このところ目にする機会が増えてきている「テモ韓国語」という学習教材。

SNSでも話題の教材だけあって、なんとなく知っているけど、中身について気になっている方も多いと思います。

どういう教材なのか、本当に韓国語学習に役立つのか、韓国語講師の立場から教材を使ってみた感想をお話していきます。

「TEMO」テモ韓国語とは?

韓国語を学ぶ日本人のために作られた学習サービス

まずはTEMO(テモ)を知らないという方のために簡単な説明から。
※すでに知っているよという方は次に進んでください

テモは「気軽に、楽しく、勉強を続けること」をコンセプトに作られたオンライン学習サービスです。

韓国語・英語・中国語など、さまざまなジャンルを扱っていますが、テモ韓国語は韓国語を学ぶ日本人向けのサービスで、動画で講義を見ながら勉強できるのが特徴です。

講義ではyoutubeでおなじみのダヒ先生などが解説をしているので、そちらでテモを知っているという方もいるのではないでしょうか。

ここではドラマを使って韓国語を勉強する「カチバ!ドラマ韓国語」という教材について解説していきます。

どんな教材が送られてくるの?

カチバ!ドラマ韓国語の学習コンテンツは「動画+オリジナルの教科書」で構成されています。

これだけの教材が送られてくるわけですが、冊子だけでもかなりの数になります。

つい教材の量に圧倒され、本当にやり切れるのかと思ってしまうかもしれません。

しかし「一回15分」を基準に学習できるように作られているので、無理なく進めていけるでしょう。

カチバ!ドラマ韓国語に含まれる教材

初級 アンニョン・韓国語入門
アンニョン・ハングル書き練習
アンニョン・韓国語会話1-17
アンニョン・韓国語単語帳
中級以上 アンニョン・韓国語会話18-26
カチバ!ドラマ韓国語1-10
ワークブック1-2
シナリオブック
動画講義 430講

このうちメインでもあるドラマを用いたコンテンツは以下になります。

カチバ!ドラマ韓国語
ワークブック
シナリオブック
動画講義(100講)

盛りだくさんですね!

他にも勉強用のノート×3冊、学習進度表×1セット、ストラップやペンなどおまけの学習グッズもあるので、うまく活用してください。

どんな講義動画を見ることができるの?

カチバ!ドラマ韓国語以外にも、試聴できる動画コンテンツはたくさんあります。

旅行会話に必要になりそうな表現を勉強できる動画もあれば、流行語やネイティブがよく使う言葉を学ぶこともできます。

一般的な教科書には載っていない表現や韓国の文化を紹介してくれる講義もあるので、興味のあるものから見ていくのもいいでしょう。

カチバ!ドラマ韓国語応用版」の構成と使い方

動画コンテンツを試聴するためには会員登録が必要

学習用の動画コンテンツを見るためには、テモのサイトにログインする必要があります。

まずは「会員登録」を行いましょう。

マイページでは学習状況などを確認することもできます。

大まかな使い方としてはテモのサイトにログインして、動画講義を視聴しながら教材を使って学習を進めていくという流れになります。

パターン学習で基本的な使い方を学ぶ

まずはパターン学習です。

ここではミニドラマを見たのち、そこで使われている語彙や文法などをチェック、理解を深めていきます。

動画講義は10~15分程度で、一つの文法について使い方をじっくりと学ぶことができです。

動画を見ながら教材の解説を読み進めていくことで、目と耳を使ってしっかり覚えられるでしょう。


ドラマ韓国語パターン学習

一気にたくさんの量を詰め込むわけでもないので、ストレスなく学習を続けることができると思います。

応用学習で実戦的な使い方を練習をする

パターン学習で基本的な使い方を覚えたら、次は応用です。

ここでは勉強した文法が実際にどのような場面で使われているのかを知ることができます。

応用学習の動画やシチュエーション会話の音声を聞きながら、練習してみましょう。

またワークブックには簡単な練習問題もあるので、学習したことがちゃんと身についているかを確認することができます。


ドラマ韓国語応用学習

動画やmp3の音声は音読やシャドーイングなどの練習にも役立つでしょう。

パターン学習と応用学習で、一つの文法・単元はクリアとなります。

カチバ!ドラマ韓国語の「良いと思った点」とそうでない部分は?

文化トークから得られる知識はあなどれない

語学学校では授業中に先生が雑談をすることがあります。

授業とは関係のない話がほとんどですが、外国人生徒にとっては韓国の文化などを知るいい機会です。

カチバ!ドラマ韓国語には「文化トーク」という、学習単元とは別の動画も用意されているのですが、これがまさに語学学校の雑談に近いような感じがしました。


ドラマ韓国語文化トーク

動画では流行語や食生活あるいは恋愛事情にいたるまで、様々な韓国の文化に関する話が出てきます。

特に新しい言葉やネイティブ特有の言い回しなどは教科書に載っていないことも多いです。

リアルな表現を学べることで、韓国のドラマやバラエティを見る時はもちろん、韓国人と話をする時にも役立つでしょう。

一回「15分」という学習時間が集中力を維持するのに役立つ

講義の動画はおよそ15分程度で学習できるようになっていますが、この15分というのもポイントです。

というのも、人間が最も高い集中力を維持できる時間の限界が15分くらいだと言われているからです。

国際会議の通訳が15分ごとに交代しながら同時通訳を行ったりするのも、こうした理由があります。

そういう意味でも、動画はうまく構成されているなと思います。

ただ動画学習は集中しやすい反面、長時間は持たないので、一つの動画を終えたら休憩するなどしながら取り組むといいでしょう。

ほどよい難易度の応用パターンが学べる

韓国語も日本語も日常生活で使う語彙や文法の大半は「初級~中級」程度です。

にもかかわらず、教科書で中級レべルまで学んだ人がドラマや会話についていけない理由は何だと思いますか?

ドラマや会話では様々な語彙や文法を組み合わせながら、いろんなパターンを作り出します。

そしてこのパターンにある程度慣れていないと、たとえ初級レベルの言葉でもドラマのセリフは聞き取れません。

簡単に言うと、韓国人は「こういう言い方をする」というのを知っているかということです。

もちろん知っているだけではだめで、ある程度練習しないと会話で自分から積極的に話しかけるのは難しくなります。

ドラマ韓国語はその初級~中級レベルのさまざまな表現パターンを学べるという点でも好印象でした。

動画講義のミニドラマについている日本語字幕がうっとうしいかも?

各単元の動画で流れるミニドラマには日本語の字幕がついているのですが、この字幕がうっとうしい。

教材には韓国語のセリフと日本語の訳が書かれているので、それを確認しながら動画を見れば、内容は十分理解できるでしょう。

しかし画面に文字が出てくると、そっちに意識を持っていかれます。

教材でもあることを考えた時、字幕はなくして会話の「声」に集中できるようにした方がいいと思いました。

ただ「日本語の字幕はほしい」という人もいると思うので、感じ方に個人差が出るところです。

テモ韓国語はどんな人におすすめ?

テモ韓国語での学習に向いている人は?

ドラマ韓国語は実戦会話とも言える応用が多く、レベルとしては初級~中級の人にちょうどいいと言えます。

応用に力を入れて勉強したい人
韓国ドラマ・映画が好きな人
生きた表現を学びたい人
楽しく韓国語に取り組みたい人

ドラマを使った聞き取りは楽しみながら取り組めるのはもちろん、文字が一緒じゃないと聞き取れない、内容を理解できないという人にも良い教材だと思います。

テモ韓国語が合わない人は?

テモ韓国語はカジュアルな表現やくだけた言葉がメインなので、丁寧で固い表現を学びたい人には不向きです。

また対面でレッスンを受けるわけではないので、自分でコツコツ勉強できる人でないと続けるのが難しくなります。

フォーマルな言葉を練習したい人
文字を覚えたばかりの入門レベルの人
画的に勉強できない人
面レッスンなど半強制的な環境で学びたい人

ドラマ韓国語は基本的に応用を学ぶので、韓国語を始めたばかりの人がついていくのは大変です。

ただ入門レベルの教材もセットで付いてくるし、初級レベルの動画講義も見れるので、初心者でもドラマで勉強することを見据えて購入するのはありだと思いました。

気になる教材のお値段は?中身を考えると決して高いわけでもない

教材の価格も気になるところだと思いますが、カチバ!ドラマ韓国語は12カ月の分割払いの場合、¥1733/月で購入可能です。

教材にこの値段は高いと思う人もいるかもしれませんが、この価格なら十分お得ではないかと思います。

テキストと講義動画が充実している

教材がお得と思う理由として、一つは初級向けのテキストもすべて付いてくることです。

学習レベルには個人差があるので、人によってはドラマ韓国語で勉強を始めても、内容についていけない可能性があります。

そんな時に初級向けのテキストがあれば、基礎から学習をやり直すことができます。

もちろんやり直しの勉強も動画講義を見ながらできて、しかも講義は見放題です。

つまり、せっかく教材を購入したのにわからないまま終わってしまうというリスクを心配する必要がないということです。

トップクラスの専門機関による監修

もう一つはトップクラスの専門機関がこの教材の監修をしていることです。

中でも韓国語の教材を監修している教育機関の通翻訳過程は超難関と言われているところです。

そういった専門機関による監修を受けることで、教材や講義動画も高い質に仕上がっています。

韓国に留学したいけど難しいという人で教材選びに迷っているなら、テモを使って勉強してもいいと思います。

あるいは今までネットだけでなんとなく勉強していた人が本格的に韓国語を学ぶきっかけにしてもいいのではないでしょうか。

ドラマを使って勉強するのは楽しく取り組めるだけでなく、場面を通して学ぶことで、言葉が記憶に残りやすくなるというメリットもあります。

そういう点でも「カチバ!ドラマ韓国語」は細かいところまで、非常によく考えて作られていると感じました。

ただどんな教材も最後は使う人次第なので、せっかく購入するなら、しっかり使い倒してほしいと思います。