魔王 | Novel & Scenario (小説と脚本)

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新型コロナの自粛期間に見たドラマです。はじめて見たのは10年ほど前だったはずですが、すっかり忘れて新鮮に楽しめました。記憶力が衰えるのは悪いばかりじゃありません。

韓流ドラマのリメイクだそうです。本家は未見。

リメイクは嫌いじゃありません。一度仕上がったものを別の人が見て再検討、手を入れるんだから悪くなることは滅多ない、と思ってます。

ただオリジナルを先に見るとまずそっちが100になるので、リメイクのあちこちが気になる、となるのは自然かもしれませんね。

見る順番は大きいと思います。逆の場合もある。オリジナルの「七人の侍」よりリメイクの「荒野の七人」を先に見ちゃったからそっちが好き、とか。鉄砲のスピード感にはかなわない。カラーだし。何より「侍」は長い。調べたら207分だって。

とにかく本家とリメイク、ケチをつけたくなったら「単純に見た順番かもよ」と頭を冷やします。

さて「魔王」

復讐劇です。弟を殺された兄が犯人たちをじわじわ追いつめます。

その兄を演じるのが嵐の大野智(来年からよく休んでね)途中から黒くなっててびっくりした(あれは怒られるよー)

あまり大きく演じないところ(欲のないところ)が自分好みなんですが、この役柄は特に微笑を絶やさず感情を抑えたキャラで一番好きかも。復讐の鬼なのに切ないんですよねぇ。

W主演のもうひとりは生田斗真(結婚おめでとう)熱い役をギリギリ暑苦しくなく留めるのはさすが。大変だったろうな、と思います。

これは別のドラマの話ですが、そのころ演技派と呼ばれていた男女が共演したのにやたら臭く、「そんなはずないんだけどなぁ」とよーく見たらなんのことはない、「脚本がひどかった」というのがありました。こんなセリフを形にするならああするしかない、というケースはいっぱいあるんだと思います。だから演技に引っかかっても役者さんのせいとは限らないし、だいたい最後にOK出すのは演出家とかでしょうから、役者さんを責めるのは…という気持ちがあります。

脱線脱線。

生田斗真は最近じゃ「俺の話は長い」でしょうか。おもしろかったですね。ずっと続けてほしいくらい。サザエさんとかドラえもんみたいに毎週毎週同じことをやっててほしい。

さて「魔王」ですが過去に関係あった人たちが現在にも複雑に絡んできて、面白い。映画だとそれなりにシンプルにストレートにしないと伝わらなかったりしますが、ドラマは長尺(魔王は全11話)で週に1回だと噛みしめる余裕があるし二転三転しても、さらに四転五転してもいい。

あとテレビドラマの良さとしては、万単位の大勢が同時に視聴というのもありますね。ネットの動画配信がいくら盛んになってもそれぞれが個別で、同時じゃない。たくさんの人が今この瞬間これを見てる、という連帯感みたいのはテレビならではでしょう。DVDなどで何度も見た映画なのに地上波放送されるとつい見ちゃうのはそのせいだと思います。

おっと危ない軌道修正。

「魔王」はとても楽しめましたが引っかかる部分もありました(戻したぞ)

優香演じるお姉さんが難病という設定だけど弟が出世するまではどうしてたのか。病院に入るまではどんな生活を? 弟は一時期浮浪児だったらしいけど、そこは詳しく描かれません。偽者と知りつつ弟をかばう場面は泣けましたけどね。あれで全部許しちゃうとこがある。説明不足も何も流しちゃう。

あとはすべての原因になった過去のこと。弟の死について。

なんだか誤解があって殺意はなく事故だったようですが、そこもはっきり描かれません(本家はどうなんでしょう?)

キャラクターたちの回想でなんとなく「事故だったらしい」と察するしかない造りです。せっかくの長尺なんだからもっと詳しくプリーズ、と思いました。

ただこれは自分が小説を書いてるせいかもしれません。文字だけですべてを処理しないといけないので、「なんとなく」じゃ済まされない。そういうのがドラマを見る時もしみついてるのかも。

でも「言葉にしたら野暮」ということはありますし、これはこれなんでしょう。楽しめました。

あとそう、忘れちゃいけないのは主題歌「truth」

綾野剛じゃないけどテンション上がります。嵐の中で一番好きな曲です。嵐のYouTubeチャンネルで久々にPVを見て、思えばそれが「魔王」を見直すきっかけでした。

 

関連リンク:ナラタージュ

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