進化の不思議 | 朝顔の花の上の露

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心の内面の整理。「自分はサイコパスなのか否か?」全てはその自問自答から始まった。

 進化というのは不思議なものだ。生物には様々な複雑な器官があるが、自然選択説によるとそれらは全て進化の過程においてどの段階でも適応的だったことになる。
 
 例えば目一つ取っても、硝子体やら水晶体やら角膜やら何やらあって、そこから視神経が脳まで伸びて・・・と複雑な構造を取っているが、一体どのようにそれが出来上がったのか?古代の生物の極めて単純な光受容体のようなものから突然変異を繰り返して、それらが全て適応的に働いて人間の眼球となったはずだが、その突然変異の繰り返しでやがて硝子体が出現するとか水晶体が出現するとか、その上それに至る過程全てが生存に有利だったとか、そういうのはあまりにも偶然性が高すぎる気がしてスッとは入ってこない。むしろ前回の仮想空間説のように、この世界の創造主がそういう生物を設定した、って言われたほうが遥かに理解しやすい。

 でもそんなのも全部、もともと他の器官として使われていたのが転用されたとか、突然変異の繰り返しと言っても失敗作は絶滅して生存に有利な変異を繰り返したものだけ今に残ったわけだから別に偶然でも何でもないとか、あるいはそもそも自然選択と言っても常に淘汰圧が高いわけでもなく、淘汰圧が低い状況ではある程度不利な変異も許されたとか、そういったことで科学的に説明できてしまうのだろう。現に複雑な構造をして高度な情報処理を行っている脳だって、実は非効率的で進化の過程においてその場しのぎの積み重ねをしてきただけだという。

 それでもやはり人間を含めて色んな生物の構造の複雑さを目の当たりにすると、不思議な感じしかしない。