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vol.24 使う?使わない?ノミダニ駆除薬


みなさん、愛犬のノミダニ駆除はどうされてますか?
特に6月の梅雨明け頃から夏の終わりまでは気温や湿度がぐんと上がり、ノミダニが最も繁殖しやすい時期になります。なので「通年でなくとも、この時期だけはノミダニ対策をしっかり行いましょう」というアナウンスをしている動物病院もあるくらいなんです。

わたしはと言うと、「よーし今年はフロントラインを使わないで、忌避薬(虫除けスプレー等)だけで乗り切ってみよう!」と躍起になっていました。
昨年ごろから愛犬のケアにハーブやアロマを学んで実際に取り入れ始めたのですが、その真価をノミダニ対策にも試したいと思ってのことでした。


その結果はというと…

ノミが!!
うちの子にノミがついてる!!!(大慌て)
助けてフロントライン!!!

という結末になりました。はい。

(※補足※)
本記事は、愛犬のために薬を極力使わないケアを否定するものではありません。
あくまでも「試しに駆除薬なしで過ごしてみたらこんなことになったよ!」という私の体験談です。そんな事もあり得るんだなあ、くらいのゆるい気持ちでお読み頂ければ幸いです!


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フロントラインの副作用は知るほどに怖くなる

そもそもの話になりますが、ノミダニ駆除薬っていう便利なものがあるのに、どうして私はそれを使わなかったのか。
この記事を読んで下さってるということは、きっと何かしらの「フロントラインって絶対に使わないとダメなの?」みたいな気持ちをお持ちなのではないでしょうか。

たとえば私で言うと、

  • ノミダニ駆除薬は農薬と同じ成分らしい
  • 使ったら泡吹いて倒れた子がいるらしい
  • 使用後に薬のせいで衰弱死した子がいるらしい
  • 滴下した部分がハゲることがあるらしい
  • その他震え上がるような色んな話

こういったフロントラインを始めとするノミダニ駆除薬の副作用の話を知ったことで、大事な愛犬にそんなものを使いたくない。という思考が巡ったわけです。


ただ、この説のほとんどはネットからの情報なので、ほとんどが「〜らしい」という、真偽のほどが確かでない情報ではあります。もちろん真実かも知れないし、何かしら誇張されているのかも。
当然ながら、駆除薬のメーカーさんのHPには「安全性は保障されています」って書いてありますし。

獣医さんは副作用を把握しているのか

こういったノミダニ駆除薬の副作用について、かかりつけの獣医さんはどう思っているのか聞いてみました。

すると、こんな回答が。

  • そういうこと(アレルギーや脱毛)が起こる可能性はゼロではない
  • 副作用が起こるかどうかは個体差による
  • 投薬する日の体調によるところも大きい
  • その子の体質に合わせて、薬の種類を使い分けることも大切

法的な強制力があるわけでもないので、フロントラインを始めとした駆除薬を必ず使ってくださいとは言えない。投薬のリスクはどんな薬にも必ずあるので結局は飼い主さんの判断次第になります。とのことでした。

中には「駆除薬は通年使わないとだめですよ?当たり前でしょ?」みたいな返答をする獣医さんも少なくないと聞きます。うちも初めて行った動物病院ではそう指導されましたし。
使うかどうかは飼い主さん次第、と答えてくれたかかりつけ医さんには好感が持てました。

散歩中のノミダニ遭遇率を考える

アロマやハーブを使った虫除け(いわゆる忌避薬)も、確かに虫除け効果はありますが駆除効果はありません。
あくまでも「虫が付かない」ようにするアイテムなので、もし虫が付いてしまったらそれ以上の効果は見込めないんです。

ノミダニがたくさん生息している場所(野山や草の茂み)では、虫除けでは間に合わず愛犬にノミやダニがくっ付いてしまう確立がかなり上がります。
そういった場所に出かけると分かっている場合は、事前にフロントラインなどの駆除薬を使って愛犬の体に虫が住み着かないようにしておけば確実ですし、安心できますよね。

特に夏の野山=ノミダニの住処と行っても過言ではありません。そこに愛犬がザブザブ草むらをかき分けて入り込んでいけば、ノミダニを連れて帰って来ない確立のほうがよっぽど低いと個人的には思います。


それに比べてうちの愛犬でいうと、山に行って遊ばせるわけでもなく、草むらをザブザブと駆け回るでもない。
梅雨~夏のあいだ、散歩といえば市街地をうろうろするくらい。アクティブな子に比べて、ノミダニとの遭遇率は圧倒的に低いはず。


愛犬maruが3歳過ぎまでは何の疑いもなく毎月フロントラインプラス使っていましたが、その間はノミもダニも見たことがなかったです。ノミダニ?ほんとにそんなの居るの?くらいの感覚でした。
(今思えば、毎年5月~12月にかけてしっかりノミダニ駆除薬を使っていたし、そりゃそうだろうなあと納得しますが)

だったらうちは駆除薬を使わなくても、虫除けスプレーくらいで何とかなるのでは。
なんだかんだ言って駆除薬の副作用も心配になっていた昨年の夏、7月末までノミダニ駆除薬(フロントラインプラス)を使わずに過ごしてみました。

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フロントラインを使わない夏

フロントラインを使用しないまま梅雨を越え、夏が来ました。その間も特に虫をくっ付けている様子もなく、「なんだ大丈夫じゃん」と思っていたんですよね。
やっぱり駆除薬なんて過剰だったんだよな、体の負担になっていただろうに馬鹿な飼い主でごめんな、と反省していた矢先…


夏本番の8月に入ったある日、maruをブラッシングしていると。

後ろ足の周辺に、ゴマのような小さい黒い物体がもぞもぞと這っているのを発見しました。
「む、虫だ!!」と慌てて摘み取ると、めちゃくちゃ元気で逃げるわ跳ねるわ。なんとか捕獲して駆除。その後調べてみると、典型的なノミの一種でした。

ここからがノミの怖いところで、一匹だけじゃないんですよね。
その日から、取っても取っても愛犬からノミがいなくならないという地獄に…。

ゴキブリは一匹見たら家に三十匹という言葉がありますけど、そこまでじゃないにしても、ノミは一匹見たら複数匹は絶対にいます。


思い返してみても、この頃は特別どこかに出かけた覚えもなく、普段どおりの散歩コースしか通ってませんでした。散歩中も草むらや公園には極力近付かず、散歩前には虫除けスプレーも使用。

ドッグカフェやドッグラン、トリミングなどにも行っていないので、他の犬から移ってきた説も考え難い。一体どこでノミをもらってきたのか、未だに分かりません…。

愛犬にノミが!駆除するには?

そして困ったことに、maruにノミが寄生していると気付いた頃には、その数週間後に子犬のcotaがうちにやって来ることになっていました。
か弱い子犬にノミ、ダメ絶対。と言うことで、そこからわたしのノミ駆除の戦いが始まったわけなのです。

ノミって本当にしつこくて、ブラッシングやシャンプーじゃとても取りきれないんですね。数匹は取れるけど、全部は絶対無理。体についていないとしても、普段使っているベッドやブランケットに潜んでいることもあります。
舐めてた。完全にノミのこと、舐めてた。


そこでもう、最終兵器を使うしかないと。
ということで念のために常備しておいた、スポットタイプのノミダニ駆除薬。フロントラインプラス!


前途のとおり「フロントラインなんて…」とネガティブに感じていた時期もありましたが、いざという時に頼りになるのはやはりこれ。

副作用だとか薬の成分がとか、色々思うところがあるの確かですが、目の前にノミがいるとなると話は別。
寄生されているmaruはもちろん、新しくうちにやってくるcotaに何かあったら?ノミが大繁殖して血を吸われすぎて貧血になったら、ノミが感染症を媒介してしまったら…?そう考えると、駆虫以外の選択はゼロ。


というわけで、滴下!!


…。

……。


薬ってすごいですね。
ほんとにノミがいなくなった。

薬で弱ったノミが、maruの体から床にポトンて落ちた。
すごい…。

フロントラインが効く仕組み

フロントラインをはじめとする垂らすタイプのノミ駆除薬は、犬の皮膚に滴下したあとは一旦皮膚の下にある皮脂腺に蓄えられて、その後皮脂と一緒に皮膚の表面へ放出されていきます。

犬にくっ付いていたノミは、犬の体表をあちこちウロウロと移動しているうちに、皮膚の表面を覆っている薬剤に触れて衰弱し、力尽きて犬の体から転がり落ちるんです。
ノミがいなくなったと感じるのは、気づかないうちに犬の体からノミがぽろぽろ落っこちているからなんですね。

フロントラインの効果はいつから出る?

ちなみに私の体感だと、ノミを発見してフロントラインを滴下したのが夜で、最後にノミを見たのが翌日の夕方。およそ約1日です。
使用したフロントラインの公式サイトにも、こんな記載がありました。

フロントラインを投与してもノミがまだ生きていた!
本当に効いているの?

フロントラインは24時間でほぼ100%のノミを駆除します。投与後ノミが生きているのは、死に至る途中の段階か、環境からの新たな寄生があったことが考えられます。犬では、フロントライン プラス、フロントライン スポットオンを1回投与すれば1ヵ月、猫ではフロントライン プラスで1.5ヵ月、フロントライン スポットオンで約1ヵ月効果が持続しますので、新たな寄生があっても24時間以内にノミは死んでいるはずです。


この記載そのまんまの体験をしたのが、フロントライン使用後翌日のお昼過ぎのことです。

maruの後ろ足あたりに黒い物体を見つけ、ゴミかな?と伸ばすとサササ~っと被毛へ隠れてしまって。まだノミがいるのか!駆逐してやる!!と被毛を掻き分けて追いかけるも、すっかり隠れてしまって拿捕できず。

小一時間後、昼寝しはじめたmaruの顔をふと見ると、眉間のあたりに黒い物体が…。指で摘もうとすると、するっと逃げられてまた行方不明。なんかもう心が折れそう。

そしてそこから30分ほど経った頃、ソファの上でごろごろ寝ていたmaruのすぐそばに、すっかり衰弱した様子のノミがころんと落ちていました。
ソファカバーが白色だったのですぐ発見できたけど、これがベッドや敷布だったら見つけられなかったかも。


そのノミがこれ。


体長1.5~2ミリほど。粘着テープでくっ付けて観察すると、まだ生きてました。
お腹が膨れた様子もなく、吸血する前に駆除薬で衰弱したようです。

ほんの小一時間前までは捕まえられないくらい元気だったので、皮膚に接しない被毛にしがみつくなど、うまいこと薬液から隠れていたのかも知れません。とにかく、わたしが目視した限りではこのノミが最後でした。

ノミダニが付きにくい犬がいる?

ネットなどで見かける話に、人にも蚊に刺されやすい人とそうでない人がいるように、犬にも虫が付きやすい子とそうでない子がいるという話があります。
質の良い食事を食べさせて運動させて、しっかりと代謝をあげておけば虫は付きにくくなる、のだそうです。
この説自体はわたし自身、すごく納得しているのですが…。

うちの子、手作り食をはじめ、体の巡りや代謝アップに関しては相当気をつけていると自負してました。が、それでもノミは付いてきた。ガッデム。

これが結構ショックだったんですが、人間も人それぞれ体臭が違うように、もしかしたらmaruは体質的にノミが好む匂いでも漂わせてるのかも知れません。
それに、あくまでも「虫がつきにくく」なるのであって、虫がつかないわけじゃないんですよね。

あと多分、虫にも個体差があると思います。
何があってもくっ付いてくる、ガッツがある虫とか絶対いるはず。

ノミ駆除では絶対に潰さないで!

cotaの犬舎のブリーダーさんにも言われましたが、ノミは見つけても絶対に潰してはだめです。

ノミを潰すと、ノミが体内に持っていた卵が犬の被毛や宅内にばら撒かれてしまい、またその卵からノミが孵化して犬に寄生して…の繰り返しになってしまいます。


なので、ノミを見つけたら潰さない程度の力でつまみ取るか、粘着テープでくっ付けてしまいましょう。
元気なノミだと紙に包んでも脱走してしまうので、コップなどの溜めた水に沈めてしまうのが一番手っ取り早いです。ノミをつまんだ指ごと水にどぼん!として、水中で手を離せば逃げられ難いです。
ちょっと残酷ですけど、動かなくなったなと確認できたらそのまま排水に流してしまえば駆除完了です。

フロントラインを使わないで過ごすには

さっき少し触れましたが、個人的にフロントラインには良いイメージがない人間でした。
一般的な動物病院でありがちな、ハイ薬、薬。一年経ったから混合ワクチン打ちましょうね。…みたいな風潮もあまり好ましく思っていません。

だから過剰に駆除剤を使わなくても、ハーブやアロマ、最近だとヒバ油が流行ってますが、そういった自然に近いものでノミダニは忌避できると。

色んな人の声を聴いて、コレはいける!と思っていたんですが、正直それでノミダニ対策が事足りるかは環境によるとしか言えなくなってきました。
先ほども書きましたが、それぞれの住環境や散歩コースに影響するところが大きすぎるので。


わが子にどうしても使えない理由がある場合を除いて、「駆除薬は絶対使わない」みたいな縛りはしない。副作用の心配は確かにあるけれど、便利な物であることは間違いないのだから、上手いこと利用したらいいよねと。
昨年の経験から、私個人はそんなことを思いました。

時期や活動範囲によって使い分けよう

例えば、7月8月はアウトドアにたくさん出かけるからフロントラインを使うけど、梅雨明けまではあまり出かけないし虫除けスプレーでしっかり対策しよう、とか。そんな具合です。

山や自然の多いところで過ごす子と、おうちで過ごすことが多い子。
普段の過ごし方に合わせて、駆除薬を使うタイミングをしっかり考えればいいんじゃないかなと思います。


今のところmaruもcotaも、駆除薬にアレルギーのような症状は出ていないので様子を見ながら使用しています。
といっても通年(5月~12月ごろまで)使用ではなくて、色々と考えた結果、ノミダニ駆除薬を使うのは梅雨明けから紅葉が始まる頃まで。それ以外のシーズンは虫除けスプレーです。あくまでもうちの場合ですが、これでなんとかなってます。当初予定していたオールシーズン忌避薬(虫除けスプレー)のみ、は散歩に毎日出かけられているうちは恐らくやりません。ノミこわい。

最後に、獣医さんのリアルな話

あと、これは書くかどうか迷った挙句に書いちゃうんですけども。

駆除薬は飼い主さんの判断に任せる、って仰っていたかかりつけの獣医さんから聞いた話なんですが。
最近はペットの体の負担を考える飼い主さんが増えていて、みんな虫除けスプレーとかで一度頑張るんだけども、結局ノミダニが付いちゃって駆除薬をもらいにくるパターンが意外と多い、のだそうです。

更にもっと深刻なのが、ノミダニの寄生にすら気付かず駆除しないまま時間が経ってしまって、家中ノミダニだらけになっているおうちも少なくないとかで…。それを聞いたとき、わたしはぞっとしたんですが、皆さんはどう思われたでしょうか。

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次回 >> vol.25 (執筆中)

 

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まるまむ

まるまむ

初めて迎えた愛犬チワワのMaruと暮らしながら、犬の幸せについて日々考えている。 愛犬の肉球の香りが、世界で一番癒される香りらしい。