夜、ベランダからその明かりを見ます。
 
昼間の病院棟は白々と無機質にただ立っている。
しかし、夜になると、生き生きと輝く。
眠っていた病院が目覚めたように。
昼間は遠くに見えるのに、
夜の明かりは思いがけず近くに見える。
 
毎夜、病院の明かりに「おやすみ」という。
 
 
 
 
 
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