【研究】自閉スペクトラム症児の共同注意と知能の関係を解析

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金沢大学附属病院や子どものこころの発達研究センターらの共同研究グループによれば,知的能力に重度な遅れのない,3歳から8歳の自閉スペクトラム症を持つ児童において,コミュニケーション能力のひとつである「共同注意」の異常が大きいほど知能が低くなることを確認したとのことです。

知的能力に重度の障害を持つ自閉スペクトラム症児においては,共同注意の異常と知能に関連があることは,過去の研究で示されていましたが,知的能力に重度の障害を持たない自閉スペクトラム症児においてもその関連があるかは不明でした。本研究グループでは,知的能力に重度の障害を持たない自閉スペクトラム症児を対象に,解析を行いました。その結果,これらの児童においても両者の間に統計学的に有意な関連がみられました(図1)。

画像:図1 共同注意の異常と知能の関連
図1 共同注意の異常と知能の関連
引用元:金沢大学

これらの知見は将来,自閉スペクトラム症を持つ児童の知的能力を高め,学校や社会への適応能力を改善するための治療に活用されることが期待されます。

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