2022年2月17日の記事で、このブログのマンションの生涯年収を計算しました。
50年で約9億9600万円でした。


2022年3月3日の記事では、このブログのマンションの50年間の維持費・経費を計算しました。
50年で約3億3000万円でした。





今回の記事では、初期投資も含めて
投資全体の収支について、いろいろ計算してみます。 





【今回の新築マンション投資の場合の収支は?】




総投資額は3億6200万円

土地が1億円
建物が2億5000万円
諸経費が1200万円です。



50年間の収支で考えると

収入 9億 9600万円
経費 3億2500万円
投資  3億6200万円

利益 3億0900万円 


となりました。



なお、ここから
個人事業税や所得税は出て行きます。



50年で3億円の利益を生み出すことがわかりました。



ただ、これは現金で3億6200万円を支払った場合です。

今回のブログの投資の場合、
3億6200万円全額融資です。



当初の10年は0.74%の金利ですが
ここでは、35年間1%として計算してみます。


3億6200万円を35年返済で利息1%ですと
支払い総額は、4億2900万円です。

利息が、、、、なんと、、、
6700万円!!


この利息をさっきの利益から引き算すると



3億0900万円ー6700万円=2億4200万円 




利息を除くと
50年間で、利益は2億4200万円となりました。

1年あたりの収入は484万円です。
実際には、個人事業税や所得税を引き算しなくてはなりません。



とはいえ
自己資金ゼロで
2億円前後の収入を得られたことになります。


サラリーマンの生涯年収が2億円程度と言われていますから
マンションが自分の代わりに働いてくれたということになります。




さらに50年後も
  • 収益物件として
あるいは
  • 土地として

の資産価値があります。


例えば、更地にしたら
購入時の価格の1億円ほどになるでしょう。



そう考えれば
投資としてのリターンは

2億4200万円+1億円=3億4200万円

とも、言えるでしょう。




【地主だった場合】



地主であれば、土地代はかかりません。

土地を買った際の仲介費用などの経費や土地代の融資の期中金利などの経費が400万くらいあります。

投資額としては、
土地代1億円と、諸経費400万円くらい少なくて済むというわけです。



建物が2億5000万円
諸経費が800万円
合計2億5800万円

そんなところでしょう。


この場合の、収支を考えてみます。




利息を考えないと

収入 9億 9600万円
経費 3億2500万円
投資  2億5800万円

利益 4億1300万円 


当たり前ですが、
3億0900万円から1億0400万円増えました。
 



2億5800万円を30年1%で融資を受けたとして
支払い総額が2億9900万円です。

利息は、4100万円ほどで済みますね。
 

利息を考慮すれば

4億1300万円ー4100万円=3億7200万円

となります。


1年あたりでは744万円となります。




このように収入は、圧倒的に地主有利です。


ただ、入居者に人気のないエリアにマンションを建ててしまったら
家賃も入居率もどんどん下がります。


収入が落ちては、事業は成り立ちません。



入居者あっての賃貸業ですから
需要を無視した計画はNGです
ね。




 

【融資金利が高かった場合の影響は?】




結局、アパート、賃貸マンションは

  1. 収入(家賃)
  2. 維持経費
  3. 投資額(土地代、建設費、融資金利)
この3つのバランスです。



地主さんの場合は「3.投資額」の土地購入費用が少ないので有利になります。


最後に金利の条件がどのくらいの影響があるか
シミュレーションしてみます。


収入 9億 9600万円
経費 3億2500万円
投資  3億6200万円
利息   6700万円
(全額融資35年1%)

利益 2億4200万円



これがベースです。



3億6200万円の融資返済額を、金利ごとに計算してみます。

35年の場合

1% 4億2918万円(基準)
2% 5億0365万円(+7447万円)
3% 5億8512万円(+1億5594万円)
4% 6億7319万円(+2億4401万円)
 

4%では、利益がなくなりますね。
最初は少しだけ儲かったとしても
家賃が低下すればすぐに赤字になってしまいます。




借入金利の影響はとても大きいことが分かりました。





今回の建築費が2億5200万円でした。


高い業者だったら
3億円だったかもしれません。

A社は2億5200万円、B社は3億円というと
ずいぶんな差です。
4800万円もの違いです。



しかし、金利1%の違いで
総支払額は、7000万円以上も変わってきます。




投資計画では
建築費と家賃収入をにらめっこするものですが
それ以上に、影響が大きいのが融資条件
です。


あらためて、勉強になりました。



【将来の金利リスクは?】



もし10年後に、金利が4%とか5%に上がったらどうするのか?
少し心配になります。


バブルの1990年頃までは
定期預金の金利が5%とか、そんなこともありました。

ただ、そうなると
初任給や家賃もどんどん上がっていきます。



金利が高いということは
お金の価値が下がっているともいえます。

物価は上がるわけです。


ちなみに
私が学生時代にに住んでいたアパートは
家賃36000円でしたが
現在は42000円です。

築30年を超えて、上がっていますね。


そんなわけで
金利が上がれば、家賃も上がると考えています。





単身用であれば
初任給の1/3が家賃の相場なのかもしれません。

バブル前後で
初任給が10万円前半から20万円付近まで上がりました。

昔のアパートは4万円で、今は6万円という感じです。


失われた30年。
そこから初任給は、あまり上がっていませんね・・

 

 


最初から高い金利で借入している場合
収入が高い当初の10年は儲かっても、そのあとは厳しくなると思います。
不動産投資加熱の時には、かなりリスキーな投資もあったようですね。




【今回のシミュレーションで思ったこと】




繰り返しになりますが・・

アパート、賃貸マンションは

  1. 収入(家賃)
  2. 維持経費
  3. 投資額(土地代、建設費、融資金利)
この3つのバランスです。



(1)収入が見込めるエリアに建設すること
(2)家賃低下しないようにしっかり管理すること
(3)金利も含めて、投資額を抑えること


この3つのバランスが整えば
ちゃんと、利益を生んでくれると思います。


実際は、収益が見込めるエリアは
土地代が高く、投資額が高くなるということです。
なかなか難しいところです。



今回のシミュレーションで
  1. 生涯収入
  2. 生涯経費
  3. 投資額(土地代、建設費、融資金利)
について色々考えてみました。


今回の賃貸マンション投資では
3億6200万円の投資に対して
50年間で2億円ほどの収入が見込めそうです。



今回の投資では
共益費も含めた収入を総投資額で割り算すると
6.9%とかなり良い条件の案件でした。


最近では、土地代、建設費、ともに高値になっており
利回りで6%越えるのがやっとという感じです。
(名古屋近郊の場合)


そういう意味では、良いタイミングで投資できたと思います。