劣等感の歪んだ補償による愚かな犯罪 | 人生を変える『気づきの思考法』~アドラー心理学に学ぶ人生を成功に導く方法~

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心理コンサルタントの白瀧です。

 

さて、先日、ある男が虚偽の通報をした疑いで逮捕されました。

 

「渋谷駅で刃物を振り回した人が…」

 

無職のこの男は、今年の10月に、JR渋谷駅の駅員を装って、

 

渋谷駅に停車中の山手線電車内で刃物を振り回してガソリンを撒いた人がいる

 

と嘘の通報をし、警視庁の業務を妨害した疑いが持たれている、ということなのです。

 

この通報を受け、警察官約100人態勢で渋谷駅周辺を警戒したほか、20台近くの消防車も出動しました。

 

男は、大田区内の公衆電話から通報していて、調べに対し、

 

イライラを発散させるためでした

 

と容疑を認めているのだとか。

 

言っていることよりやっていることを見よ

 

しかし、果たしてこの男は、本当にイライラを発散させるためだけに、先のような愚かな行為をしたのでしょうか。

 

人の行動は、言っていることよりもやっていることを見よ

 

というのが、その人の行動の目的を知る鉄則です。

 

彼のやっていることは、自身のイライラを発散させることに直接的に結びついているようには思われません。

 

劣等感の歪んだ補償

 

恐らく、この男は、その場を支配したかったのでしょう。

 

要するに、警察や消防を自分の思い通りに動かして、その様子を遠くから眺めることによって、大いに優越感に浸りたかったのでしょう。

 

彼が何に対してイライラを募らせていたのか、その理由は分かりかねますが、彼が自身の立場に対して劣等を感じていたことは想像できます。

 

つまり、無職であるという立場に対してです。

 

この男は、その劣等感を歪んだ形で穴埋めするために、警察に虚偽の通報をしたのでしょう。

 

そうして、その場を自分の思い通りに支配して優越感に浸りたかったのだと思われます。

 

この男のように、人は、自身の劣等感を歪んだ形で補償しようとすると、非常に愚かな行為へと自身を誘うことになってしまうのです。

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

 

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