ノルドストリーム2の稼働開始作戦!?ーーードイツへのガス止めろ! | パパケベックの総合ブログ

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◆プーチンがノルドストリーム2の稼働を囁き始めた

8月6日追加

ロイター

『プーチン氏「ノルドストリーム2でガス供給可能」、元独首相に説明』

 

 

情報の出所は、ロシア大統領府のペスコフ。

 

 

 

ノルドストリーム2の稼働を言及したプーチンだが、ドイツが求めているノルドストリーム1は、現在6基のタービンのうち1基しか稼働していない。

 

そのタービンについてのロイターの記事が以下。

『ノルドストリーム1のタービン返却でこう着、稼働1基だけに』
2022年8月5日1:20 午前

 

 

 



ロシアの主張・・・「ロシア政府はタービンが制裁対象でないことを確認する書類が必要とされた」

ドイツの主張・・・「ドイツのシーメンス・エナジーは4日、カナダでタービンのメンテナンスを実施し、すぐに返却する準備ができていると表明」


現在のノルドストリーム1のガス量は、「輸送能力の20%程度の1日当たり3300万立方メートル以下」

 

タービンはカナダにあるのか、それともドイツにあるのか?

 

ちなみに、ドイツがロシアのガスを全量別のところから買うには、数年かかる話が出ていた。

 

プーチンは、そのドイツの状況を利用しているわけだ。例えば、「西側のロシアへの経済制裁の結果がタービンを受け取れないためにガスの量を減らすしかない」とか、「ノルドストリーム1がダメだからノルドストリーム2を稼働したらガスの必要量≒契約に応じたガス量を送れる」とか言えるわけだ。

 

とはいえ、プーチンは、ノルドストリーム2を事実上稼働停止にした落とし前をウクライナに取らせるために侵攻したとは絶対に言わないが。

 

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◆ロシアがウクライナに継続しているガス通過料金の支払い

ロシアがウクライナに侵攻してもロシアのガスがウクライナのパイプラインを通っているのは分かっていたが、通過料金の支払いのほうがまだ不明だった。


実際には、ロシアの支払ったガス通過料金は、ウクライナがちゃんと貰い受けている。


『ロシア、ウクライナにガス輸送管通過料の支払い継続』
2022.08.04 Thu posted at 17:01 JST

 

 

 


通過料金の支払いについては、ロシアの大統領府の顔、ペスコフがしゃべったもの。

「ロシアのペスコフ大統領報道官は3日、ウクライナでの軍事衝突とは無関係に、ロシアが天然ガスパイプラインの通過に絡む手数料をウクライナへ支払い続けていることを明らかにした。」


戦争で「この野郎、ロシア、早く出ていけ」みたいに言っているウクライナだが、ロシアからの金の受け取りについては、

「支払いは両国間で唯一機能している部局を通じて維持されていると指摘。」

と、裏口はちゃんと確保している様子だ。


ペスコフ・・・
「手数料は受け取られているし、支払いも続行している」


◆プーチン、ロシア、ガスプロムの「ガスタービン」受け取らずの魂胆


現在、ロシアから海底のパイプラインでドイツにガスが送られている。そのパイプは、「ノルドストリーム1」だが、タービンの故障かなんかで修理に出していたタービンが西側の経済制裁で受け取れないからノルドストリーム1のガスを減らしている。

ドイツの首相ショルツは、その返却タービンの前に立って「いつでも返せるのにロシアは受け取らない」みたいなことを言明していた。


そこで、ウクライナに支払っている通過料金についてのペスコフの話には、大事な続きがあった。


それは、2021年8月にアメリカ、ドイツ、ウクライナの大臣が集まってノルドストリーム2の稼働を実質停止していたが、ペスコフの話には、ノルドストリーム2の稼働可能性を示唆するような発言があった。



◆ノルドストリーム2の稼働開始作戦!


ペスコフ・・・「ノルドストリーム2の運用の準備はある」


つまり、ノルドストリーム1のほうは、制裁でタービンが受け取れないから、今後ますますガスを減らした時、ノルドストリーム2を使うようにするということだ。


せこいやり方だな、プーチンのガスプロム。


現在のノルドストリーム1のほうは、総量の20パーセント?40パーセント?とかだ。

そのノルドストリーム1のガスを減らすでっち上げの根拠に20パーセントでもガスを送っているタービンの故障を言い出せば、

・・・・・・・・・・


ノルドストリーム1の停止をやるとか?

ドイツが契約うんぬんを言えば、プーチンは、「じゃあ、とりあえずノルドストリーム2で送ろう」と言い出しかねない。


ドイツは、今年12月に原発を全廃する計画を延長してまで電力を確保しようとまで言い出している。

電力はいいが、暖房用は、電力よりもガスを直接燃焼するストーブの暖房だと思うが?


ーーーと言うことは、ドイツがロシアのガスからLNGガスに転換しようとしても、LNGガスを受け入れる設備の容量がロシアのガスを全廃できるだけの容量に出来上がっていないことではないのか?


ドイツがロシアのガスを全廃できるまでは、あと数年かかる見込みとか。


これは、ロシアのプーチンがノルドストリーム2の稼働を迫るためにガスプロムのガスタービンの修理交換をでっち上げてノルドストリーム1の稼働を停止すれば、ドイツは、


1 ノルドストリーム2の稼働を特別に認めてドイツのガス不足を回避する

2 ノルドストリーム2の稼働を認めず、ガス停止した後でガス不足を何とかしのぐ


の選択肢しかないのではないのか?


ちなみに、ウクライナは、ノルドストリーム1の停止まで求めているーーーロシアへの制裁として。


プーチンは、ロシアへの制裁を逆手にとってドイツにノルドストリーム2の稼働を求めるか、あるいは、ドイツへのガスを止めることでドイツに制裁を加えるかだ。


ロシアのガスを必需品にしているハンガリーやオーストリアは、ノルドストリーム以外のパイプラインだろうから、プーチンのドイツに対するガスを止める制裁は十分可能になりえる。



ロシアの戦費だが、西側の言い分のような「もうすぐ底をつく」ものではない。なぜなら、現状のロシア軍がまだウクライナで戦争していることでも明らかだ。

SWIFTも奥の手ではなかったようだ。



ロシアへの経済制裁などは、現在手詰まりの状態ということになる。それでプーチンの愛人に制裁するとか、何ともみみっちいものしか発表していない。


そういえば、ゼレンスキーが近頃中国にロシアとの停戦交渉の仲介だかなんかを打診しているらしいが・・・・


ウクライナ戦争で苦しいのはロシアではなくウクライナのほうだと考えれば、その動き、筋が通ると思うが。


戦争では物量が最後に物を言う、というやつだ。



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