米就業者52.8万人増 7月雇用統計、失業率3.5%に低下
遅行指標とみんな割り切り始めているか。
昨日注目の米国雇用統計が発表されたが、内容は就業者の数値が強かったというのもあるが、時給が前年比5.2%の伸びと市場予想4.9%をかなり上回ったことから、FRBの金融引き締め路線は継続されるだろうという見方が台頭する結果となった。
しかし市場の反応はかなりマチマチな形になり、単に数値を額面通り受け取るわけにはいかない動きとなった。
債券については概ね雇用統計通りの反応で、米国債金利は全年限で+15bps程度の動きとなった。
2年債はいわゆる利上げ限界点付近である3.2%、10年は2.85%程度と再度FRBの利上げ終着点は3.5%アラウンド・そこから先の利下げはどうなんでしょと睨む展開に変化はなく、やや先行きすぐに利下げするっしょという思惑が剥げた展開となった。
為替は素直にドル高となり、これまでやや先行的にFRBの金融引き締めストップを織り込んだ為替がやや巻き戻る展開となった。
あとは景気の強さから先に欧州や豪州が利上げ路線が止まるという予想もあるのだろうと思う。
債券・為替はそういった意味で素直に強かった雇用統計内容を受け止めたという形である。
一方で株価は発表された当初の先物の動きから寄りまではS&P500で1%近くの下落となったものの、寄りが始まってからは積極的に買われる展開となり、ダウとラッセル2000はプラテン・S&P500は微下げ・ナスダックが0.8%の下落とFRBの金融引き締め継続連想の割には下げ方は甘かった。
比較的ポジションが手じまいされやすい金曜日ということも考慮すると思ったより株は堅いなという印象であった。
さらにいうと、これまでFRB金融引き締め過程の中で強烈に売られまくってきた中小型ハイグロース銘柄についても売られ方はそこまでひどくなく、逆にプラスで引けた銘柄もかなり多かった。
これらが意味することは二つで
1、これまで十分売られてきたので、株価バリュエーションはもう多少の金融引き締めでは影響しないほど魅力的な水準になってきている。
この考え方は十分当てはまるだろうと思う。
これは下記の考え方のように別にPERとかバリュエーションとか見なくても、テクニカル分析だけでも既に多くの銘柄が去年と比べて明らかに相当程度安くなっていることがうかがえる。
【過去参考記事】
どのようにして株式相場で投げ売りされていると判断すべきか注目すべき3つのポイント
日本でもエムスリーなどの優良ハイグロース銘柄がそろりと買われていることも考えると、現在のバリュエーションからさらに売り込むことを考えている人は少ないように思う。
【過去参考記事】
2、発表された雇用統計は遅行指標なので、現状の企業動向を踏まえると無視できる
これもおそらく多くの市場参加者が睨んでいる話である。
月次で発表されている雇用統計についてはいわゆる遅行指標である。
まず先月の雇用の統計を取っていることに加えて、実際に雇用する時に提示している給与オファーというのは面接とかもろもろの手続きを考えると1-2ヵ月さらに過去の数値を反映しているにすぎない。
なので雇用数値や給与については下手すると2-3ヵ月近く遅い数値を見ているだけである。
実際にニュースではここもと企業のコストカット目当てのクビ切りが相当程度発生しており、雇用統計よりずっと速報性が高い新規失業保険申請件数や継続受給件数は一般的には景気が徐々に軟調に推移している水準になりつつある。
この辺のどの統計を見るべきかは下記を参考にしてもらいたい。
【過去参考記事】
投資の役に立つ統計から米国経済の状況を読み解く方法
総合的に考えればこれからコストカットして利益が増やせそうなほど売り上げ成長は順調に進んでいる会社・昔からしっかり実績を積んでいる会社についてはさほど株価に下値不安はないのではないかと思っており、去年IPOやチャラチャラした誰が使っているかもわからないような商品・サービスを提供している会社以外は比較的底堅い株価展開が期待できそうな金曜日の動きとなった。
LINE FX 新規FX口座開設&1取引で現金5000円がプレゼント
LINE証券 新規口座開設で3株分の購入代金がもらえるお得なキャンペーン
遅行指標とみんな割り切り始めているか。
昨日注目の米国雇用統計が発表されたが、内容は就業者の数値が強かったというのもあるが、時給が前年比5.2%の伸びと市場予想4.9%をかなり上回ったことから、FRBの金融引き締め路線は継続されるだろうという見方が台頭する結果となった。
しかし市場の反応はかなりマチマチな形になり、単に数値を額面通り受け取るわけにはいかない動きとなった。
債券については概ね雇用統計通りの反応で、米国債金利は全年限で+15bps程度の動きとなった。
村越誠@投資資本主義@Makoto_Mura前日の米国債市況。
2022/08/06 07:30:03
米国債5年利回り:2.98%(前日差:0.20%)
米国債10年利回り:2.84%(前日差:0.16%)
米国債30年利回り:3.07%(前日差:0.10%) https://t.co/GIJ5q9p0oo
2年債はいわゆる利上げ限界点付近である3.2%、10年は2.85%程度と再度FRBの利上げ終着点は3.5%アラウンド・そこから先の利下げはどうなんでしょと睨む展開に変化はなく、やや先行きすぐに利下げするっしょという思惑が剥げた展開となった。
為替は素直にドル高となり、これまでやや先行的にFRBの金融引き締めストップを織り込んだ為替がやや巻き戻る展開となった。
あとは景気の強さから先に欧州や豪州が利上げ路線が止まるという予想もあるのだろうと思う。
債券・為替はそういった意味で素直に強かった雇用統計内容を受け止めたという形である。
一方で株価は発表された当初の先物の動きから寄りまではS&P500で1%近くの下落となったものの、寄りが始まってからは積極的に買われる展開となり、ダウとラッセル2000はプラテン・S&P500は微下げ・ナスダックが0.8%の下落とFRBの金融引き締め継続連想の割には下げ方は甘かった。
比較的ポジションが手じまいされやすい金曜日ということも考慮すると思ったより株は堅いなという印象であった。
村越誠@投資資本主義@Makoto_Mura前日の米国市況状況。
2022/08/06 07:10:04
ダウ:32803.47(前日比:0.23%)
S&P500:4145.19(前日比:-0.16%)
ナスダック100:13207.69(前日比:-0.78%)
ラッセル2000:1921.82(前日比:0.8… https://t.co/aniZBVtzL4
さらにいうと、これまでFRB金融引き締め過程の中で強烈に売られまくってきた中小型ハイグロース銘柄についても売られ方はそこまでひどくなく、逆にプラスで引けた銘柄もかなり多かった。
これらが意味することは二つで
1、これまで十分売られてきたので、株価バリュエーションはもう多少の金融引き締めでは影響しないほど魅力的な水準になってきている。
この考え方は十分当てはまるだろうと思う。
これは下記の考え方のように別にPERとかバリュエーションとか見なくても、テクニカル分析だけでも既に多くの銘柄が去年と比べて明らかに相当程度安くなっていることがうかがえる。
【過去参考記事】
どのようにして株式相場で投げ売りされていると判断すべきか注目すべき3つのポイント
日本でもエムスリーなどの優良ハイグロース銘柄がそろりと買われていることも考えると、現在のバリュエーションからさらに売り込むことを考えている人は少ないように思う。
【過去参考記事】
エムスリーから見る優良グロース株を底で買い集めようという動き
ようは投げ切るべき人は既に投げ切っており、もう残っているプレーヤーがガチホプレーヤーしかいないという話なのだと思う。2、発表された雇用統計は遅行指標なので、現状の企業動向を踏まえると無視できる
これもおそらく多くの市場参加者が睨んでいる話である。
月次で発表されている雇用統計についてはいわゆる遅行指標である。
まず先月の雇用の統計を取っていることに加えて、実際に雇用する時に提示している給与オファーというのは面接とかもろもろの手続きを考えると1-2ヵ月さらに過去の数値を反映しているにすぎない。
なので雇用数値や給与については下手すると2-3ヵ月近く遅い数値を見ているだけである。
実際にニュースではここもと企業のコストカット目当てのクビ切りが相当程度発生しており、雇用統計よりずっと速報性が高い新規失業保険申請件数や継続受給件数は一般的には景気が徐々に軟調に推移している水準になりつつある。
この辺のどの統計を見るべきかは下記を参考にしてもらいたい。
【過去参考記事】
投資の役に立つ統計から米国経済の状況を読み解く方法
総合的に考えればこれからコストカットして利益が増やせそうなほど売り上げ成長は順調に進んでいる会社・昔からしっかり実績を積んでいる会社についてはさほど株価に下値不安はないのではないかと思っており、去年IPOやチャラチャラした誰が使っているかもわからないような商品・サービスを提供している会社以外は比較的底堅い株価展開が期待できそうな金曜日の動きとなった。
LINE FX 新規FX口座開設&1取引で現金5000円がプレゼント
LINE証券 新規口座開設で3株分の購入代金がもらえるお得なキャンペーン