テレビで
駄目な夫を嫁と芸能人が説教して改心させるというような内容の番組をやっていた。
妻の怒りや気持ちはまぁごもっとも、同情に値するとしても、パチンコ依存症の旦那が、芸能人に一方的に責められている姿は見ていて気分が悪い。
ギャンブル依存症というのは、れっきとした病気だ。
本人がいくら抗っても中々抜けられるような症状ではない。
依存症なのだから。
パチンコを放置し、公営ギャンブルで利益を上げ、さらにこれからカジノまで作ろうとしている社会。
そのことを差し置いて、病人を上から目線でつるし上げるテレビ番組。
視聴者は、涙ながらに反省する夫の姿を見て溜飲がさがるのだろうか。
いくら後悔し、苦しんで止めようとしても、やめられないギャンブル依存症のつらさを、今気分よく説教している人達や番組の製作者の人達は少しでも考えたのかな。
社会の底辺に近い場所から誰かを引っ張ってきて、それを見せ物にする。
いい気なもんだ。
やっぱり
案の定、一時の勝ち分は、1ヶ月程度でその金額を上回る負けとなった。
こうなることはわかりきってはいたが、いざ今の状態になるとけっこうきついものがある。
浮いていたけっこうな金額に上乗せして負けたので、先月の給料を足しても、もう現金はほとんど手元に無い。
数日前から生活費の殆どをカードに頼っている。
おのずと来月の支払いも厳しくなるので、いままで一括だった支払をリボに変えた。
これでまたさらに長期的な負債を抱えることになる。
今の生活費を利息までつけて未来に渡って支払うという状態は救いようがない。
生きていれば生きているほどに負債が増えていく。
この気持ちは何度味わっても本当に辛い。
今日も殆ど眠れなかった。
それでもギャンブルが止めれない。
新年
新年を迎えても、何も変わらない。
正月休みは、かろうじてギャンブルの事を考えずに済んだ。
ただ、財布の中身は寂しく、何だかんだ理由を付けて、初詣にも買い物にも行かずに過ごした。
家で映画を何本か見た。
仕事がはじまり、1日の仕事を終えるとギャンブルがしたくなる。
今週早速手を出してしまい、どうにかまぁまぁのあぶく銭を手に入れつかの間の安堵を得たが、この精神状態がこれまたまずい。
数日の間に、下手をすれば明日、また勝てると勘違いをして溶かしてしまうに決まっている。
そう断言できる。
今の手持ちをしっかり管理して、もちろんこれ以上のギャンブルをやらずに、少しは生活を立て直すべきなのは重々わかっている。
それでもギャンブルをしてしまう。
私はそういう病気だ。
年の瀬
あと数日で今年も終わり。
振り返ると散々な一年だった。
来年はどうにかギャンブルから遠ざかった生活を送りたいものだが、中々難しそうだ。
ネットを開けば、バナーには「依存症から抜け出したい方」と書かれた財団法人のターゲティング広告が出てくる。そこに電話すれば助けてもらえるのか。
ギャンブル依存症患者の排除プログラムに関しての記事を見かけた。
もしも物理的にギャンブルとの関わりを一切遮断することが可能ならば、排除プログラムはある程度効果的だとは思う。
ただ、私自身はそんなことをしようが、きっとギャンブルとの関わりを断つ事はできないだろう。
その気になれば、どんな制約を受けようがいくらでもギャンブルをする為の抜け道はある。
仮に自分が、家族排除や第三者排除の決定を受けたケースを想定してみたが、一瞬でそれらの制約を受けない幾つかのギャンブルが頭に浮かんだ。
誰にも知られずに隠れてギャンブルをする事はとても簡単だ。
私はどうしたらいいのだろう。
ふりだしにもどる
何か色々とむかついたので、過去のブログを全部削除してやった。
せいせいした。
苛立ちの対象は多々あるが、不甲斐ない自分に対してでもあるし、この世の中全てに対してとも言える。
まぁ、色々と拗らせている中学生と同じようなレベルだが、この状態もギャンブル依存症の離脱期に見られる症状のひとつだ。
昨年私は、ギャンブル依存症の克服を目指し、ギャンブル依存症の仕組みや原因、神経伝達物質の作用等を調べ、治療や改善の手段を模索し取り組み、自分自身の症状や状態は把握出来たものの、結果的に依存症を克服する事は叶わず、更にギャンブルでの負けを積み重ねてしまっている。
何の事はない、単純に離脱期、学習期を経て元の状態に戻ってしまっただけの事だった。
一念発起して始めた取り組みすらも、依存症患者にみられるテンプレ行動に過ぎなかったという虚しい結論。
この世からギャンブルという存在が消え去らない限り、私がこの負のループから抜け出せる事はないのかもしれない。
今はそんな気分だ。
しかし、この世界からギャンブルが無くなる事は絶対にないと断言出来る。
パチンコ業界には新たな規制が入るらしいが、昨年にはIR推進法案が可決され、何年後かには日本にもカジノが出来る事だろう。
オンラインカジノに関しては、日本国内での逮捕者も出てはいるが、相変わらずグレーゾーンのままで、やろうと思えば誰だって簡単にプレイが出来る状況にある。
しかも、オンラインカジノはスマートフォンでのプレイが可能なカジノも普及してきており、更に手軽に遊べる環境が出来つつある。
昨今売上高は減少しているものの、競馬、競輪、競艇、といった公営ギャンブルも然り。
それら全体を合わせると、日本国内だけでも数十兆円規模の産業となる。
日本人の約4.8%(※2013年度調べ)がギャンブル依存症のリスクを抱えているというデータがあるが、世間から見ればギャンブル依存症というものは、完全に自己責任でしかない。
誰も救ってはくれない。
考えれば考えるほど気が滅入る。
苦しみは続く。
追記
※2017年の調査では2.7%推計280万人