迷わない猫カフェ選び

迷わない猫カフェ選び

関東を中心にした「もう一度行きたい」猫カフェのみを厳選レビュー。P.S.G小動物飼養販売管理士取得。猫にも優しい猫カフェを特集。

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1.はじめに
12月1日より映画「猫カフェ」が全国公開されます。
映画を見る前に、この映画の舞台となっている「猫カフェMOCHA(モカ)(以下モカ)で今年起きた恐ろしい事件をご存知でしょうか。
系列店の立川店にて子猫が感染すると90%以上が死亡するという「猫パルボウィルス」の蔓延が起こったのです。
事件から時間が経ちましたが、改めて当時のモカの対応がいかに杜撰であったかを振り返っていきたいと思います。
また、私は趣味の範囲ではありますが、小動物飼養販売管理士の資格を取得しております。
ざっくり言うと猫カフェ等のお店での責任者になれる資格で、

同等の資格がないとお店をオープンすることができません。

2.全体のまとめ
結局モカの対応の何が杜撰だったかというのは以下の通りになります。
・猫パルボウィルス陽性反応発覚後も営業を続けた。
・該当店(立川店)を理由を明かさぬまま臨時休業したが、他の店舗は営業継続。
・全店休業後も十分な消毒や什器の廃棄を行っておらず、店舗にウィルスが残ってる可能性が高い。
・これらを十分に周知せずに、営業を続けている。

細かいことは下記にまとめますが、全体としては以上になります。
店舗にウィルスが残ってる以上感染の可能性はゼロにはなりませんし、自宅や知り合い、他の猫カフェの猫に感染する可能性も考えられます。
どうか、周りの猫を守るためにもモカには行かないでほしいのです。

3.猫パルボウィルスとは
・非常に致死性の高いウィルスで、猫汎白血球減少症(猫ジステンパー)を発症させます。
※呼称については他に猫パルボ、猫感染性腸炎とも呼ばれています。
子猫が感染・発症すると90%以上が死亡すると言われています。

 

・発症は猫用のワクチン(3種ワクチン等)で防げます。
 ワクチンで防げるため、通常の飼育環境なら「過去」のウィルスです。
 ワクチンは以下の手順が現在はもっとも効果的とされています
 生後6~8週間(生後1ヶ月~2ヶ月)に初回
 その後2周間~4週間後(生後2ヶ月~3ヶ月)に二回目
 生後16週以降(生後4ヶ月以降)に三回目
 抗体検査などをして、抗体が十分でない場合、

 最終から6ヶ月後(生後10ヶ月以降)にブースター(4回目)
 以後、1~3年に一回(日本では年一回が標準的)
 ※猫の体調などもあるため、これが必須でベストとは限りません、日本国内では生後1年で2回ないし三回、以後一年ごとに一回が標準的と思われます。
( 参考リンク 子猫の部屋様 ワクチン接種頻度

・ウィルス自体の生存力が強く、温度が安定している屋内などでは

 一年以上ウィルスが残ることがあります。
・人には感染しませんが、

 人がウィルスを運ぶ可能性があります。
 ウィルスがついた毛や猫の体液(唾液等)、排泄物が体や衣服に付着したまま他の猫を触ったりする→その猫が毛づくろいをすることにより感染
猫パルボウィルスは

 アルコール消毒でウィルスを殺すことができません。
 塩素系消毒剤(ビルコン・バイオウィルクリア)等の消毒が有効です

以上のことから、感染力が強く、ウィルスもしぶとく生き残り、

一度猫カフェで発症を出してしまうと撲滅が難しいウィルスといえます。
反面、3種ワクチンをキチンと接種しておけば例え感染したとしても大事にはならないともいえます。
( 参考リンク ハナ動物病院様 猫パルボウィルス感染症 )
( 参考リンク こねこの部屋様 猫汎白血球減少症(猫パルボ・猫ジステンパー)~原因・症状から検査・治療・予防法まで )


4.猫パルボウィルス感染(陽性反応)が出たあとのモカがとった行動と、本来とるべき行動

ここからは陽性反応が出たあと~立川店営業再開まで実際にモカがとった行動と、本来とるべきだった行動、問題点についてまとめます。

赤字がモカの行動、青字が本来とるべきだった行動です。

陽性反応前
・モカでは、生後数ヶ月前後の子猫を定期的にフロアにデビューさせていた。
 本来なら2回目ないし3回目のワクチンが終わったあとでフロアデビューをさせるべきです。
 月齢に直すと最低でも生後3ヶ月~ ワクチンの効果が発揮する時期を見越すと生後4ヶ月以降。


陽性反応後
・7月26日深夜、立川店にて二匹子猫が陽性反応 以後8月1日になるまで営業を続ける。
 陽性反応が出た子は直ちに隔離治療開始。同時に営業休止、立川店→他店への人員や猫の移動があった場合はその店舗も同じく営業休止とする。
 陽性反応が出てない猫達も個別に隔離し経過観察。
 店舗で廃棄できない固定されたものを除き什器等廃棄。特に布製品やトイレ用品は廃棄必須。

 廃棄できないものについてはビルコン等、パルボウィルスに効果があるもので徹底的に消毒。
 客には直ちに公表し、上記対応と同じ対応を呼びかける(衣服の廃棄等)


・7月31日 内部告発とみられるツイートが投稿される。
以後、スタッフ、元スタッフによる告発ツイートが大量にされるが、そのツイートの信憑性は低い。

匿名であり、画像やスクショも加工が容易にできるためです。
そのため、この記事では内部告発、その内容については触れないこととします。

・~8月1日、立川店の休業までに5匹の子猫が犠牲になる
 店舗消毒などをしたが、その間に5匹に陽性反応、犠牲になる

 メディアの取材に対して、死亡した猫はいないと回答
( 参考リンク ビッグローブニュース様 立川の猫カフェが臨時休業 ネットにはパルボウイルス感染との告発も 店に真偽を確認するも「わかる者がいない」|BIGLOBEニュース )
基本的に上記対応と同じ

・8月1日立川店臨時休業の告知(このときパルボウィルスとの公表なし)
 基本的に上記対応と同じ

・8月2日パルボウィルス公表、8月3日より関東全店営業休止
( お詫びと関東全店舗臨時休業のお知らせ )
以下の方針を掲げる
・猫たちは隔離治療、関東全店のパルボウィルス検査実施
・立川店の清掃・消毒
・営業再開時期は8月8日の検査結果を見て判断


 最初の陽性反応発覚からここまで26日当日含めて「7日」
 営業していた日数は「5日+8月1日休業までの間」
 7月27日時点で専門チームを発足させて、対策にあたっているとしているが、

 一番大事な消毒や什器の廃棄、猫の隔離治療には至っていません。

 また、告知が遅れたことにより人間が猫パルボウィルスの運び屋となっていることも当時は考えられました。
そのため、関東の多くの猫カフェは猫カフェ間のはしご及び、モカ来店者を入店禁止という措置をとった(現在も継続してる店舗が多い)
※後に猫パルボウィルスが広まっていないことから、これについては可能性は低いとみられる。尚、以後も運び屋となる可能性は残っている


 公表するのがとにかく遅い。本来なら陽性反応が出た即日公表すべき事です。
 そもそも3種ワクチンの接種を徹底、抗体ができるまで客との接触をさせないようにしておけば

 発症は未然に防げたはずです。
 公表後に発表された対策も「必要最低限」であり、本来なら全店の消毒・什器の廃棄が必要です。


8月8日 営業再開目処の日とされるこの日には告知も何もなし
 一度定めた日なのだから、企業としてはきっちりやってほしかったところです。
 
8月13日 全頭検査

8月14日 横浜店再開、以後 順次営業を再開する。
( 営業再開と安全対策の強化・実施等についてのお知らせ )
 立川店以外は清掃・消毒等を行った旨なし、本来であればしてほしいところ
 検査結果の公表については、第三者機関のものでもあるので、一定の信憑性はあると思います。



8月22日 立川店再開、犠牲になった猫は合計で7匹
( 立川店の安全確認及び営業再開についてのお知らせ )
同時に消毒などの様子を公開
 しかし公開されたものを布製品に消毒薬剤ふきかけ、トイレは消毒剤に漬けるだけ

 というなんともお粗末な方法でした。

(カーペットのみ張替えた記載あり)
 本来であれば取り外し、廃棄できるものは廃棄し、できないものに対しては消毒薬の散布が理想であり必須です。
 特に布製品、プラスチック製品は消毒が難しいため、廃棄が推奨されます。


10月3日 立川店再検査の結果が公表

( 立川店の全頭再検査結果についてのお知らせ )
何故か第三者機関の発行した書類ではなく、普通のPDF一枚になっている
 信憑性を確保するため、同じ方法で公表してほしい。

以上が時系列のまとめと、本来するべき対策や行動となります。
公表が遅れたことが一番対応としてまずかったと思いますし、

対策として行った消毒等も十分とはいえません。
猫パルボウィルスが店内に残っている可能性は否定できなく、

今後利用した客がウィルスの運び屋になることも同じく否定できません。
また、モカは外国人の利用客が多いのですが、これら一連の出来事について英語や外国語でのアナウンスは一切ありません。

5.営業再開後のモカの対策は十分か
一連の事件をうけて、モカでは対策をまとめたページを公開しています。
( 安心・安全への取り組み )
本当に必要か、十分か検証していこうと思います。


・MOCHAが猫を迎えるまで 

( http://safety.catmocha.jp/debut/ )
STEP1の ・ワクチンの適切な接種 という項目があることだけ覚えておいてください。 
STEP3、4について検証します。


STEP3 ウィルス検査・健康診断
健康診断についてはいいと思うというか、当たり前だと思います。
猫パルボウィルス有無の検査についてはキチンとした知識を持って対策をしてるブリーダーならそもそもパルボウィルスの流入は起こりづらいので、不要では?とはいえ、健康診断ついでの採血であるなら納得もできる気がします。

STEP4 待機部屋
専用の待機部屋にて待機、この間に「最低二回」のワクチンを接種とあります。
前述したワクチンの接種方法に則るのであれば、

生後16週(生後4ヶ月)以降に3回目のワクチンとなります。
但し、ブリーダー→モカに猫が渡るまでには最低49日

(動物愛護法で生後49日未満の子猫、子犬の取引は禁止されているため)空くはずです。
一回目のワクチンは生後6~8週(42日~56日)が目安となりますので、

一度目のワクチンは受けた子がモカに入ってきてもおかしくはないはず。
モカでのデビューは生後数ヶ月(2~3ヶ月)が多く、

この短期間にワクチンを複数回受けるというのはワクチンの過剰接種ではないでしょうか。


・環境について
( http://safety.catmocha.jp/environment/index.html )
もっともらしいことが書いてありますが、温度湿度管理については
池袋西口店では長い間エアコンが故障していたことが複数の報告ツイートにより確認されています。
やってないことを取り組んでるように書いてあるのではと疑問に感じてしまいます。

・健康について
 ( http://safety.catmocha.jp/health/index.html )
ワクチンの項目で、ガイドラインに沿って接種 とありますが、

前述の通りガイドラインより過剰接種ではないかと思います。
また、別ページにて定期的なパルボウィルス検査の実施ともありますが、
そもそもワクチンをちゃんと接種してあれば感染しても大事にはならないウィルスです。
キチンとガイドライン通りに接種しているのであれば検査でわざわざ

猫に採血等でストレスを強いることもないのではないでしょうか。

6.最後に
長くなりましたが、これまでの経緯と対策の問題点をまとめさせていただきました。
これ以上パルボウィルスを広げないためにも、

猫カフェモカ(MOCHA)に訪れる前に御一考いただければと思います。
現時点で全店営業しています。行くかどうかは個人の判断になります。
長文、乱文にお付き合いいただきありがとうございました。

時系列のまとめについては あこ(Twitter:@akotty0811)様の作成された画像を参考、

引用させていただきました。

ご協力いただきありがとうございました。
ツイートリンク(https://twitter.com/akotty0811/status/1030466123915907073
また、記事を書くにあたり多くの方に協力していただけました。ありがとうございました。

 

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