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隅田川の東側を墨東(ぼくとう)と言って馴染んだ永井荷風は、その更に東にある荒川放水路の堤防の突端に立って、その広漠たる風景を見て東京の滅亡を感じたと言います。
戦後しばらくの間も荒川の向こう側の足立区、葛飾区、江戸川区では、多くの町は賑わいは少なく寂れていました。映画「男はつらいよ」の寅さんの実家、葛飾柴又の江戸川沿いには今でも田園風景が広がっています。 中でも荒川の向こう側で最北に位置する足立区は最近まで東京の僻地と言われました。鉄道を敷く程交通量がないということで、この地域に長いこと都心部からの公共交通機関の鉄道が敷かれなかったからでした。ところが鉄道に代わるモノレールなら採算がとれるというので平成20年(2008)にモノレールが敷設されました。現在の日暮里・舎人ライナーです。 モノレールは鉄道に比べて速度と輸送量で劣りますが、その軌道は公道の上空に建設できたので安く早く完成できました。またコンピュータ制御による自動運転の新交通システムを採用したので運営経費も安上がりです。 (写真1、2、3) 日暮里・舎人ライナーの路線は、日暮里から終点まで殆ど尾久橋通りの上を約10km程走り、停車駅は13個もあり、地域にとって路面電車並みの便利さがあります。公道の上空を走りますが、高速道路のように幅広く地上を覆い被さり町を暗くすることも無く、車輪にゴムタイヤを使うので騒音も少なく、誠に地域の環境に優しい交通機関です。しかも車窓からは周囲の景色を俯瞰して見えるので乗客にも喜ばれます。 始発駅の日暮里を出て高層ビルの間を走りますが、やがて下町街の屋根風景が続き、やがて緑の風景が増えてきて、樹木が現れて突然森林地帯かと思える駅に止まりました。そこは自然の樹林と広い庭園公園と競技場などのある舎人公園でした。 (写真4、5、6) 舎人公園は森と池とスポーツ施設のある、東京都内では水元公園、葛西臨海公園に次いで三番目に広い公園です。今や東京の僻地と言われた足立区の郊外は、都心から短時間で行ける緑豊かな行楽地に様変わりです。更には今後は東京の快適なベッドタウンに変身するでしょう。 (写真7、8) (以上) 人気ブログランキングに参加しています。応援をよろしくお願い致します。 人気ブログランキングへ 写真1 写真2 写真3 写真4 写真5 写真6 写真7 写真8 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023.05.26 19:10:47
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